症状
初投稿となります、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。
※誤字訂正の連絡を頂きました。 ありがとうございます。
今後とも精進しますので、よろしくお願いします。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具を改造出来る、技術を手に入れる。 120年後の予想を聞いて軽く絶望。 城の中で見つけたエレベーターは動かせたんだが。
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今日は朝から、ラナに顔をムニムニされてる。
「 波乱様が、昨日と同じ顔をしてます 」
顔は生まれた時のままだし、取替も出来ないんで毎日同じ顔なんだが。
それに、昨日の事が気になって殆ど寝てないんだから手加減してくれ。
「 面会謝絶です 」
「 会わせられんのぉ 」
3人娘と別れた後診療所まで行ったんだが、診療所の手前の廊下で止められた。
んで、白川さんとじいちゃんに帰れって言われたら、帰るしか無い。
宰相がホッとしてたんで、蹴りを入れようとしたらラナに止められた。
後ろからなら誰か判らないんだから、良いんじゃね?
「 ラナ。 そろそろ止めてくれ 」
ムニムニされ過ぎて、頬っぺたが痛くなってきた。
食堂に行ったんだが、朝食に白川さんは来なかった。
かなり、不味い状況なのだろうか。
「 波乱さん、この後どうするっす? 」
「 もう一度、診療所に行ってみる。 何でも良いから、情報が欲しいしな 」
「 じゃ、俺も行くっすよ 」
「 じゃ、さっさと食べ終わって行くとしようか 」
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診療所へ続く廊下には、昨日と同じ様に衛兵が立っていた。
んでも、俺と河原君の顔を見ると壁際に移動した。
「 お通しして良いと、命を受けております 」
昨日はダメだったのに今日は良いんだから、伝染しない病気なのか?
関係者以外は通さないって言ってたし、機密保持は継続してる。
おれも河原君もその場に居たんで、感染していて手遅れって可能性は在るが。
「 感染性のウイルスとかじゃ無さそうだな 」
「 すね 」
良い情報でホッとしたが、ちょっとだけ残念だ。
もともと、鳥と生肉を使ったテストは、最低でも5回以上やる予定だった。
有人1回目は自分で降りるつもりだったんで、慎重に計画を立てた。
立てたんだが、宰相が ”衛兵を送り込んだらどうか” と言い出した。
衛兵を使った実地試験、エルフのリトマス試験紙。
おかしな奴が居れば、衛兵の血でエレベータが赤くなると。
当然、俺は反対したんだが。
「 日頃から精鋭と言われている女王直轄の衛兵ならば、問題無いでしょう 」
なんてことを宰相が言い出して。
女王も女王で、そんなことを自慢してたんだろうな、断らなかった。
んで、国王派の衛兵が8人派遣されて、全員倒れたと。
部下を使い捨てにするのは、おじさんのやり方じゃない。 気に入らなかった。
気に入らなかったんで、感染性の病気なら宰相にも感染させるつもりだった。
今回は止めておいてやるが、次は遠慮しない
「 何のことっす? 」
おっと、声に出していたか。
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「 魔力欠乏症? 感染性の何かじゃないんだ 」
「 ええ、感染はしませんね。 最初は魔力酔いかと思ったんですが、ちょっと症状が違う気がして 」
診療所内の部屋で、白川さんが症状を説明してくれた。
どうやら、倒れた衛兵のステータスを見て、感染性の病気ではないと確信したらしい。
鑑定は便利だな。
じいちゃんが診察しても病状がハッキリしないんで、徹夜で昔の資料を調べたと。
魔力欠乏症は魔力が回復せず、そのまま放置すると命に危険が在る。
魔力酔いは、気持ち悪いしダルイだけで命の危険は無し。
「 それで、例のエレベータとの関連性は? 」
「 無いと思います。 魔力を使わなければ、大丈夫なはずです 」
「 ・・・・・・よし。 ちょうど良いから、これを利用しよう 」
”エレベータで降りると、体内の魔力が0になって倒れる” ”原因は不明” と噂が広がれば、降りたいと言う奴は減るだろう。
”召喚者だけが使用できる”でも良いな。
ラナ&メイドさんズは、連れて行きたい。 食料とか運んで欲しいし。
何より、安全だって確証は無いから護衛は必要だ。
魔力が使えないなら、ラナの力が必要だ。
半エルフで元々魔力が少ないから、影響は少ないはずだし。
んでも、何か理由を考えておかないと。
”召喚者だけが---” って言っておきながら、ラナ達を連れて行ったら怪しまれそうだ。
感染の恐れが無いんで、8人の衛士をお見舞い。
衛士の何人かは、メイドさんズと仲良くなってる奴みたいだ。
助かって良かった。
「 あそこには、いくつも部屋が並んでいました。 開けようとしましたが、鍵が掛かっていて、中は確認できませんでした 」
小隊長が、降りた先の状況を報告してくれたんだが。
”扉が並んでた” 以外の情報は得られなかった、残念。
「 了解しました。 後の事は任せて休んで下さい 」
「 はい、ありがとうございます。 それと、・・・・・・我々を送ることに反対して頂きありがとうございます 」
エルフリトマス試験紙ね、あれは反対するでしょ。
今回の8人は全員がエルフで、ハイエルフは除外されたんだと。
エルフとハイエルフの差別は、在るんだね。
やっぱ、ハイエルフ嫌いだわ。
「 礼は不要です。 もっと安全を確認してから、調査隊を送るべきでした 」
「 いえ。 このお礼は、いつか必ずさせて頂きます 」
御礼するって言うより、宰相に復讐するって聞こえるんだが。
気のせいか。
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「 それじゃあ、明日は朝から降りてみるって事で良いかな? 2人とも。 」
「 了解っす 」
「 ・・・・・・そうしましょう 」
今日降りても良かったんだが、白川さんは徹夜明けでフラフラ。
3人で相談して、今日は1日休んで明日、万全の体調で降りる事にした。
衛士たちのお蔭で、変な生物が居ない事は判ったし、ガスも病気も無し。
これなら、突入しても問題無いだろ。
「 それにしても、宰相は何であんなに急いでいたんでしょう? 」
そう、宰相が妙に焦っていたのも気になる。
降りた先に何が在るのか、知ってんじゃないだろうな。
んでも、先に降りるのは俺たちだ。 お宝だったら、先に手に入れてやるとしよう。
それと、
「 ラナ。 宰相が焦ってた理由を、調べてくれるか? 」
「 はい、波乱様 」
「 あと、噂も広げておいてね 」
「 はい、波乱様。 それと、明日のお弁当の用意はどうしましょう? 」
ダンジョンじゃ無いんだし、帰ろうと思えば帰れるはずなんだが。
エレベータがエネルギー切れで動きません、なんて事になったら最悪だ。
「 保存食も含めて、1週間分を用意してくれるか。 水と魔石も必要だな 」
「 はい、波乱様。 用意しておきます 」
それと、トイレはどうしよう。
エレベータが在るんだし、在るとは思うんだが。
気付かれた点などが在りましたら、読後の感想をお待ちしています。




