38話
今日でGWが終わってしまう・・・
「なにかつくるんですか?」
「おう。ダイジュナにも大事な物をな」
ののか達には、俺の家の地下以外の物。
要するに、サーベスやらアビスキュイラスやらを見せている。
俺の戦う為に必要な物だから、彼女たちには見せたのだ。
そして今回作るのは、それらの機体と同時に運用する特殊兵装。
今名前を付けるとすれば・・・エレメンタルラックかな。
精霊達の力を使った、兵装運搬機だ。
これは形は何でもいい。
本来のウェポンラックなら、箱の様な形状に武装を引っ掛けられる物が付いている形になる。
結局これが一番効率がいいからな。他の形にすると、他の武装との運用が出来なくなったりする。
シンプルイズベストってやつだな。
後は運ぶのに箱・・・まぁあって球体か。これ以外だと少し厄介になる。
無人機の限界がそこらだからな。無人機を大型にして、そこに武器を積み込んで必要に応じて取り出すとかも出来るが、その場合予想していないことが起きると最悪全部壊れてしまう。
武器を取り出すには俺の近くにいさせないといけないが、その分攻撃を食らう可能性は高くなる。
逆に俺から遠ければ攻撃は食らわずに破損する可能性は低くなるが、利便性に欠ける。
無人機では、どちらかの設定しか出来ない。
状況に応じて変更は出来るが、レイドボスを相手にすると考えるとその時間が惜しい。てかそんな暇ないのがレイドボスなのだが。
そこで今回のエレメンタルラックだ。
これは精霊達に憑依してもらうことで動く。
そして精霊達の意思で動くから、無人機より遥に状況に応じた動きが出来る。
勿論練習は必要だが、無人機に任せるよりずっとマシだ。
「ラック自体の操作はののか。他の特殊兵装はライチとましろに入ってもらおうかと」
「「「?????」」」
まぁ分からないよな。こういうのは実際に物を見せないと。
だが先ほど思いついたのでそんなものは無い。
しかし、丁度戦闘シミュレーターがある。これを利用すればいい。
「こんなやつ」
「おうまさんみたいですね」
「どっちかというと馬車かな」
先ほどキクヒメにささっと設計だけしてもらった。
球体状の浮遊ユニットの形だ。
サイズはそこそこ大きく2メートルほど。これの中にいくつか武器を積む予定だ。
当たらない事前提だが、一応防御面も考えてある。
対物理は装甲の厚さで、ビームやその他の特殊な攻撃に関してはビームシールドを発生させる予定だ。
常にではなく、どうしても避けられない時に発生する特殊シールドだ。
これの判断はキクヒメにやってもらう。恐らく俺の乗る機体の関係上、キクヒメのサポートはそこまで必要ないからな。
別のサポートAIでも積んで対応する。
「ぼーるみたい!」
「まぁ中に入るタイプだけどな・・・何か今似たようなのあったっけ?」
『端材を利用すればすぐにでも用意できます』
「お、じゃあ頼むわ」
中身はともかく見た目だけの物を用意する。
それをののか達に見せて、実際に気に入ってもらえるかどうか確認する。
ましろとライチは割と気に入っている感じだ。まぁこの子達は子供だからな。何でも楽しいのかもしれない。
微妙な反応をしたのはののかだ。
「んー・・・」
「あれ?ダメな感じ?」
「あ、ダメじゃないんですけど・・・かわいくないなぁって」
「あー」
まぁマジで見た目はただの機械の球だ。可愛くはない。
某機動何某に出てくるあの丸いマスコットなら可愛いのだが。
精霊達は、自身のモチベーションによってその能力が変わる。
ダイジュナに聞いたことだ。これはとでも大事だろう。
そうなると、俺はここからこの球体を可愛くしなければ行けないのだ。
問題があるとすれば
「俺にその方面のセンスはないんだよねぇ」
「でもはいるのはだいじょうぶですよ!」
とは言われても出来るなら対応したい。だって可愛くするだけでいいんだもの。
ヘタにこれがしたいとか言って来ない分簡単なのだから。
・・・俺にとってはハードルが高いってだけで。
さて困って困った・・・
「コウ様おはようござ・・・あ、取込み中でしたか?」
「ん?ああキイナさんか。大丈夫大丈夫」
家で家事の練習をしていたキイナさんがやってきた。
練習は終わったのだろうか。
