#12 ロリっ子が南十字星と出会う話。
暗闇の中、私は宿も無いので街の外壁の側で眠る事にした。
おなかが減ったのでアイテムボックスの中の焼き鳥を二本食べる。絶対足りないと思ったが、幼女の体だと案外足りるらしい。
寝ようと思ったが、騒ぐ人々の声がうるさくて眠れない。
ああ、あんなに激烈な魔法なら言ってくれれば良いのに。
……まあ、火系統最強魔法ってところで察するべきだったのかなぁ。
それにしても魔法がこんなチート性能だとは……暫く獄炎は封印かな。
残っているのは回復と閃光。
これは序の口の魔法みたいだし、あんな大事にはならないと思うけど……
さて、私は早急に魔法の正しい使い方を学ぶ必要がある。
でも今日はもう寝よう。
翌日、朝一でギルドへ。
「クエスト発注、ですか」
やはりクエストを依頼するのが一番手っ取り早いよね。って思った私は早速ギルドに来た。
「まあ、大丈夫ですよ。今回はどういった?」
「えっとですね、魔法の使い方を知りたくて」
私がそう言うと受付の人が苦い笑いを浮かべる。
「そう……ですか。では報酬と期限の設定をお願いします」
報酬は……10,000フェル位でいいかな? 期限は特に無しで良いや。特に予定も無いしね。
「了解です。ではそのように。発注手数料、5,000フェル頂きます」
うっ……結構痛いな……
「それと、このベルをお持ち下さい。クエストが受注された場合、こちらを鳴らしてお知らせします。この街から出られるとベルが鳴らないので注意して下さい」
渡されたベルは首に掛けられる系の奴で、失くしそうもなかった。
ギルドを後にし、街をぶらつく。
今の所持金は……20,500フェル。未来の師匠への謝礼金を引くと、残り一万とちょっと……
くそう。早くお金を稼げるようにならないと餓死してしまう。
さて、朝ご飯を食べに行かないと。
「にーちゃん! 昨日と同じやつ頂戴!」
昨日の焼き鳥屋に来た。
またももを三本と砂肝二本をもらう。
いやあ、やっぱりここのは美味しいなぁ。元の世界の焼き鳥より美味しいです。
昼頃にチリリンとベルが鳴り出した。おお、来たか! 未来の師匠!
急いでギルドへと駆け出した。
「こちら、依頼者のアイリスさんです」
「ど、どうも」
私がそう言うと私の前にいる女の人はニッコリと笑い、ぺこりとお辞儀した。
「そしてこちら、受注者のサザンさんです」
サザンさんと呼ばれた人はまたぺこりとお辞儀した。
黒いとんがり帽子はいかにも魔術師、という雰囲気を醸し出しており、全身に纏うローブもまた、魔術師感を演出していた。
そして特筆すべきは優しそうなタレ目と巨乳! 何か動作をする度に大きく揺れる。女の私でさえ目のやり場に困るよ……この世界にはブラジャーという概念が無いのか、はたまたこの人が着けていないだけか。
というか……サザン?
「いやぁ、アイリスちゃんは運が良いね! この私に魔術の指導をしてもらえるなんてさ!」
……ほう。かなり腕には自信があるらしい。これは楽しみだ。
場所を街の外の平原に移された。
サザンさんは草っ原に座り、のんびり水筒の水を飲んでいた。
「さてアイリスちゃん。始めようか。私は厳しいよ?」
……望むところだ。




