#24 ロリっ子がレベリングをする話。
……凄かったなぁ。あのキュリアって人。
あんなクマを軽々と倒しちゃうんだもん。ビックリだよ。
私も負けてられない! レベリング、してみますか!
……その前に、新しい魔法を覚えてみよう。
ステータスを開き、魔法管理の欄へ。
現在のスキルポイント 58
修得済魔法 3
修得できる魔法
《火球》《命中率強化》《攻撃力ブースト》
その他 21種 ▽詳しく表示
うーん。やっぱりスキルポイントに縛られると選択肢減るなぁ。
それでも二十一種はあるのかぁ。
既存の魔法を強化するって選択肢もあるけどね。
使い勝手の良さそうな……石飛礫を選択。今選べる中では一番強い魔法だ。
そして! このアルートルの近くには十三大大迷宮の他にもダンジョンが幾つかあるらしい。そこでレベリングだ!
ダンジョンへの途中の山道に、ゴブリンの群れが居た。
よし、早速石飛礫を使ってみよう。
ゴブリンに狙いを定めて……
「石飛礫!」
すると私の掌から機関銃の如く石飛礫が射出される。
ドドドドドドドドドドドドドドド。
ちょ、ストップ! ストーーップ!!
魔力を止める。晴れる土埃から穴だらけになったゴブリン達が姿を現す。
瞬間、黒い霧となって霧散した。
カツンっと石を落とす。小さな欠片のような石だ。
拾い上げてみると、それが魔石だと分かった。
大事に取っておこう。
数分後、ダンジョンの入り口。ちらほらと冒険者がいる。
何てことない唯の洞窟って感じ。
さて、レベリング、レベリング!
この世界をRPGゲームに見立てるならば、システム的にはシンボルエンカウントに分類されるだろう。私もシンボルエンカウントは好きだ。
ランダムとは違って、ステルスとか、背後からの奇襲とか、色々出来るから面白い。
「石飛礫!」
まあ、そんな情緒、欠片も無いんだけど。
何故か階層のほとんどのモンスターが私目掛けて襲い掛かって来る。それを私は機関銃……もとい、石飛礫で一掃する。
うわぁ。なんて簡単なレベリングなんでしょう。
こんなのでレベルは上がるのだろうか?
ステータスを見てみよう。
【 名 前 】アイリス・ペンタゴン
【 Lv. 】10
【 種 族 】転生者
【 職 業 】冒険者、魔術師
【 体 力 】21/21
【 魔 力 】無限大
【 攻撃力 】5
【 防御力 】6
【 敏 捷 】52《+26》
【 状 態 】健康
《北十字星の加護》
【 技 能 】《鑑定》
《アイテムボックスLv.Max》
【 修得済魔法 】《石飛礫》
《獄炎》
《回復》
《閃光》
「」
言葉を失う。
なんだ? この化物魔力は。
無限大て。無限大てなによ。
あ、職業に魔術師が追加されてるじゃん。やったぁ。これで私も立派な魔法使いだぁ。
攻撃力と防御力、体力は相変わらず底辺だなぁ。ヴェネチカと防具様様だなぁ。
こんなに魔力あるなら回復し放題、石飛礫撃ち放題だなぁ。むふふ。ただし獄炎はダメだ。こんなトコで使ったら私まで蒸し焼きになってしまう。
さて、レベリングの続きしますか。




