13話
「ふぃー」
『お疲れ様です。損傷ゼロ。残りエネルギーマックス。消費弾薬2%です』
「上々だな」
数十人いたが、全員殺し終えた。
人間を殺したのに、何も感じなかったな・・・まぁどうでもいいか。
今回の目的を果たさなければ。
「おーい。そこの耳長さん方や」
「「「「・・・・・・」」」」
「ん?もしもーし」
「「「「・・・・・・」」」」
「・・・聞いてる?」
「「「「ハッ!!」」」」
「ああ、戻った。あんたらn」
「「「「か・・・神よ」」」」
何の話だ。
「も、申し訳ございませぬ!!」
「ああうん。いいからいいから」
何とか誤解は解いた。神ではないので。
『アビスキュイラス』を脱いで、人間の姿を見せてなんとか話せた。
俺が特別な力を持つ鎧を持っている旅人・・・苦しいなこの言い訳。
まぁそう言うことになったんだよ。
何人かは、まだ何か偉い目で見てるのいるけど。
「そ、それで・・・コウ様は何故我々をお救いになって・・・」
「え、嫌あいつら明らかに盗賊だったし」
「さ、左様でございますか」
「後、ああいうのを倒して、あんたらに恩を売りたかったってのはある」
「恩・・・ですか」
「おう色々聞きたくてな」
元々の目的それだったしな。
「実は、この辺あんまり詳しくなくってな」
「そ、それはまぁ・・・そうでしょうな」
「うん?そういうもんなの?」
「は、はい。ここは暗黒の森と呼ばれる森の一部ですから」
「暗黒・・・」
うーん香ばしい森とか思ったけど、それ俺の機体全部に言えるからやめておこう。
まるで聞いたことのない物を聞いたような顔をしているのがわかったのだろう。
この耳長さん・・・エルフの長老さんはもしやと言う顔で、俺に聞いてきた。
「コウ様は・・・まさか流れ人でございますか?」
「流れ人?」
その反応を受けて、ようやく合点が言ったのだろう。
色々説明してくれた。
まず流れ人と言うのは、この世界ではない世界・・・別に世界からやってきた存在の事。
彼らはそれぞれが特殊な力、知識を持ち、世界に大きな影響を与えたそうだ。
だが、流れ人の数は少なく、確認されているだけでも12人。
最後に流れ人が確認されたのは、今から400年前の出来事だそうだ。
「流れ人は、こちらの世界の事を知らなくて当然でございますから」
「ほえ~」
便利な設定が・・・げふんげふん。
まぁそういうのがあるのなら楽が出来るな。
「じゃあ多分その流れ人ってやつだな俺」
「そうでございましたか・・・」
「この森って、もしかして危険だったりする?」
「そうですな。世界全てを見ても、ここに匹敵するほど危険な場所は少ないでしょうな」
「おっほ」
なんちゅうとこにいたんだ俺は。
『アビスキュイラス』が・・・いや、BMWの機体達がなかったら詰んでたぞ。
「悪い、本当はもっと軽く聞くつもりだったけど・・・詳しく教えてもらえるか?」
「勿論でございます!!我らが救い主に、その程度ならいくらでも!!」
おっもい。
「キクヒメ、聞いた内容。全部纏めといてくれ」
『了解いたしました』
夜になった。エルフの村長から話を聞いて、その内容はキクヒメにデータ化してもらっている。
まぁ凡そ纏めるとだ・・・俺既にやらかしてた。
先ずはあの赤いドラゴン。
どうもあれは、定期的にこの森に現れる災害のような物だったらしく、数十年に一度エルフたちの頭を悩ませていたらしい。
それをさっくりと殺害したってのを聞いた時の村長の顔は、非常に面白いことになってた。
鱗とかは持ってきていたから、何か軽く騒ぎになったけど。
ドラゴンと言うのは、エルフだけでなくどの種族から見ても危険な存在。
一部の知識を持っている高位のドラゴン以外は、自然災害と同じ扱いだそうだ。
一匹現れただけでも、国が揺れる一大事だってよ。
・・・首すぱーんしてもうた。
これ以外にもある。
俺が倒した蜘蛛やらなんやら。あいつらもかなり危険とされている魔物だそうだ。
山にいた岩を纏った蛇。あいつはグランドワームという魔物だったらしい。
芋虫でござったか・・・
あの芋虫がいるせいで、森を越えられても山を越えらずにいたそうだ。
そのせいで、あの山の先は未だ人の手が入っていないんだってさ。
・・・めっちゃ開発してるんだけどな。
結論で言うと、俺多分すごいことしちゃってたわ。
「まぁ、悪いことはしてなくて良かったな」
『不幸中の幸いです』
「全くだよ」
本当に幸運なことに、俺が倒した魔物達は基本的に害でしかない連中。
むしろお礼を言われたくらいだ。
エルフたちは、この森を結構自由に行き来できるらしく、狩りや木の実の収穫とかでその魔物に襲われることも多かったとか。
主と呼ばれる連中を俺が一掃したから、他の魔物達もおとなしくなっているらしい。
まぁ実は倒してはいけないとかいうのもあるだろうから、次からは気を付けないとな。
それも、エルフたちに聞けば解決する問題だな。
俺が盗賊たちを皆殺しにした結果、この村のエルフたちからかなり感謝されている。
何かめちゃくちゃ歓迎されたしな。
はちみつのかけられたパンが非常に美味しかったです。
「んで、今何してる?」
『・・・全反応、就寝しております』
「酔いつぶれてんなそれ・・・」
襲われてそれっていいのかと思うが。
まぁこいつらが俺に危害を加えるとは考えにくいが、それでも警戒はしなきゃいけなかった。
それも何か無駄に終わったけどさ。寝てるって何よ
一応保険はあるが・・・無敵じゃないからな。
それにしても・・・
「マジで何も感じないとはな」
BMWのキャラクター・・・プレイヤーにはある設定が存在している。
それは、何と戦っても、何を殺しても罪悪感を覚えないように精神的な改造がされているという設定だ。
脳みそを弄ることで、反射神経や動体視力などの能力を高めている。
その副作用で、そういった生物を殺すことに対しての罪悪感が生まれにくくなっている・・・と言う設定だ。
『アビスキュイラス』や、俺の機体達があったこと、それに何の問題もなく乗れたことから、なんとなく予感はあった。
俺は・・・ゲームの設定どおりのアバターになっていると。
そうでなければ、急に戦うなんて出来るはずないからな。
そして何より、この思考に辿り着いても問題ないと思っているのだ。
これは、俺の元々の本質なのかそれとも・・・
『思考が混乱しております。睡眠を推奨』
「・・・そんなこともわかるのか・・・ハァ。寝よ」
まぁ・・・どうでもいいしな。
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