とりあえず、キイナさんにも概要を軽く説明。
全部は長いから、とりあえず球体をどう可愛くするかで悩んでいることを伝える。
「これなんだけど」
「・・・確かに可愛くは・・・」
「まぁですよねー」
「これって丸くないといけないんですか?」
「いんや別に。ただの効率重視」
浮かすってことを考えるのなら球体が一番いいってだけだ。
エネルギー効率は悪くなるが別の形状でも問題ない。
「一応ののか達が動かしやすい形って前提があるくらいか」
「じゃあ簡単な作りの方がいいんですね」
「そうだな・・・まぁそこが難しんですけど」
俺はもっと実用性重視だからなぁ・・・見た目は二の次だ。
俺から説明を聞いて、状況を理解したキイナさん。
すると、ふと一言呟いた。
「・・・猫ちゃんとかなら可愛いんですけどね」
「・・・ん?」
「あ、いえ。何でもいいなら動物とかいいかなぁって思っただけなんです」
「・・・なるほど動物か」
「え?」
それは考えてなかったな。
俺の中ではウェポンラックは箱か球体。いずれにせよシンプルな物のイメージがある。
これは運用する際には、自分で運ぶか無人機で動かすかの二択だからだ。
運ぶのならシンプルな方が良いし、無人機運用でもその方が作りやすい。
だが精霊達に動かしてもらうならそれは関係ないか。
見た目のシンプルさはいらないし、動かしやすいなら何でもいい。
何なら、彼女達は動物の方が動かしやすいのかもしれない。
だって精霊達が普段見ている物の方が、動きが良くなるかもしれないし。
だがそうなると積載量に問題が出てきそうだな。
サイズを大きくすれば解決するが、その分ヒットボックスがデカくなる。
それを避けるとなると・・・変形と合体か。
「ありがとうキイナさん大好き」
「ふぇ!?」
細かいいくつかの武装を積んだ物を合体させる。
そして状況に応じて組み換えさせる形の変形を行えば形状にとらわれずに済む。
それこど猫なんかも上手くやれば出来るはずだ。
「・・・ん?もしやゆるキャラみたいなマスコットでも行ける?」
そっちの方がいいか?
丸い見た目の猫っぽいロボットとか・・・これはこれで見たことあるな何か。
まぁいいや。
「これどう?」
「あ!これがいいです!!」
「よし。キクヒメ急ピッチで試作よろ」
『了解いたしました』
口から取り出したい武器を選んで取り出せる形にしよう。
いっそこいつ自体に戦闘力持たせるか。
積んだ武器を使える様にすればそれだけで戦力アップだし。
通常時は球体猫モードで、後は状況に併せて変えていけばいい。
例えば戦車猫とか。既視感すげぇけど。
・・・いやいらないな。だったらある程度サイズ大きくして球体猫で浮かす形でいいか。
あれなんか最初に戻ったな。まぁいいか。
変形機構は・・・おもしろいからつけておこう。
「ねぇねぇ」
「・・・ん?どうしたライチ」
「キイナお姉ちゃん顔真っ赤だよ?」
「お?」
ライチに言われて見てみると確かに真っ赤・・・いやすげぇなこれ。
「大丈夫か?」
「・・・キュウ」
「ほ!?」
顔赤くして倒れたぞ!?
「お騒がせしました・・・」
「ああいや大丈夫だけど・・・大丈夫?」
「も、もう大丈夫です!」
暫くソファで寝かせておいた。
それでもまだ顔が赤いから、もう少し寝てても良いと思ったのだが。
まぁ本人が言うなら大丈夫なんだろう。
『試作ラックが完成しました』
「お、後から追加で書いたけどどうだった?」
『最終形態が一番近いかと思われます』
「まぁだよな」
だって結局ただの球体猫ですもの。
丸い猫の顔が浮かぶんだよ。
『現在地下実験広場で待機中』
「じゃあそこ行くか。キイナさんも来ます?」
「あ、じゃあお邪魔します」
「にゃ~」
「・・・ましろさん本当に俺の精霊なのよね?」
「あ、あはははは・・・」
何で俺じゃなくてキイナさんの頭に乗るの?
そしてなんでキイナさんの精霊と仲良くなってるの?君ら険悪では・・・ないようだなうん。
「どんまいです!」
「ぼくがのるよ!」
「あざーす」
ライチって丸くなると毛玉みたいだな・・・あれ、うちの子皆丸いんじゃね?
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