扉
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。
※誤字の御連絡を、頂きました。 ありがとう御座います。
これからは、3回見直してから投稿させて頂きます。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具を改造出来る、新しい技術を手に入れる。 過去の知識を探す途中で、120年後の予想を聞いて軽く絶望。 戦略的撤退の道を、検討する事にした。
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女王の許可は、思ったより簡単に出た。 まぁ、見るだけだし。
白川さんと河原君を誘って、移動中。 ラナも一緒だ。
「 本来は王族と神官、その護衛しか立ち入れない部屋です。 」
神官長が、先導しながら説明してくれる。 嫌味のつもりなんだろう。
ちょっと、ウルサイ。
有事の為にと言って、ラナを護衛として同伴させた。
2人と違い、俺は戦闘力ゼロだし。
ラナの同伴は、ゴリ押しした。 そりゃもう、ゴリゴリ。
ラナとの契約だから、何としても守らないと。
通った事が無い廊下を歩いていると、例の試練の部屋の出口前を通ったんで、軽く魔道具解析してみた。
≪ 幻覚の魔道具 : 特上幻覚 ≫
なんか凄いのが出た。 視覚だけじゃ無く、感覚まで狂わせると。
これが改造出来れば、王都を迷宮化して魔物を封じ込めそうだ。
やらないけど。
「 こちらが、召喚の間で御座います。 」
神官長に案内されたのは、俺達の居る塔から見て城を挟んだ反対側だった。
内部を見て塔じゃないかと推測、階段の壁が曲線だし。
部屋からの道順を、スマホで録画。 これで何時でも、1人でも、来られるぞ、と。
「 どうぞ、お入り下さい。 」
「 あいよ。 」
「 失礼するっす。 」
「 お邪魔します。 」
灯りが在るんで、中は明るい。 小窓が在る廊下より、部屋の方が遙かに明るい。
やっと、ここまで来た。 長かった。
このくそったれの世界で悩んで苦しんで、やっとだ。
んでも、ここからだ。
元の世界への扉は見つけた。 後は鍵を用意しよう。
これの召喚ベクトルを逆にして、再起動する。 そうすれば、戻れるはず。
ベクトルの頭に、マイナスを付けるだけだと簡単で良いんだが。
座標系だと、変換が面倒そうだ。
魔力は、魔石をかき集めて何とかしよう。
足りなければ、王都を覆う結界から引っ張ってくれば良い。
ラナは、2人目の娘として連れて帰ろう、妻も喜ぶ。
そう、ここからスタートだ。
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「 見覚えが在る様な、無い様な。 」
「 そう言えば波乱さんは、来て直ぐ気を失ったんでしたね。 」
「 そうそう。 あれは、苦しかった。 ポーションが在ったんで、何とかなったけど。 」
あの時は、何でポーションが在るんだ、って思ったんだよな。
「 あれは、なんすかね? 魔方陣の端に在るやつ。 」
「「 ??? 」」
見た事は在る。 見た事は在るのだが、こっちの世界には無いものだ。
気付かなかった。
「 あれ、テレビで見るマイクですよね? 」
「 そうだな。 棒の先に付けて、上から音を拾うタイプのマイクだろ。 」
「 棒も付いてるっすよ。 」
ラナと一緒に魔方陣の上を歩いて、マイクを拾い上げる。
マイクと、マイクが付いていた棒の一部だ。
棒の端っこは、見事にスッパリ切れてる。
バリも出てない、空間のズレによる完全な平面による切断か。
「「 波乱さん!! 」」
「 大丈夫だって。 」
2人は、何を心配しているのか。
むしろ、魔方陣が再稼働して、戻りたいんだがね。
『 〇△☓ TV 』
マイクには、大きくTV局名が入ってる。
「 そうか・・・・・・。 これで、少しは楽になる。 」
俺が病院に運び込まれた時、TV局が取材に来てたってドクターが言ってた。
マイクがここに在るんなら、こちらの世界の音を拾おうとしたって、ことだからな。
「 誰かがこっちの世界に気付いて、音を拾おうとしたって事だよな。 音が無いから拾おうとしたんだから、映像は見えてた事にならないか? 」
「 ・・・・・・そうっすね! 」
「 でも、それで楽になるんでしょうか? 」
若い人には、判らないかな。
「 住宅ローンはね、借り主が死ぬと返済した事になるんだ。 死亡保険金でね。 」
「「 ??? 」」
「 その為には、最悪でも遺体が必要なんだよ、俺の。 今のままじゃ、保険金は下りない。 でも違う世界へ行った、って証拠があるなら、多少は特別扱いしてくれそうじゃない。 」
「「 !!! 」」
こちらの世界で死んだらそれまで、保険金は下りないだろう。
でも、映像があるなら?
銀行は渋いから、それでも駄目な可能性は在る。
それ以前に、情報統制が入って映像が流れないのか。 流れても、偽造扱いされるかも。
ラナが腕を握りしめてる、折れそうなんで離して欲しい。
「 色々と可能性は在るけど、少しは気持ちが楽になる。 俺のね。 」
多額のローンを残せば、家族が路頭に迷う。 それだけは避けたい。
これで最悪の場合は何とかなりそうだ、確実じゃ無いけど。
気持ちと選択肢に、かなり余裕が出来た。
2人を魔方陣の上に手招きすると、恐る恐る歩いてくる。
魔方陣の起動に必要な魔力は、480年貯める必要があるらしいから、心配しなくても、そんなにポンポン起動しないって。
んでも、2人は帰りたいんだろうか、それとも残りたいんだろうか。
今度ハッキリ聞いておこう。
「 不思議な感じですね。 」
「 ・・・・・・すね。 」
2人は屈み込み、魔方陣を触ってる。
「 こんなもんで、別の世界に呼び出されるんだからな。 不思議だよな。 」
「「 ・・・・・・。 」」
4人で屈み込んで、魔方陣をスリスリしてる。
他人が見たら、変な集団に見えるんじゃ無かろうか。
で、手の平から感じる、確かな違和感。 知っている様で、知らない感じ。
これって・・・・・・。
「 神官長。 これは、どう言う事なのかな。 」 冷静に、冷静に
「 何のことでしょうか? 」
「 この部屋の事なんだが。 」 冷静に、れいせいに
「 おっしゃっている事が、判らないんですが・・・・・・。 」
神官長が、真っ青になって後ずさりしてるのは、俺がライトアロー(改造版)を向けたからだろう。
「 召喚の間に、案内してくれるハズだったよな。 」 冷せいに、れーせいにぃ
「 これは、召喚の魔方陣じゃ無い。 魔方陣ですら無い。 」
「 な、何をおっしゃっているのか--- 」
惚けるつもりらしいんで、片耳を吹き飛ばしておく。
エルフにとって耳は重要らしいから、これで少しは正直になってくれると良いんだが。
「 これは、転移の魔道具だ。 」
神官長がまだウルサイな、残った耳も吹き飛ばしておこう。
気付かれた点など、読後の感想をお待ちしています。
独自の理論を展開していますが、ファンタジーの世界観を壊さない範囲に留めているつもりです。




