22話
elonaをやる時間が無限に欲しい
「まずその箱なんだが・・・そうだな。横のでっぱり部分を押してみな」
『ここですな』
横のでっぱり・・・スイッチを押すと、下に向かって刃が飛び出てくる。
シュコンっと音をたてながら、地面に突き刺さる。
『これは・・・剣ですかな?』
「ああ、収納性が良いから、俺も時々使ってるやつ。ハコ剣って呼んでる」
『・・・この刃。かなりの業物では?』
「ん~・・・まぁ察して?」
当然の如くコロネタイトですからな。
ハコブレ・・・箱ブレードってだけだから大した意味はない。
まぁ持ち運びやすいし、使いやすいから俺も数本持ってる。
刃渡りは最大でぴったし100cm。スイッチの具合で長さはある程度変えられる。
『ソキウス』は、固定武装が一切ないタイプだ。
だから火力は携行火器に依存している。
特に出力面でも秀でてはないから、使う武装は主に実弾。
だが、流石にいきなり銃を提供するのはあれだしなってことで、今回持ってきた物は選んでいる。
武器の方は、皆使い慣れているのか、スーツを着ていない人たちも手に取って見ている。
「先端に穂先があるのは折り畳みが出来る槍。耐久性は保証するよ」
「それに、とても軽いですな」
『うむ。重心も丁度いい。これなら狭い場所でも十分に使えますな』
槍の方は比較的年齢層の高い人々が見ている。
こいつの方がまだ見慣れてるだろうからな。まだ折り畳まれているだけだしな。
それに使い方によっては、面白いことが出来るっていうギミックもあるんだが・・・これは後でいいかな。
「コウ様。この弓は一体?」
「あれ?クロスボウってないのか?」
「クロスボウ・・・ですか?」
『あまり使われておらんのですよ。知らんのも無理はない』
クロスボウ自体は知らないみたいだった。村長は知っているみたいだが。
「使われてないのか?」
『誰でも安定して使えるというのは聞こえはいいですが・・・』
「ああ、強い奴は大きな弓引いた方が効果あるもんな」
『その通りでございます。なので、あまり軍人も冒険者使うことはないですなぁ』
「予備武器で持つくらいか?」
『身軽な装備の者が持つことはまれにございますな』
人気ないのかこれ。
ふっふっふ。だがこれはそんな常識を覆すほどの性能が・・・あるかどうかは分からん。
ゲームの中の武器だから、当然性能は普通のクロスボウに比べたら高いがどこでも通用するかは知らん。
装填速度と射程は十分だと思うけど・・・大事なのは火力だ。
「矢の種類は四種類かな」
『多いですな』
「まぁ普通一つしか持たんよな」
クロスボウの矢の種類を多く持つってなかなかないわなそら。
今回持ってきた矢。
通常矢、炸裂矢、貫通矢、特殊形状の状態矢だ。
まぁ大体はその名の通りの用途で使える。
通常矢でも、厚さ10cmの鉄板を・・・板なのかそれは?まぁそれくらいなら余裕で貫通できる。
貫通矢に至っては、人間なら数人纏めてぶち抜けるぞ。
「まぁ威力はともかく、状態矢が気になるよな」
『・・・形状的には、毒矢ですな』
「正解」
まぁ先端に毒を塗るとかそういう感じではないのだが。
矢の後方部分に、小さな針を入れる場所がある。正確には先端の尖った細い管なのだが。
それが相手に刺さると、肉体に毒を流し込むってタイプの矢だ。
だから他の矢と比べるとすこしだけ太い。中に毒を仕込むためだ。
「この中に毒を入れれば、なんでも使えるから結構便利だぞ」
『入るのは、液体のみですか』
「まぁ普通に先端に塗ってもいいんだけどな。あんまり向いてないってだけで」
この形状なのには訳があるのだ。
そもそもこのクロスボウ一式はちゃんとゲーム内で使われていた物だ。
ゲーム内で誰でも作れる武器で、結構使う人は多かった。
そして形状の理由なのだが、これはゲーム内で出てくる敵に関係している。
殆どがロボットやプレイヤーのようにストレングスギアを着ているNPC。
だが、一部のエリアでは普通に生物が出てくる。
その中に出てくる異常な生態を持ったモンスター達に毒を与えるのにその形状が必要なのだ。
堅い肉を打ち破り、体内に直接毒を打ち込む。内部に侵入した矢の先端から毒が入った管が肉のさらに内部に侵入。
そこから毒を流し込む・・・つまり、その敵は肉体の表面に毒が効かないのだ。
まぁ、こんなのはいいか。どうせこの世界にはいないだろうし。
「ともかく、敵の体の深くに毒を送り込めるって点では優れてるよ」
狩りで使うにはあまり意味がないのかもしれないがな。
ほら、毒使うと食べれなくなっちゃうかもしれないし。まぁ人にも有効だしな。
鎧を纏っていようと何をしていようと、二重構造で相手の防御を抜くことも可能だ。
まぁそういうのは貫通矢の方がいいんだけど。
「とりあえず、一通り操作は教えるよ」
「「「「「お願いします!!」」」」」
まぁこれすごい簡単なんだけどな。
本来のクロスボウなら、撃ったら毎回弦を引かなきゃいけないがその分は軽くなっている。
サポートが掛かって、子供でも引き戻せるくらいには軽くしてある。
本当は全自動とかいうのもあるが、あれはなぁ・・・うん。やめとくか。
そして弦を戻して、矢を嵌めれば後は撃つだけだ。
慣れてなくても大体3秒あれば撃てるくらいかな?
