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お約束

初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具を改造出来る、技術を手に入れる。 120年後の予想を聞いて軽く絶望。 召喚の魔法陣が、転移の魔法陣である事を知り、魔法陣の魔力の出元を探索中だが。



|||||



 「 お早うございます、波乱さん。 また、何かやらかしたと聞きましたが? 」


 「 ・・・・・・お早うございます、白川さん。 やらかしたって、何のことですか。 」


ニコニコ笑ってるから、ご機嫌は良さそうだが。

怒ってないよな?



 「 またっすか? 」


待て、お前には言われたくない。


帆船用推進装置を武器として使い始めたの、お前だろ。

あれはまだ(・・)武器じゃ無い、近いうち武器にする予定ではあったが。



 「 失礼だな。 魔道具の研究を、真面目にやってたんだが? 」


 「 その割には、廊下の真ん中でお茶してたって聞きましたよ? 」


 「 真面目に働いたら、疲れたんでね。 結構歩いたし、部屋まで遠かったんだよ。 」


 「 歩いて直ぐじゃないっすか! 歩きましょうよ。 」


 「 往復するのは、時間と労力の無駄だろ。 何事も効率的に進めないとな。 」


呆れてるな。

んでも、知らん。




賑やかな、朝食が始まる。


おじさんは、この変わり映えのしない時間が、結構好きだったりする。

昨日と変わらない今日、今日と変わらない明日。



ドクターと会った事を2人に報告、最近は顔も見た事が無かった様で。

いつの間にか部屋を移動したらしく、気が付いたら、ドクターの部屋が空き部屋になってたんだと。


ファーストクラス仕様の部屋から更に移動か、・・・・・・凄いな。

どんな部屋に移ったんだろ、エコノミー部屋の俺には想像すら出来ん。



2人は当面の間、鍛錬に励むらしい。

今までの召喚なら、召喚された時点で魔物が沸いてるんで、討伐に忙しい様だが。

今回、その辺()余裕があるんだと。


2人が強くなる分、俺の負担は減るし、存分に鍛錬して頂きましょう。

金貨を稼ぐのは、こっちでやるから。


どれだけ強くなっても、金貨は必要だろ?



|||||



部屋に戻ると、3人娘が居た。


 「「「 お早うございます、室長。 」」」


 「 早すぎだろ。 出勤は〔 09:00 〕と決めたはずだ。 」


 「 ええ。 それは、理解しておりますわ。 その上で、早めに出勤しましたの。 」



昨日、帰り道で調べたら、魔力補給路は試練の部屋に繋がってた。

まぁ、通ってきた廊下で、他に魔力を使いそうな所は無かったし、推測通り。


さぁ、今日はここまでって言ったら、未練たらたら帰ってった。


 「 今日は、早めに作業を終わらせて、昨日の続きを調査致しましょう。 」



宝探しじゃ無いんだがな、熱心さは買うけど。


 「 室長も、早めに作業を終わらせて下さいませ。 」


え、俺も?


 「 私達だけで、王城内を歩き回る事は出来ませんから。 」


 「 そうなの? 」


 「 波乱様。 予定の無い者は、城内にすら入れません。 入城しても、決められた部屋以外は立ち入れません。 通常は(・・・)。 」


 「 俺は貴族じゃ無いから、その辺の事情は良く判らん。 入っちゃ行けない部屋なら、誰か止めるだろ。 」


 「 今更でしたか。 」


失礼だな、アスター。 これでも、礼節には気を遣ってるんだが。

事前に確認はしてるし、事後の連絡も欠かしてない。


それにしても、今日は失礼な事を言ってくるのが多いな。

違うな、それだけ打ち解けてきたって事だよ、そうに違いない(願望含む)。



目的のためなら、好き勝手にやってる自覚は在る。

でもな、ここは俺の世界じゃない。

王だ貴族だって言われても、関係無いんだよ。



|||||



昨日見つけた、分岐箇所まで来て追跡再開。

途中、大きな分岐が1つ、小さな分岐が幾つか。


小さな分岐は、城内に幾つか在る魔石や魔道具に、魔力をチャージする魔道具に繋がってた。

開口部が、縦200mm×横400mm×奥行300mmで箱型。


魔道具は入ればそのまま魔力をチャージ、入らなければ魔道具から魔石を取ってチャージする、らしい。

中に入れたら蓋をしてスイッチオン、オーブントースターか電子レンジだな。


大きな分岐は城の外へ向かっているんで、他国から預かった魔石のチャージ用だろうとの事。

どうせ、大型の電子レンジみたいなもんだろうなきっと。



 「 波乱様。 そろそろ、昼食のお時間ですが? 」


 「 よし、午前中はここまで。 部屋に戻ろう。 」


ん?


なに驚いてるんだみんな。



 「 こんなとこで、昼飯食べる訳無いだろ。 帰るよ。 」


菓子パンでも、おにぎりでも構わないが、お気に入りの場所で食べるのがおじさんの流儀だ。


 「 納得いきませんわ。 」  好みの問題だ、ほっといてくれ。



|||||



 「 で、この下は何の部屋になるんだ。 」


 「 謁見の間になりますね。 」


神官さんが、教えてくれた。

くれたんだが、何時の間に来てたんだ。


 「 神官立ち合いが条件でしたので、本日も参りました。 」


 「 それは、召喚の間の見学だったはずだが? 」



悲しそうな顔するなよ、面白そうだから見に来たんだろ。

そんなに暇なのかね、ハイエルフって。


 「 謁見の間の調査は、誰に許可を取ればいいんだ? 」


 「 調査だけでしたら、宰相でよろしいかと。 」


おつき(・・・)の神官に、目くばせしつつ返事してる。

宰相に連絡しに行ってくれたのかな、結構気が利くじゃないか。


 「 では、謁見の間の前まで移動しよう。 ちょうど [ 15:00 ] だし、そこでおやつにしよう。 」


 「「「 それはいけません! 」」」


なんでだ?

室内での飲食禁止は判るけど、廊下だぞ?


 「 波乱様。 近くに、景色の良い庭が在りますよ。 」


 「 ・・・・・・そうだねラナ。 そっちでおやつにしよう。 」


ラナにまで止められた、ちょっと悲しい。

ただの廊下だぞ。




 「 お待たせしました。 謁見の間の、調査がご希望だとか? 」


 「 ええ。 お願いします。 」


宰相の手には、大きな鍵が在る。

普段は、閉まってるんだ謁見の間。


宰相が鍵を開けると、衛士が扉を開けてくれる。



 「 よし。 調査を始めてくれ。 」


 「「「 はい、室長。 」」」


3人娘が、部屋の奥へ走っていく。

上の部屋の位置からして、王座の近くだと思うんだよな。



さすがに、王座に触れようとは思わない。

思わないが、遠隔操作でコッソリ調べてみる。


魔力を供給し、”命令”も出してるんだから、魔道具で決定だろう。

25m範囲を一気に調べられるから、効率が良いし。


3人の作業を見守るフリをして、王座を中心に遠隔操作でサーチを掛ける。


 ≪ 昇降の魔道具:上昇降 ≫


見つけた、王座の後ろの壁だ。

王座の後ろって、ここで来るのかお約束。


んでも、昇降機だからエレベータか、じゃ命令は出さないよな。

命令出してる所は、まだ先になるのか。


面倒だ。

気付かれた点など、読後の感想をお待ちしています。

独自の理屈を展開していますが、ファンタジーの世界観を壊さない範囲に留めているつもりです。

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