幼馴染との関係なんてそんなもん
勢いで書いたので支離滅裂です。
どうかご容赦下さい。
それは中学時代のある日のこと、小1から付き合いのある幼馴染と一緒に帰っている時だった。
「へへーん、私吉野先輩と付き合うことになったんだよね」
「そっか、おめでとう」
「なんか反応薄くな~い?」
「他にどう言えばいいんだよ?」
「たしかに」
その時の彼女――中須加潮美は得意げな顔をしていた。色恋沙汰で浮き足立つ思春期、幼馴染にとって初めての彼氏ができたことは誇らしいことだったのだろう。
少しだけ、胸がチクりと痛んだのは覚えている。それが幼馴染に恋人ができたことへの戸惑いだったのか、それとも幼馴染に先に恋人ができた焦りだったのか、はっきりとした原因は分からない。
まあだからと言って、幼馴染のことを嫌いになったりはしなかった。いやむしろ、彼女との関係は何も変わらなかった。
この時の俺達は既にお互い別々の人生を歩みだしていた。ガキの頃のように2人で遊ぶことはなくなっていて、人の色恋に口出しするような間柄ではなかったのだ。
「あの男マジで最悪なんだけど~」
「まぁまぁ」
いつの間にか、潮美の愚痴を聞くのが日課になっていた。愚痴は彼氏のことばかり、正直めんどくさいと思ったことは何度もある。
幼馴染に彼氏ができる度に、毎回ネガティブなことを聞かされる。他人事とは言え、振り回されることに俺は少なからず疲弊していた。
その一方で、どこか居心地のよさも感じていた。彼氏には話せないことを話してくれる潮美に、俺は気付かない内に彼女に対して特別な感情を抱くようになった。
「私、昌士さんと結婚することにしたの」
されど、時の流れは残酷だ。自分の気持ちに気付いた二十代後半には、幼馴染には婚約者がいた。
もうどうしようもなかった。手遅れだった。
もっと早く行動していたら、俺は潮美と添い遂げることができたかもしれない。
『彼は私の大切な幼馴染です』
彼女が披露宴で放った言葉が今でも忘れられない。披露宴の帰り道、俺は大声を出して泣いた。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
最近お仕事辛い。。。