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132話

戦闘用の無人機は種類が限られている。

そもそもBMWというゲームはストレングスギアを自分で乗って様々な事を行うゲームだ。

そら当然無人機の種類は少なくて当然。

だが防衛用とか採集用とかを含めるとかなりの数があるのも確かなのだ。


そこで我々ランナーは、基本的に複数の無人機を組み合わせて戦闘用を作り上げる。


例えば俺が最初にエルフの村に来た時。

人さらいどもを殲滅する際に使ったのもそうだ。

戦闘用無人機を基本にして、防衛用と組み合わせて固定包囲網を作るだけの機体になっている。


他にも偵察機と組み合わせて機動力のある無人機を作ったりも出来る。

この組み合わせはストレングスギアとは違う発想が必要になるので一味違う楽しさがあり人気ではあった。

俺はそこまで本気で取り組んでいたわけではないが。


今回・・・というかゲル商会を潰すのに使う予定の無人機は二つ。

移動包囲網を形成する無人機と内部で敵を把握し、目標を倒す無人機の二機。

この移動包囲網を形成する無人機がリアがやめてくれといった方になる。

スペックを教え、使用用途とそれの戦果を教えたところめっちゃ拒否された。


「ただ砲撃を繰り返すだけなのになぁ」

『この世界の文化レベルでは対応できる存在は限られております』

「リアとかダイジュナとかなら余裕なんだろ?だったら怯えることないだろうに」


使い方はこうだ。

ゲーム内では、先ず攻める基地を決める。

そこを囲うように無人機を配置して戦闘開始。

遠距離射程の砲撃が可能なキャノンを装備させて、そのまま前進させる。

これだけで大抵の基地は潰せてしまう。もちろん金やら資材やらは消費するが。

問題はこれを行う場合は基地が更地になるので収穫が無いことか。


『生存者ゼロが問題なのではないでしょうか』

「えー。だって奴隷とか使ってる連中の街だろー?無くてよくないー?」

『100%でそうとは限りません』

「まぁそうだろうけどさ」


ただ確実に潰すのならそれが一番いいのだ。

何せ逃げる場所なんてどこにもないからな。


俺にとって大事なのは、キイナさん達を守ることだ。

その為なら他の人間の犠牲は許容範囲内だ。

俺の知らない人間という注釈は付くが。

だからリアやフィアの母国である竜国には絶対にしない。

後モルトン王国も・・・まぁ場所の街の雰囲気に寄るかな。

フィアたち程気を使う気はない。


「まぁ組み立てるか」

『既存機体でも対応可能です』

「包囲砲撃型って結構古いだろ」


そら確かに性能は十分なんだろうがな。


「あんまりやってないからやりたい」

「私もやりたい」

「・・・どこから湧いた」

「扉から」


ウソだろいつのまに入ってきたんだこいつ・・・


アカリというとんだ来客があったが気にせず進めていこう。

無人機の組み合わせなら人数がいた方が良い案が出てくるはずだ。


「お前経験あるっけ?」

「ほとんどない」

「よく来たなおい」

「逆」

「やったこと無いから来たと」

「凶悪性なら任せて欲しい」

「どこから湧いてくる自信なんだそれは」


やったことないのに本当にね。

まぁ始めて行こう。最初は包囲砲撃型からだ。


「必要なのは移動性能と射程だからな」

「うい」


あぁそこまで難しいことはしない。

必要な機能を持つ無人機を選ぶだけだし。


「・・・」

「・・・」


暫く無言の時間が続く。


形状は選んだ無人機によって変わるから、その辺を気にするランナーもいた。

俺はやっても性能重視であまり見た目は気にしたこと無かったが・・・アカリはどうするのだろうか。

微妙に不安が残る。やっぱり経験のないやつに任せるとどうなるかと。


設計開始から30分。

ようやく俺が先に出来て、アカリがその後に出来た。


「完成」

「見せてけろ」

「コウのも」

「うい」


互いに設計図データを交換する。


アカリの設計した無人機は二足歩行型だ。

ニ脚で細い足だが、ジャンプ力に優れているようだ。

そして肝心のキャノンも二門。四角い頭部に角の様に二門のキャノンがある。

