調査中
初投稿となります、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具を改造出来る、技術を手に入れる。 120年後の予想を聞いて軽く絶望。 城の中で見つけたエレベーターで、城の地下に向かう。
|||||
横30m☓奥行き10mあるエレベータホールの向こうには、5mの廊下が続く。
ホールの天井までは、横幅の半分位の10mでかなり高い。
ちょっとしたスポーツ施設並み。
ホールに面した扉は横幅が10m程で、シャッターと呼んだ方が正しい気がする。
んでも、遠隔操作でサーチすると ≪ 扉の魔道具 : 並防犯 ≫ と出る。
大きくても扉らしい。
その先の廊下の左右には、ほぼ等間隔で並ぶ扉。
壁も床も、同じ色の同じ素材で出来ているようだ。
太陽光に似た色の光りが、天井全体から振り注ぐ。
ピピピピ ピピピピ
「 5分経ったな。 体調が悪くなってたら、手を上げて! 」
腕時計のアラームを止めながら、みんなを見回す。
誰も上げないな、問題は無しか。
何か変化が在ったら、この場でUターンする事は事前に打ち合わせ済。
「 少し身体が重い感じがします。 こう、切れが無いって言うか・・・・・・。 」
身体を左右にクイックイッとしながら答える白川さん。
身体が重いって、急激に太ったんじゃ無いよな。 口には出さないけど。
女性の体型と白髪の話は、本人に言わない方が良い事は経験済み。
あと、シワも。
「 変化無しっす 」 河原君はOKと。
「 波乱様、全員大丈夫です 」 ラナとメイドさん達もOKと。
「 全員大丈夫そうだな。 でも、体調に変化が有ったら、その場で直ぐに言う事。 我慢はしない様に! 」
「 判りました 」
「 了解っす 」
「「「 はい 」」」
返事は元気一杯だな。 んでは、進むとしよう。
診療所を訪問した翌日、朝から地下の探索を強行した。
俺、ラナ、メイドさん2人、ここまでは各1台ずつワゴンを押してる。
残りのメイドさんは、3人娘のサポートと診療所でお見舞いを分担。
ワゴンの中身はおやつと、食料と水。 それから、魔道具用の工具と魔石を少々。
魔石はエレベータの魔力切れ対策として、一応持ってきた。
魔力供給回路を辿ってここを発見したから、城内の魔道具と魔力供給回路が共用なのは判ってる。
城内に在る魔石へ魔力を充填する魔道具は、今まで止まった事が無いと聞いたんで大丈夫と判断。
んでも、最悪システムから切り離してスタンドアロンで強制起動、何てケースに備えてる。
あと白川さんとリナ、河原君は単独だから、参加は合計で7人。
|||||
「 その前に、やる事が有ったな 」
白川さんと河原君の魔力を、魔力データベースに登録する。
2回目だから、もう慣れた。
登録魔力データベースには、10には1個、9には3個しか登録出来なかった。
先に登録して有ったデータは抹消、ちょっと緊張したが体調にもステータスにも異常無し。
データの登録や抹消は、それほど負担にはならない様だ。
プログラムの改造じゃ無くて、データ変更だからだな。
エレベータホールに面した大きな扉の、先ずは右側に移動、河原君が扉の真正面に立つ。
河原君は軽装で、短めの剣と大盾。 今日は、文字通り盾に徹して貰う予定。
右を選んだのは適当だ、意味は無い。
その後ろにカート4台を盾にして、ラナとリナとメイドさん2人。
白川さんは1番後ろ。
俺は扉の横の操作パネルっぽい、金属板の前で待機中。
何か在った時は結構危ないんだが、遠隔操作を持ってる事は知られたくないんでここに居る。
「 開けるぞ 」
みんな黙って頷く。
パネルに魔力を流すと---、開かないね。
と、金属パネルを見ると、開、閉、自動、固定の4つが浮かび上がってる。
固定はロックだよな、後はまぁ意味は判る。
「 今度こそ開けるよ~ 」
”開” に触れると、微かな動作音と共に扉が開いた。
扉は上に移動したように見える。
何かが置いてるようだが、ここの角度からではよく見えない。
「 何すかこれ? 」
河原君からは見えるよな正面だし。
剣を下ろしたんで、敵性生物は居ないようだ。
「 材料ですね、魔道具用の 」
河原君の側で、部屋の中に向けて手をかざしてる白川さん。
鑑定って便利だね~。
「 って、白川さん! MPを使ったら、不味い・・・・・・大丈夫そうですね? 」
「 ステータスに異常は有りませんよ? 波乱さんだって、さっきから使ってるじゃないですか 」
「 俺のは技術で、魔法じゃ無いからな!? 」
まぁ、無事だったから良しとする。
室内をグルッと一廻りした感じでは、材料置き場がもっとも近い。
材料の中には、鑑定でも ”不明” になる物が有った。
「 次に行きましょう 」
白川さんに、扉を閉めて貰って左の部屋に移動。
ここも、エレベーターホールに接した大きな扉が有る大部屋だ。
フォーメーションを組んでさっさと開ける、部屋数はまだまだ有る。
「 こっちは、完成品の保管庫みたいですね 」
「 治癒の魔道具が有るな 」
「 ほんとですか?! 」
こちらも、部屋を一廻り。
治癒の魔道具の他にも、通信、ファイヤアロー、ライトアロー、ウインドカッター・・・凄いな。
他にも色々在るんだが、鑑定でも魔道具鑑定でも判らない物が在る。
「 一通り揃って居るんじゃ無いか、ここに 」
「 治癒の魔道具は、持って帰りたいですね 」
白川さんはブレないよな、流石は聖女。
こっちに来ると、元の世界の性格にブーストが掛かるって聞いた。
白川さんは判るんだが、俺は何にブースト掛かったのか未だに判らん。
「 他にも欲しい物が有るし、帰る時にまとめてピックアップしよう。 ちょっと、気になる事も有るし 」
「 ? 」
「 なんすか? 気になることって? 」
「 この魔道具には、魔石をはめる場所が無いのに魔道具として完成してる。 それが不思議なんだ 」
3人娘が造るのは、全て魔石をエネルギー源としてるタイプ。
ここに有るのはそうじゃ無いタイプなんで、是非とも持って帰って調査したい。
残りの20部屋には、製造用の魔道具が各部屋1台設置してあった。
形も大きさも異なるんだが、全部が ≪ 製造の魔道具:並 ≫ 。
何を造る機械なのか不明。
保管してあった魔道具の種類と、それ以外の製品の種類より明らかに少ない。
もう少し調べたいんだが・・・・・・
「 後回しだな 」
「 波乱様、おやつの準備ができました 」
次の階もあるし、そっちを先に調べよう。
気付かれた点などが在りましたら、読後の感想をお待ちしています。




