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99話

朝忙しすぎて予約投稿忘れるという

「・・・今何時」

『おはようございます。現在朝の10時でございます』

「いつ寝たっけ俺」

『深夜4時に机の上に倒れ込みました。睡眠をとるのでしたらベッドをお勧めします』

「なるほど。どーりで体が固いわけだ」


竜国の訪問。そしてレイドボス『ハイドラ』の受け取り。

更に『グランデス』のメンテを行った日から三週間が経とうとしていた。

その間魔法の研究や、ハイドラの解析、竜国との品のやり取りなど実に順調に進んでいた。


フィアも基地での生活に大分慣れたようで、亜種達から受ける報告でもそんな感じの話を聞く。


俺個人で言えば、研究を除けばあまり変わったことは無かったか。

しいて言うならそろそろ更に暑くなるからその対策で走り回ってたくらいだろうか。

ここは森の村だから普通の街に比べたら涼しいけど、暑いというもんは暑いというわけだ。


だが最近、俺の契約精霊であるましろに少し変化が現われてきた。

これに気が付いたのは、数日おきに行っている健康診断と称したデータ収集でだ。


「ましろの魔力増えてね?」

『ランナーより吸収している魔力量が増えている様です』

「おとなになってるんだよー!」

「ん?これが精霊の成長なのか?」

「そうです!わたしたちせいれいはせいちょうするといっぱいたべるようになるのです!」

「なるほど・・・ののか」

「はい!」

「ドライアドちゃんの部屋のガーデニングは終わった?」

「あとちょいです!」

「ならヨシ」


そうか。成長って聞いてたから見た目に出るもんだと思ったがこう出るのか。

だが理解は出来る。精霊の体が出来上がってきて、受け止められる魔力の総量が増えたってことだろう。

変わっているなと思ったのは、徐々に上がっていくのではなく一気に上がるタイプってことかな。


ましろは俺の契約精霊の中でも最も幼い。

だから比較的契約してすぐに成長が起きたってところらしい。


そしてこの成長が何回か繰り返されると姿にも影響が出てくるんだとか。

ましろの場合。近いうちに起きるかもしれないとのこと。


「ん?成長はまだ一回目だよな?」

「けいやくまえにもそだつよ?」

「あ、そらそうか」


そうじゃなきゃ世の中ちっこい精霊しかいなくなっちゃうもんな。


「ましろー。出てきていいぞー」

『なーい!』

「ん~何が無いんだろ~」


多分はーいって言いたかったんだな。

でもそうかぁ。ましろのそろそろ大きくなるのかぁ。

そうなるとこの舌足らずな言葉が聞けなくなるわけで、考えると少し寂しい気もする。


まぁ無属性精霊になるかもという期待が非常に大きいので本当にちょっとだけだが。


「ただいま!」

「はいおかえりー」

「にゃ~」

「・・・この手乗りましろともお別れか」

「ざんねんです?」

「割と」


家で猫飼ったことなかったから猶更な。

はぁ猫飼いたい。ましろでいいわ。


『ガウ!』

「」(フンス!

「おみゃーらは癒し系じゃないからダメです」

『クゥーン』

「」(ガビーン


何を当たりまえのことでショックを受けていらっしゃるのかしらこの子達は。

あ、そういえばクロウの契約精霊だがようやく名前が決まった。

そのお祝いに、クロウに名前の発声機能でもつけようとしたんだが怒られたのでやめた。

何でも、今のこのままが一番かっこいいんだとか。うーむ分からん


かれこれ名前候補リストを渡して時間は経ったが、この精霊は『ノーツ』という名前になった。


ちなみにこのノーツと言う名は、キクヒメがいくつかピックアップした中の名前には初めは無かった物だ。

それもそのはず、この『ノーツ』という精霊が後から出したある要素があったからこの名前になったのだから。

まぁ分かりやすい理由ではある。その名が示す通りの・・・趣味でいいのか?を持っているからだ。

良く音ゲーなんかで聞く単語だと思うが、こいつが好きなのはクロウから出ている微弱な駆動音が好きなのだ。

その一定のリズムが、この精霊の好みにジャストフィット。

故に『ノーツ』。まぁ最終的に意見を出したのはキクヒメなんだが。


「そういう意味では、イアと似てるかもなノーツは」

「」(ハテ

「機械フェチ」


イアはミロカウの時もかなりはっちゃけてたが、あれ以来ちょくちょくあれが起きているらしい。

フィアの報告では、建設用の無人機に憑依して時々建設を手伝っているんだとか。

ロボットが好きなのか、建設が好きになったのかは微妙なラインだが憑依して遊んでいるから多分機械フェチでいいと思う。

ちなみに全部リアからの報告だ。リア自体は俺の物を壊すのではないかとかなり焦って報告してきたけど。

まぁあの程度ならねぇ。


「そういや諸君に質問なんだが。お菓子あげるから教えて」


お菓子と言い切る前には俺の前に整列していた気がする。

君ら普段もっとゆっくり動くよね?


「まぁいいか。憑依の事なんだけどさ」

「むぐ・・・」

「クロウにも憑依って出来るのか?」

「「「「・・・???」」」」

「え、何そのキョトン顔」


知らないってよりは分からないって顔だな。

いや分からないってのもどうなんだ?


「憑依って感覚で分かるものじゃないのか?」

「しらなーい」

「とりあえず気になったらひょういするので」

「ぴょんっていくの!」

「・・・したことない」

「!?」


ノーツお前喋れたのか!?


