day 5-2 食事は重要です
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 何とか出所してドクターと看護婦さんに再会。 3人で能力値を見比べた。 召喚されたものの、何やら嫌な感じがしているのは、共通認識だった。
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3人で、食堂に移動。 昼食である。
配膳を終え、壁際で待機しているメイドさん達。 私付メイドのラナさんを呼ぶ。
てこてこ歩いて横にくる。 子犬か!
「 ラナさんに、ちょっとお願いがあるんですが。 毒味役をやってもらえますか? 」
「 ・・・・・・ 」
急なお話だからそうなるよね。 気にしないで、一気にいこう。
周りの全員が、( とは言ってもドクターと聖女とメイドさん3人だが ) 止まっているが。
「 まずパンですね、 3つに割って真ん中を、ハイ アーン。 」
( アーン モグモグ )
「 次はスープ、真ん中を。 ハイ アーン。 」
( モグモグ )
「 次はお肉ですね。 これも真ん中をハイ。 」
( モグモグ )
白川さんは、生暖かい目で見ているが、これはそうじゃない。
「 どうですか、ラナさん。 舌が痺れたり、手や足の指が痺れたりしませんか? 」
「 モグモグ・・・・・・大丈夫です。 」
「 息が苦しくなったり、気持ち悪くは? 」
「 苦しくありません。 吐き気もしません。 」
「 では、食べても大丈夫そうですね。 ありがとうございました。 」
お礼をしてから、食べ始める。 ラナさんは、とことこ壁際に戻っていった。
勢いって大事だね、これで既成事実化できた。
「 波乱さ~ん。 何をしているんですか~? 」
やっと再起動した白川さんが、ジト目で見てくるが気にしてはいけない。
冷たい視線スルーは、おじさんには必修スキルだ。
「 文字通りの毒味ですが? 」
「「 ・・・・・・ 」」
2人は、彼女の食事内容を知らないだろう。 ガリガリに痩せているのも。
毒味の量でも、彼女の1回分の食事より栄養タップリのはずだ。 私も、若い頃満足に食えなかったからな、腹ぺこの辛さは判る。
かわいそうだからでは無い。 そう餌付けだ餌付け。 今後への投資とも言う。
お替わりして、またラナに毒味をしてもらう。 ちと食い過ぎた。 次回から、毒味の量を増やす方向でいこう。
テーブル上のフルーツ盛りから、リンゴっぽい何かと、オレンジっぽい何かを持って、部屋へ移動。
食後の休憩 & 一服である。
持ってきた果物? を、ラナに剥いてもらって、デザートにする。 もちろん、毒味はしてもらう。
勘違いしていた。 この果物は、皮を剥かないで食べるのが一般的らしい。 綺麗に一本に剥かれた皮を、口からぶら下げながらラナが食べていた。
美味しいと言っていたんで、問題は無いのだろう。
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午後も、3人で図書室。
新たな情報として、この国はハイエルフが支配している。 エルフが次で、その他の種族と人間はその下。
混血が更に下で、半端者はその下の扱い。 エルフが嫌いになりそうな話だ。
読み書きと会話は、問題無く出来る。 言語は不明。 質量や長さの単位も不明。 1mとか1kgで、意味が通じてしまうらしい。
初日の、執事っぽいおじさんは " ENGINEER " が、読めなかったことを指摘。 もう少し、考察を続けるとドクターが言っていた。
図書室で、ドクターは攻撃系の魔法、白川さんは治癒魔法の勉強をしている。
私は、初級魔道具の本を持ってきて、勉強中。 文字は普通に読める。 日本語じゃないのか、これ。
内容も書いてあることも判る、魔道具には魔石と魔方陣が必要。 魔石は魔物から採取する・・・・・・了解。
魔方陣を書くために必要な道具や、材料、内容は判る。
肝心の魔方陣なのだが・・・・・・さっぱり判らん。 記号なのか文字なのか。
「 ラナさん。 」 チョイチョイと手招き。
「 この魔方陣、何なのか判る? 全然読めないんだけど。 」
「 これは、灯りの魔方陣ですね。 灯りの魔術を発動するための魔方陣・・・・・・では無いかと。 」
こてんと首を傾げつつ答えてくれる。 銀髪から耳出てるよ。 かわいいから許すけど。
「 凄いじゃん。 読めるの? 」
「 ここに・・・・・・ 」
『 第1章 灯りの魔道具の基礎 』 ページの端にそう書いてあった・・・・・・おい。
「 魔方陣が書けるのは、錬金術の技術を持っている方だけです。 」
「 錬金術を勉強したら、錬金術の技術って使える? 」
「 すごく難しいと思います。 」
「 そうか、ありがとう。 」
その後、ドクターと白川さんが、" 書く魔方陣 " と、" 魔法使用時に現れる魔方陣 " は、別物だと教えてくれた。
魔道具:発動指示 → 魔石 → 魔力 → 魔方陣 → 出力
魔 法:呪文 → 魔力 → 魔方陣が出来る → 出力
要は " 魔法発動の呪文を唱えている " だけで、" 魔力で魔方陣を書いているのでは無い " そうだ。
意味は判るが、理解出来たかは不明。 魔法使えないし。
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夜、寝付けなかったせいか、小腹が空いた。 食堂で何か貰おうと思ったのだが、廊下が暗い暗い。
机上の灯りの魔道具を持って、食堂まで行く。 フルーツっぽい物を貰ったけど、魔道具持って歩いていたら、かなり変な目で見られた。
こちらの住人は、それなりに夜目が利くんで見えるとのこと。 懐中電灯は無いって。
最悪脱出もあり得るから、懐中電灯作って備えておくか。
気が付かれた点など在りましたら、読後の感想をお待ちしています。