腕がないから物は持てないが、コスパが良くて生産性が良い。

なるほど。数が必要ならこれで十分だな。

予測される対応方としては、砲撃を耐えられて接近されると弱いということだろうか。


「お前こういうの好きなのか?」

「量産機で無人機だとこんなイメージ」

「まぁ確かに」


四角に足着いただけだからまか確かにこんなのいた気がするわ。


「コウのも意外」

「ん?そうか?」

「もっと抑えると思った」


コストの話だ。

当然だが無人機の生産には色々な物が掛かる。

それをいかに低く抑えて、性能を保証するかが量産無人機を設計する上で大事なことだ。

これに関しては『ソキウス』を作った時の経験が活きる。


だが確かに、俺の設計した無人機はアカリのに比べるとちょいとお高め。


二足歩行ではなくキャタピラ移動式。

腕に二丁のマシンガンを装備し、キャノンは背部に一門。

このあたりまでは問題ないが、コストの上がるのはここから。

何と変形機構があるのだ。


「いる?」

「移動時に迅速にってなると結構重要だぞ?」

「焼野原を進むのかと」

「・・・まぁ場合に寄るかな」


そういうこともある。


変形時には戦闘機みたいになる。

だが完全に飛ばないでホバーみたいな形で飛ぶ。

これにより移動時には素早い移動が可能になる。

キャタピラにより飛行が出来なさそうな地形も完全走破。

我ながら攻撃的ではあると思う。


問題点はやっぱりコストがかかること。

ストレングスギアよりは安いが・・・多分50機くらい作ると超えるかな。

アカリのなら100作ってもまだ超えないくらいだ。


「さてどっちが良いか」

「両方は?」

「意味ないからなぁ」

「そう?」

「一気に量産するならまとめた方が安くつくし」


大量生産ボーナスがかかるので安くなるのだ。

だから選ぶのなら片方だけ。


コストを取るか。性能を取るかで変わる感じだ。


「あー・・・まぁぶっちゃけ今回使うことがあるのならアカリのでも十分なんだよなぁ」

「そうなの?」

「草原の中にある街に使うだけだぜ?」

「・・・街に使うの?」

「最悪の場合な。一人も逃がす気はない」


それを言うと、アカリは少し苦い顔をする。

やはり俺より長いことこの世界にいるだけ、この世界への愛着が大きいのだろう。

だから一般人への被害がデカい俺のやりかたは微妙に賛成しにくいのだろう。


「だったらもっと凶悪にすべき」

「そっちかい」

「???」


と、思ったら全然違ったでござる。


「え、何お前恨みでもある?」

「ゲル商会でしょ?」

「そうだけど」

「潰すんだったら多少の犠牲はつきもの」

「ひっでぇ」

「後知らない人間はどうでもいい」


忘れてた、こいつもそういう倫理観は俺に似てるんだった・・・


「だったらコウの方が良い」

「まぁ凶悪性ならな?」

「でも飛行能力はいらない。その分軽くする」

「ああ。走行能力を上げるのか。それもいいな」


結果的に早く移動できるならって話だから飛ぶ必要も変形する必要もない。

そういうのを作りたいなら初めからそれをコンセプトに作るしな。

今回の目的は、敵を包囲して絶対に逃がさず全滅させる無人機を作ることだ。


「あとあれもいる」

「あれ?」

「毒ガス」

「別に虐殺したいわけじゃないんだが!?」


流石の俺もそれは躊躇われる。


「焼け野原製造機を作っておいて?」

「うーんそれはそうなんですけどね?」

「そもそも。何で?」

「いやだって街から出られたら誰が関係者か分からんじゃんか」


そこが問題なのだ。てかそこしか問題じゃないのだ。

そこが解決すれば俺も一々こんな凶悪兵器は作らない。

だが残念なことに、俺の技術ではどうすることも出来ない。

そもそも相手の顔も分からないのだ。マジでどうしようもない。


「心が読めたら話は別なんだけどなぁ」

「・・・出来る」

「・・・はい?」

「え?」

「ええ?」

「・・・フィアさん」

「・・・スゥー」


・・・・・・スゥー 

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