第002話 「渋谷の狂犬」
彼は拳を構え、いきなり襲ってきた相手の動きを見極めながら自分のボクシングスキルが使うことができるのか?試して見ることにした。
ガラの悪い男は無秩序にパンチを繰り出してきたが、彼は冷静にその攻撃をかわし、反撃のチャンスを待っていた。
「ん??なんか以前より体が軽くなり、スピードも速くなっている気がする!しかも相手の速度が遅く感じるじゃないか?」
「これって、あの爺さんが言っていた特別な能力のおかげなのか?タイミングを見極めて、今度は攻撃をしてみるか!」
その瞬間、彼は男のガードが甘くなった隙をついて、一発のジャブを放った。男はよろめき、一瞬の隙を見逃さずに続けてフックを放つ。次々と繰り出される彼のパンチは正確で力強く、ガラの悪い男は徐々に劣勢に立たされていった。
「何者だテメー!くそっ!こいつ、ただの素人じゃねぇ!」
ガラの悪い男が叫びながら乱暴に突進してくると、彼はその勢いを利用してパンチ連続で繰り出し、男を一気にダウンさせた。男は地面に倒れ込み、完全に気を失っていた。
どここらともなく、謎の女性が響く
「レベルがあがりました。」
「ん??誰だ?今のは何の声だ?レベル??」
彼は周りを見渡し、多くの観衆が自分に注目していることに気づいた。人々は彼の強さに驚き、ざわめき始めた。
その瞬間、パトカーのサイレンが鳴り響きこっちへ向かって来る様子だった。
仕方なく倒れた男を抱え路地裏へ避難した。
気絶からガラの悪い男が気がつくと、彼に言った。
「おい、アンタ強いな。俺をアンタの舎弟にしてくれないか?」
「いや!兄貴の舎弟にしてくれませんか?俺の名は「武島 大輔」と言います!
「大輔」と呼んでください!」
「私は狂犬の武島と皆から言われ、ここら辺じゃ少しは名が通っています!きっと兄貴のお役にたてますんで!」
「えっ????ーーー」
彼は驚きながらも武島 大輔の提案を断った。
「いや、そんな簡単に舎弟になられても困るよ。俺はまだここに来たばかりだし、いきなりそんな事言われてもなぁ、、、、、」
しかし、武島は諦めることなく食い下がってきた。
「頼むよ、兄貴!アンタみたいな強い人の下で修行したいんだ。俺も強くなりたいんだよ!あと、この街が初めてなら案内もできますんで!ね!お願いしますよー兄貴!」
彼はため息をつきながらも、武島の真剣な眼差しに心を動かされ始めた。
武島が背負ってきた過去や苦悩など訳ありな感じが伝わって来たので仕方なく受け入れる事にした。
「わかったよ、大輔。お前が本気で強くなりたいなら、ついてこい。ただし、案内役も頼むぞ!」
武島は目を輝かせ、深く頭を下げた。
「ありがとうございます、兄貴!必ず期待に応えてみせます!」
「まぁ、とりあえずこの世界のことは全く分からないので、役にたってくれるだろう。」
「はい!兄貴!」
いきなりの展開で戸惑いながらも、彼は大輔を一緒に連れて行くことにした彼は、大輔と行動する事になったのであった。