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#6 ロリっ子が世界最強の冒険者と出会う話。

 うおお、


 うおぉお、


 うおおおお!


 凄い!


 ギルドの中は沢山の冒険者で溢れていた。

 クエストボードらしき掲示板の前には特に多くの人が集まっており、受付にはモンスターの素材らしき物を持っている冒険者がもっと値段を上げろとごねている。

 酒場に集う者たちは、流石に昼間から酒を飲む者はいなく、パーティで集まって談笑しているグループが多い。


 で、少し懸念があるのだが。

 私って、こんなナリだけど、冒険者登録できるのか?

 そう、今の私は根暗メガネオタクな女子大生ではなく、ゆるふわ幼女なのだ。



「出来ますよ?」

「あ、そうですか」


 ダメ元で受付嬢に聞いてみた。大丈夫らしいです。


「ギルドカードは冒険者として登録する以外にも身分証として使われますしね。未成年の方でも大丈夫ですよ」

 そうなのか。そういえばギルドは国際組織だもんな。パスポート代わりにもなるのだろう。


「では、経歴や身分の詐称を防ぐ為、此方の水晶に手をかざして下さい」

「えっ」

「えっ?」

「これって、ステータスとか出るやつですか?」


「あっ、いえ、此方は年齢や名前、職業などしか記されませんよ。ご自身のステータスが知りたいならばサウスギルド本部まで行ってグレードの高い水晶を使いませんと……」


 あ、あぶねぇ。公衆の面前であのトンデモ魔力を晒すところだった。

 水晶に手を置く。すると下に敷かれた紙に情報が記されていく。


「……あ、あれ? 名前が……あっ! し、失礼しました……え、えっと、申し訳ありませんが氏名の無い方を登録するわけにはいかず……」

 マジか。

 そういえば私、こっちでの名前が無いんだった。

 さて、どうしよ……



「おぉおおおおおい!! ノーザンが来るぞおおおッ!!!」



 ギルドの入り口で叫び声が聞こえる。

 冒険者も、受付嬢も、私も、例外なくギルド内の人間が入り口を向く。


 其処には一人の人間がいた。


 間違いなく、そいつは強い。

 本能でそう感じた。


「うぃーっす。メリィちゃん、取り敢えずクエストありったけくれや」


 気の抜けた事言いながらギルドに入る男。

 ちらほらと笑いながらギルドを出て行く人々。

 その男はどんどんと私に近づいて来て……


「あらぁ? 何やお嬢ちゃん。迷子か?」

「い、いえ……」


 ドモってしまう。顔や口調からは全く威圧感の欠片も感じられないのに、一瞬でも気を抜いたら死ぬ。そんな恐怖を植え付けられる。


「ま、ええか。メリィちゃん、クエスト頂戴な。ボードの奴も、張り出し待ちのやつも。何なら精査中のやつでもええで」


 恐る恐る、男の足に触れ、鑑定を使う。


  【  名 前  】ノーザン・クロス

  【  Lv.  】989

  【  種 族  】人間

  【  職 業  】冒険者

  【  体 力  】65296/78969

  【  魔 力  】2478/4566

  【  攻撃力  】23178

  【  防御力  】27433

  【  敏 捷  】31098

  【  状 態  】健康

  【  技 能  】《解体Lv.5》

           《消音Lv.3》

           《アイテムボックスLv.1》

  【 修得済魔法 】《回復(リカバー)Lv.12》

           《状態異常回復(アウターリカバリー)Lv.5》

           《攻撃力(アタック)ブーストLv.13》

           《爆裂(グラウンドバースト)Lv.2》


 うわっ……私のステータス、低すぎ……?



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