これは速度としてみれば異常な速度だろう。なにせ一番最初に生まれたクロスボウは装填に一分かかったそうだしな。
誰でも使える・・・ゲーム的に言うならどんな性能のストレングスギアでも使える手軽な射撃武装なのだ。
威力だけ見ればえぐいしな。防御貫通とかあるだろこれって感じだった。
俺も昔は良く刺さってたなぁ・・・当然今は問題ないけどな。この程度なら。
「まぁこんな感じ」
『・・・早いですな』
「そういうようにしてあるしな。その分威力は落ちてる」
弦の張り具合で変わるし、そもそもこれ時代は比較的軽いものを選んで持ってきているのだ。
そもそも自分で作ったわけじゃないんだが。
戦った時のドロップで手に入っただけだし。数が揃うと厄介なんだよなぁ。
「まぁ落ちてるっても、フルプレートの鎧でも問題なく貫通出来るし・・・ここまで言っといてなんだけど、なんで流行らないんだこれ」
いや大体分かるんだよ。
さっき村長も言ってたけど、クロスボウって結局差が出ない武器なんだ。
勿論少しは出るが、弓ほどじゃないしな。
例えばだけど、力自慢なら大きな弓を使った方が射程も威力も出る。
連射だって、熟練の弓兵ならクロスボウなんて目じゃないくらいに撃てるだろう。
後、クロスボウって結局持ち運びが楽で誰でも使えるっていうのが売りだからな。
逆に言うと、訓練したのなら弓でいいのだ。
冒険者とかいう職業が具体的に何をするのかは知らないが、大体のイメージで考えてもクロスボウはいらんだろ。
俺個人的には好きなんだけどなぁ・・・FPSでも使えるゲームはあると大体触るし。
まぁ性能はお察しなんだけど・・・銃と比べるから悪いよ。
「とりあえず、先ずはこれらを提供したいと思ってるんですよ」
『・・・これらを、全員に・・・ですか?』
「当然な・・・ああ、代価が気になるところですよね?」
『それは・・・そうですな。正直、いきなりここまでの物を頂けるとなると・・・』
疑うのは無理もないな。
まぁそう言うと思って、欲しいものは考えてあるのだ。
『欲しい物ですか?』
「ああ、土地が欲しくってですね」
『・・・ほ?土地ですか?』
「うん。俺が好きにしていい広い場所が欲しいんですよ」
この村を基地化するつもりはないが、俺の研究場所は欲しいのだ。
主に魔道具に関しての研究をするつもりだ。
本当なら、キイナさんとかの知識のある人を俺の基地に来させればいいとか思ったのだが、まだ流石にそこまではね?
一応の警戒と、後はキイナさんだって年頃の娘さんなわけだし。
だったら、俺が村に近寄ればいいのでは?と思ったのだ。
それに、この村に来ると言う商人と繋がることも出来るかもしれないって考えもある。
色々考えて、ここに拠点とは言わないが多少なりとも俺の土地を持つってことが重要であると結論付けたのだ。
『まさか・・・ご自分で家を建てられるので?』
「ん?・・・まぁ家ですね。建てますよ」
『なんと・・・コウ様は建築も出来るのですか!!』
うん。何か違う勘違いをされた気がするけど・・・まぁいいか。都合はいいし。
というか、この反応的に土地を貰うのはいいの?
『問題ない・・・というか、その程度でよろしいのですか?』
「うん?」
これは俺が悪いのだが、完全に現代社会の土地事情と混ぜて考えてしまっていた。
この村・・・というか、この世界の場合は基本的に街の中や近くとかでない限りは自分で勝手に開拓するものだそうだ。
つまり、常識的に辺鄙な村で土地をくれっていうのは変な事なのだ。
だって、許可とる物じゃないし。
『よろしければ、我々でご自宅もご用意させていただきますが?』
「あー・・・うん。じゃあなんですけど」
少し予定を変えようかな。
『ソキウス』を脱いだ後の村長達と、それを見ていたキイナさんとの会話。
「コウ様」
「はい?」
「コウ様は、武器がお好きなのですか?」
「え」
「いえ・・・説明が始まる前から、お話の仕方が変わりましたから」
「・・・スゥー」
「それに、キイナとも仲良くなったご様子ですなぁ」
「え」
「おや?ずいぶんと仲睦まじく歩いていたと聞いているのですが」
「」
うーんこの。
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