『ガウ・・・?』

「はぁ?普段から喋ってた?ウソだー普段もっと表情で語ってたじゃんか」


それはお前が契約してるから分かってただけだろうよ。

だがしかし、別にそういうわけでもないようで。

何とののか達も普通に喋っていたというではないか。


「俺だけ聞こえなかったってマー?」

「ノーツはこえちいさいんだよねー」

「・・・最近は喋れてる」

「お前さんそんな話し方だったのか・・・」


なんかもっとこう・・・イケイケな感じを勝手に想定していた。

だってクロウとの初対面でいきなり体に引っ付いてくる子だし。

しかし実際は全然大人しい感じ・・・


『ガウ!』

「言わないで」

『ウ?』

「なるほどそう言う感じね」


慣れた相手だったり、本気で仲良くなりたいタイプにはゴリゴリ行くタイプね。

・・・ん?そうなると俺とはそこまで仲良くなりたくないと。


「・・・この話誰も得しないからやめっか」

「そうする」


質問に戻ろう。

俺が聞きたいのはクロウに憑依出来るかどうかだ。

さらに憑依が出来たとして、普段俺の兵器に憑りつく時と同じように自由に動けるのかどうかだ。


実はある改造を猫玉ラックにしようと思ったんだが、この質問の答え次第では中断も考えているのだ。

だから俺的には結構大事な話。上手く行けば、ののか達的にもいい話だ。


「んで?そのあたりどうなの?」

「だからわかんなーい」

「あ。そうだったな。でも何で分かんないんだ?」

「・・・クロウはちゃんと意思があるから」

「ああ。生物判定なのか」

「でもロボットだから。本来なら憑依出来る。だから分からない」

「意志はあるが、その肉体は生きているわけではないってことだな。

 なるほどそう聞くと分からないも納得だな」


てかむしろ分からないが自然か。これに答えが出るのが驚きだ。


クロウに最も近いノーツが言うのだから間違いないだろう。

一つ気になるのは、クロウの思考は人工AI・・・つまりは無機物が元になっている。

なのでクロウに憑依してしまえば、その思考事無視して精霊の動きが出来る、という考えもあった。


しかしノーツ曰く、クロウには意思があると。

これはつまり、人間や動物と変わらないという意味だろう。

これは大いなる矛盾だ。


「クロウはロボットなんだがなぁ」

「知ってる。だけどちゃんと生きてる」

「ふむ・・・興味深い話だな」


まぁそれならそれである一つの考えも生まれるわけなんだが。


「ちなみに憑依出来たとして、クロウのその意思はどうなるんだ?」

「分からない」

「やったことがないから?」

「そう。そもそもそんな経験がある精霊がいない」

「てかクロウみたいな存在自体が始めてか」


試してみてもいいが、その場合ノーツに殺されかねないな。

しゃーない。少し手間は掛かるがプランBで改造を行うとしよう。


「その前に。クロウはちょっと来い」

『ガウ?』

「いやお前もそろそろメンテだよ」

『・・・ア』

「忘れてたなお前」


ゲーム内の時間を含めると大体半年近くメンテしてなかったからな。

『グランデス』もやったし、この際だからやろうではないか。


「んなわけで一回抜けろ」

『アウー・・・』

「・・・え?」

「あれ?」

「んー?」

「に?」

「ああ。やっぱりそういう反応になるのね」


クロウの体がゆっくりと座る。座ると目の光が消えて機能が落ちたのが分かる。

その時の変化にノーツが一番最初に気が付いた。

クロウの意思の存在が、この体の中から消えたと。


「ク、クロウ?・・・どこ」

「そこまでの眼で見られると俺がキツイ」


親の仇みたいな目で見られてるんだが。

これ少し答えるの渋ったら死ぬなうん。俺も馬に蹴られる趣味はない。


胸ポケットに入れていた端末をノーツに渡す。


「ここだよここ」

「ここ?」

「電源入れると・・・」

『・・・ガウ!』

「クロウ!」

「な?」

「クロウがぺらぺらになった!!」

「いやちゃうがな」


ライチが面白いことを言い始めたぞ。


だがまぁ合っているのかもしれない。

今クロウの体が、ノーツの手元にある小さな端末になっていると言ってもいい。

メンテナンスを行う際、本来ならクロウの電源を落としてからメンテを行う。

その間、クロウというAIは寝ている状態になるのだが・・・それにノーを突き付けたのがクロウの制作者。

普段も普通に寝てるのに、メンテの時も寝てるのは詰まんないじゃない!


・・・そんな理屈でこの機能が付けられた。

AIの別端末への移動。俺もキクヒメでやっているが、普通ペットにはやらんだろう技術だ。

何せ金がかかる。AIのパーツは非常に高いし貴重なんだ。

そして当然その端末も高い。

何故ってそら・・・クロウレベルのAIを性能落とさずに移動出来るレベルの端末だぞ。

下手なペットより高いわ。これぽんっと渡された時にはつい舐めんなよと言った記憶がある。


「んじゃメンテしてくるから。その間クロウの話相手よろしく」

「「「はーい!!」」」

「クロウクロウ!クロウはどんな格好でもかっこいいね!」

『アウ~』


どんだけ大好きなんだ・・・?

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― 新着の感想 ―
[気になる点] あ、そういえばクロウの契約精霊だがようやく名前が決まった。 そのお祝いに、クロウに名前の発声機能でもつけようとしたんだが怒られたのでやめた。 何でも、今のこのままが一番かっこいいんだと…
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