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エルブの森  作者: 秋乃 志摩
予兆
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H-15 ヨーク タイムリミット

魔獣は夜に現れるらしいと聞いたヨークは昼のうちに現地を見るために墓地に向かった、

墓地西には森があり、その先は崖だった、ヨークはその崖下に横穴らしきものを見つけた。


崖沿いに歩いてみたんだが、横穴に行ける感じがしなかった。

壁面に角度がねぇし、足場もねぇ。

抉れてるだけなのか?


チッ、魔獣が出てくる場所がわからねぇままだ。

ったく気持ち悪ぃぜ。


このまま探してもキリがねぇから戻ることにした。

森を抜け"墓地もどき"まで戻ると南の方の空に白煙が見えた。

グリグリはうまくやったみてぇだ。


墓地の南東にはハンターどもが5人居た、

そいつらは木材なんかを荷車から下ろして積んでいた。

俺はそいつらに向かって歩きながら手を振った。

「おーう、すまねえな。もうちょい積んだら火つけといてくれ

 森に火つけんなよ。えらい火事になりそうだからよ」


そいつらはなんやかんや楽しそうに工作してやがった。

「まかしとけよ、兄貴。

 でけぇやぐらを組んでやるぜ」


俺はさっき気になった横穴の件をこいつらに聞いてみた

「この村に地下っつーか、地下に繋がる穴みてぇなもんがあると思うんだが、なんか知らねぇか?」


そいつらは雁首揃えて首を横に傾けた。

「知らねぇな」

「酒蔵とかか?」

「隠し金庫がいいな」

「おお、そいつぁいいな、見つけたら俺らにも分け前くれんのか?」

「村の住人に聞いたほうが早いんじゃねぇか?」

「隠した酒や金の場所を教える馬鹿がいるのかよ」

「それもそうだな」


チッ、こいつらじゃダメだな。

村に詳しい奴に聞かないとダメそうだ。

俺はそいつらに礼を言ってここを離れることにした。

「あー、ありがとよ、村に詳しそうな奴に聞いてみるわ」

俺は走り出そうとして、すぐに立ち止まってあいつらに釘を刺しておいた。

「一晩もつだけの木材は集めておけよ。

 火が消えたら死人がゴロゴロ出ると思え。

 頼んだぞ」

そう言って俺はまた走り出した。


あいつらはなんかボソボソ言ってる気がするが、

細かいとこまでは見てやれねぇ。

死にたく無いならやるだろ、あいつらだってハンターだ。


酒場に戻る途中に木材を運んでるハンターたちに会ったので声を掛けておいた。

「墓地のやぐらが充分になったら南の鍛冶場に向かう道の手前にやぐらを作っておいてくれ。

 火が消えると洒落にならねぇからな」


そいつらは手振りで了承したから、俺は酒場に向かった。

酒場を拠点にしたのは失敗かもな、ちょっと遠いぜ。


酒場に着いた俺は誰が戻ってるかを確認しながら、

俺を見つけて手を振ってる長茄子顔の奴に声を掛けた。

「誰か戻ってきたか?」

「ドニが戻ってきて、山師が言うには雨は多分大丈夫らしいけど、確実じゃないってさ。

 後は、エンゾが西地区のやつらに戦闘になるから家財道具持って逃げとけって伝えたってよ」

「そうか、他は?」

「マスターはまだ戻ってないし、給仕の姉ちゃんも出てこない」

「あ?給仕の姉ちゃんもか?」

「兄貴がなんか言ったから奥で泣いてるんじゃないか?」

「そんなこと・・・」


してないよな?

俺は少し天井を眺めながら考えてみた。

やっぱしてないよな・・・


「ちょっと見てくる、もうちょい伝令番しておいてくれ」

「あいよ」


俺はレチカが入って行ったドアに向かい、

そのドアを開けると部屋があって、そこにはテーブルや椅子、野菜や小麦の袋が置かれていた。

入ってすぐ左には、仕切りなしで隣の部屋へ繋がってて、そっちは厨房だった。

この部屋の奥にもドアがある。

この部屋は料理の仕込場か、兼休憩所ってとこか?


俺は奥に進んでドアを開けると、畑だった。

この店の野菜は自家製なんだな、

と一瞬思ったが女はどこに行ったんだ。


俺は頭を掻きながら長茄子顔のいる酒場に戻った。








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