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転生先は女神の家  作者: ホネット
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第1話  一目惚れ

 はじめまして、開いて下さりありがとうございます!

 まだまだ右も左も分からない未熟者ですが、少しでも楽しんでもらえるよう頑張ります!

 アドバイス等々がありましたら是非よろしくお願いします!

 頭痛がする。痛い。ガンガンする。

 目を開けた俺の前には、真っ白な空間が広がっていた。

「あれ……確か俺は……」 

 続きを言いかけたその時、頭の中に鮮明な映像が流れ始めた。

 そうだ俺は道路に飛び出た子供を助けるため急いで駆け寄り、歩道側に突き飛しそして俺は……俺は…………――轢かれたんだ。

 ならここはどこなんだ。 病院? 夢の中? いくつもの疑問が頭をよぎる。

 辺りを見渡すといつの間にか、腕を組んでいる一人の少女が立っていることに気がついた。

 

 

 腰のあたりまで伸びている長い髪。品のある顔つき。身長は俺より頭一つ小さいぐらいかな。   

 何より特徴的なのは、その透き通るような肌である。

 俺は自分でも気づかないうちにその美しさに魅了されていた。

「綺麗だ」「へ?」


 やってしまった。思ったことをつい口に出してしまった。しかし、外見とは裏腹に

ずいぶん間抜けな声が出ていたな。彼女も慌てて後ろ向いちゃうし。まずはしっかり謝ろう。


「あのー、初対面なのにいきなり思ったことを口に出してしまい、すいません」

「べ、別に気にしてないから安心して!」

 後ろ向きのまま返事されちゃったな。というかよく見たら耳が赤くなってるな。


「ゴホン、気を取り直して自己紹介でもしようかしら」

 やっと振り向いてくれた。やっぱり顔が赤くなってるな。


「私は神様のアンナよ。よろしく」

「あ、俺は人間の|伊月隼人≪いつきはやと≫って言います。よろしー……へ?」

 え、今神様って言った? 本当ならここはあの世ってことなのか?


「神様ですか?」

「そうよ。というか何回も言わせないで」

 そっか。やっぱり俺はあの時死んじまったのか。


「俺が助けようとした子供は大丈夫でしたか? 神様なら知ってますよね」

「アンナでいいわ。大丈夫よ、あの子は生きてるわよ」

 良かった。しかし、17歳でこの世を離れるとは、悔いは無いと言ったらウソになるけど人助けをして死んだのならそれも悪くないか。

むしろ胸を張って母さんと父さんに会うことができるな。


「それでこれから俺は天国とやらに連れて行って貰えるんですか?」

「連れて行くのは天使の仕事。私はあなたに第二の人生を謳歌してもらえるようサポートする係りと言えばいいのかしら」

 第二の人生をサポート? 何を言ってるんだこの神様は。


「?って感じね。要するに、普通の人にはない能力などを持たせて前世とは違う世界へ転生さてあげるの」

 何かすごい事になったな。

 人を助けたことによる、天からのご褒美と考えればいいのかな。まぁ、目の前に神様もいるわけだし。


「それで、どんな能力とか場所とかご要望は?」

 んー、これは悩むぞ。どうしたものか。やっぱりここは誰にも負けないような強い能力とかかなぁ。うーん。

「早くしてよね。私だって暇じゃないんだから」

「他にやる事とかあるんですか?」

「たーくさんあるわよ。むしろこれより大変よ」

 なるほど。神様もラクなもんじゃないんだね。しかし、どうしたものか……うーん……そうだ!



「決まりました!」

「それは良かったわ。じゃぁ、聞かせてくれる?」

「では、第二の人生をここで過ごさせてください!」 

 俺は決めた。ここでアンナさんと一緒に過ごしたい。


「な、何言ってんの!?」

「能力とかそういうの無しでも構いませんから。正直○○さんに一目惚れしちゃったんです。ダメですか?」

「ア、アンタ最初に合った時といい、今といい、いきなり何言ってんの!?」

 すごい慌ててるな。何か小さな声でブツブツ言ってるし、腕をバタバタさせてるし、品のあった顔は今じゃ真っ赤だなぁ。かわいい。


「それで可能なんですか?」

「うぅ……こんな事初めてだから正直どうなるか分からないけど多分、できます……」

 敬語になっちゃってるよ。


「じゃぁ、さっそくお願いします!」

「わ、分かったわよ。やります。やりますよ! ……じゃぁ、目を瞑って。意識を楽に。」

 聞き取れないけど何か呪文のようなものを唱え始めたな。あぁ、何か眠くなってきたな……

楽しみだな。アンナさんといろんな事したいな。おしゃべりして、遊んで、お菓子なんか食べたり、それからそれから…………


―――――――――――――

――――――――

――…



「……良かった。夢じゃなかった」

 目を開けた俺の前には、さっきと変らない真っ白な空間が広がっていた。そして、


「おはよう。お寝坊さん」

 一人の美しい少女がそこに立っていた。


「アンナさん……また会えて良かった」

「フン、私が失敗するわけ無いでしょ! それと呼び捨てでいいし、タメ口でいいから。別に深い意味はないんだからね!」

「んー、深い意味はないのか……残念。まぁ、気を取り直してこれからよろしくな。アンナ」

「うぅ……いきなり言葉づかい切り替えれてるし。まだ心の準備ってものが……落ち着け私! ……よしっ。 こちらこそよろしく。ハヤト。じゃぁ、さっそく始めましょうか。やるべき事はたくさんあるんだから!」

 満面の笑顔を浮かべながらアンナは歩き出した。その後ろ姿追うように俺も付いていく。

 


 希望や不安、さまざまな思いを抱きながら俺の新たな人生は動きだした。

 


 

   

 

 

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