No.1 物語の始まり
いつも通りの日常だった。教室の片隅で話す者。一人で勉強をし続ける者。だが、それらは急に崩れ去る。黒板の前にヒビが入った。すると、それはすぐに割れ、すべての人間が死滅してしまった。主人公 渡辺大輔もその一人だった。
「…ここどこ?」
気づいたら、見知らぬ空間にいた。周りを見回してみる。完璧に洞窟だ。見たことは絶対無い。もしかして、誘拐?とも思ったがそうも思えない。
「あれー。俺何してたったけ…?」
最後の記憶を思い出す。
「そうだ!思い出した!なんか空間にヒビが入ってたんだ!」
「ならもしかして…異世界転生!?」
だとしたら嬉しすぎる!異世界転生なんて全男の夢じゃないか!ならあれも使えるはず!
「ステータス!」
すると空中に薄めの青色のようなようなものに囲われてステータスが出てきた。
種族名スケルトン 名前なし 前世の名前 渡辺大輔
Lv1
HP 80
MP 60
攻撃力 80
防御力 80
素早さ 80
魔力 60
抵抗力 60
スキル
[不死][剣術 Lv1]
スキルポイント 100
「でた!でも…」
少し遅れてもう一度声を発する。
「めちゃくちゃ弱くね…」
そうこれは確実に弱い。物理系ステータス80で魔法系ステータスは60。スキルに剣術があるのに丸腰。唯一強そうなのはスキル不死だけ。不死、不死、不死、不死…不死!?
「ええ?!不死?!何それ!強くね」
前言撤回。絶対的に強い。100%強い。
てか不死って強すぎるよな…なんかデメリットとか無いんか?
そう思いながらスキルを作る。でも何も無い。何も起こらない。
「新しいスキルとかゲットできないかなー。なんかあると思うけど。」
やっぱこういうのってスキルボードとかみたいにいったらステータスみたいに出てくるんじゃないか?
早速試してみる。
「スキルボード!」
出た!やった!出た。
「身体強化、鑑定、自動HP回復、自動MP回復。いまのスキルポイントでゲットできるのはこの辺か。」
今の俺の目的にあっているのは鑑定だな。でもこれを入手すると、他のスキルが手に入らない…まぁいい。必要なんだからゲットするしか無いよな。すると、ポーンと言う音の後に機械的な声で声が聞こえてきた。
「スキル、鑑定Lv1を取得しました。」
「よし。獲得完了。早速不死の鑑定を…あれ?俺の種族って…」もう一度ステータスを出し見てみる。
「ええ!?俺の種族スケルトン!?」
手を見てみる。気づかなかったけど、指も腕も、足も胴体も全てが骨。
「まじかよ…」
そして俺はスケルトンを鑑定してみる。
スケルトン 位 最下位
最弱と名高い魔物スライムやゴブリンまでとは行かないがステータスも貧弱。弱点も神聖魔法や炎魔法や光魔法と、弱点も多い。さらに分布域も多い。レベル上げにはとても便利。
「まじかよ…」
最悪すぎる。なんだよ、位が最下位って。レベル上げにはとても便利って…。
「よし!気にしたら負け!こうなったら精一杯レベル上げとかして最強になってやるよ!クソが!」
ここから、俺の冒険は始まった。




