表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/32

第018話「決戦の幕開け、血塗られた罠」

ついに決勝トーナメントが開催された。


渋谷アリーナの中央には巨大なリングが設置され、周囲を取り囲む観客たちの熱気が渦を巻いている。


出場チームは全16チーム。

各地域から勝ち上がってきた猛者たち、名を轟かせるストリートファイターたち、そしてプロ崩れの戦士たちが一堂に会していた。


その中でも注目を集めていたのは


・彼、朱華音、イーサンのチーム

・デッドショット・ジャクソン率いるポール・レオーニのチーム


運命のトーナメントが、今、始まる!




1回戦は、地方のアンダーグラウンドファイターたちのチームだった。

イーサンが豪快に先陣を切り、圧倒的なパワーで一撃KO。

朱華音は高速のカウンターで相手を翻弄し、彼はボクシングスキルを駆使して堅実に勝利をもぎ取った。


2回戦では、元プロ格闘家たちの集まったチームと対戦。

技術と経験を活かした老獪な戦い方に苦戦するが、イーサンの強引な突破口と、彼と朱華音の連携プレーで打開。

スタミナ勝負に持ち込んで、ギリギリで勝利した。


準々決勝の相手は、トリッキーなカポエラ戦術を使うブラジル系チームだった。

奇抜な動きで翻弄されかけたが、冷静にパターンを見切った彼が突破口を開き、イーサンが力任せにねじ伏せた。




そして迎えた準決勝。


対戦相手は、なんと小深山の元門下生たちで構成されたチームだった。


「へぇ、小深山のおっさん、まだこんなやつらを育ててたんだな。」

相手チームのリーダーが嫌味たっぷりに言い放つ。


「今日こそ、俺たちがオヤジを超えるところを見せてやるよ!」


小深山は静かに腕を組み、無言で睨み返しニヤリと笑った。


試合が始まると、彼ら元門下生たちは連携が非常に巧みだった。

一人が仕掛け、別の一人が裏を取る、そんな連携プレーを繰り返し、彼ら3人を苦しめる。


イーサンが押され、朱華音もスピードで翻弄される。

彼自身も、相手の間合いを読まれる場面が続く。


「……さすがにやりづらいな。さすが元小深山さんの門下生、、、」

彼が汗をぬぐいながら呟く。


しかし、イーサンが気合一閃、渾身のラリアットで一人を吹き飛ばすと流れが変わった。

「なーに!こいつらは俺がよく知ってる!大したこと無いからついてこい!」


朱華音は冷静にカウンターを狙い、次の一人を仕留める。


最後に残ったリーダー格を彼が迎え撃ち、ボディへの連打からの渾身のストレートでフィニッシュ!


試合後、元門下生たちは悔しげにリングを去り際に、小深山に向かって吐き捨てた。


「オヤジ、次は絶対に潰してやるからな!イーサンてめぇ、、なぜいやがる?」


小深山は微動だにせず、ただ静かに言った。


「鍛え直してこい。」


つづけてイーサンも話す。


「ちょっと野暮用があってな」


こうして苦戦を強いられながらも、彼らは決勝への切符を手にした。






そして決勝戦。


ついに因縁の相手、デッドショット・ジャクソン&ポール・レオーニのチームとの対戦が決まった。


アリーナの空気が一段と張り詰める。


リング上に立つジャクソンは、不敵な笑みを浮かべながら彼らを見下ろしていた。


「よう、待ってたぜ……ブラザー。」


彼らもまた、静かに闘志を燃やしていた。




決勝戦開始のゴングが鳴る前——


舞台裏では、ポール・レオーニが運営スタッフらしき男に分厚い封筒を手渡していた。


「例の3人の控室の水に細工しろ。試合前に飲ませるんだ。」


「へい!」


スタッフは小さく頷き、控室へ向かった。


そして、3人のテーブルに置かれたペットボトルの水に、目を盗み無色透明の毒素が注ぎ込まれていった……。


何も知らずに彼らは試合前、喉を潤すためにその水を飲んでしまった——。


そして、ゴングが鳴り、戦いは始まった——


だが、その直後、異変が起きた。


「っ……!? 体が……重い……?」


彼も朱華音も、そしてイーサンも、妙な違和感を覚える。


足がもつれ、パンチにキレがない。


「……おかしい!」


すぐに小深山がセコンドから叫んだ。


「運営!水に細工されてるぞ!試合を止めろ!」


しかし、運営スタッフたちは顔をそらし、誰も動こうとはしなかった。

小深山がさらに詰め寄ると、責任者らしき男が冷たく答えた。


「証拠がない限り、試合は続行です。」


その態度に、小深山はすぐ悟った。

(……運営も買収されてやがるな。)


リング上を睨みつけながら、小深山は拳を強く握った。


「水だ!! 水に細工された可能性がある!!」


リング上にはデッドショット・ジャクソンと並び立つポール・レオーニがいた。

ポールは不敵にニヤリと笑っていた。


デッドショット・ジャクソンがニヤリと笑いながらポールに囁いた。


「おい、ブラザー……何をやったんだ?」


ポールは肩をすくめながら、にやにやと笑って答えた。


「ちょっとだけ、悪さしたのよ。確実に殺るために、ね。これがアメリカンギャングのやり方ってやつさ。」


(くそ……不正か……!!)


相手チームは異様なスピードで襲い掛かってくる。


このままでは、完全に押し切られる——。


その時、彼の脳裏に、かつてグレゴリーから渡された小さな手榴弾型の道具がよぎった。


(あれは非常用だと言ってた……!今しかない!!)


彼は腰から手榴弾型の小道具を取り出し、リングの中心に向かって投げた。


「みんな、目を閉じろ!!」


——ボンッ!——


閃光と同時に、白い煙がリングに立ち込める。


この手榴弾型の小道具は、かつてグレゴリーから渡された特別な品だった。

中には高濃度の閃光成分と煙幕ガスが詰め込まれており、視界を奪い一時的に行動不能にする効果がある。

致命的な攻撃は禁止されているKENKAルール内でも、試合を立て直すための合法的なアイテムとして認められていた。


観客たちがざわつく中、相手チームも一瞬怯んだ。


続けざまに、もう一つ——稲妻の刻印が施された特別な手榴弾も取り出した。

「これも食らえ!」


リングに稲妻のような閃光が走り、爆音とともにさらに強烈な眩い光がアリーナを包んだ。


「みんな、目を閉じろ!!」


煙の中、彼ら3人は一気に体勢を立て直した。


しかし彼の様子が少し変なこと朱華音が気づく

「お、おい!大丈夫なの???」


その隙にイーサンが先陣を切り、朱華音が援護。


彼の全身に稲妻が走り、明らかに何等かの力を覚醒している。


「俺は絶対に負けねえ……!!うぉぉぉぉぉぉぉ。」


彼の拳が、ジャクソン目掛けて放たれる。


拳と拳、魂と魂がぶつかる、最終決戦が今、幕を開ける!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