拡散
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具の改造で、新しい技術を手に入れる。 魔道具と研究室を頂いたのだが、まだ未稼働。 遠征組は、まだ帰還せず。 過去の知識を探す途中で、120年後の事を聞いた。 手札を少しずつ、増やし始める。
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昨夜の夕食時に、良いニュースが入った。 遠征組が、明日帰還するらしい。
やっと帰ってくるのか、と思ったのと同時に、もう3週間たったのかとビックリ。
王家所有の蔵書を、調べるだけで2週間掛かった。 俺と、ラナとメイドさんズ6人で。
得たものも在ったが、無駄も多い作業だったと改めて認識。 何やってんだか。
先触れで、召喚者は全員無事だと情報が在った。 とりあえず良かった。
帰還時には連絡が在るんで、訓練場まで迎えに出ることになってる。
〔 09:00 〕になるとやってくる、3人娘。 30分遅く出勤するのは、納得してもらった。
「「「 お早うございます( ですわ。 ) 」」」
「 はい。 おはよう。 」
休みの重要性を説いたんだがな、働くのが楽しいそうだ。
若いな~。 んでも、羨ましい。
「 さて、今日も昨日と同じ、ライトアロー(改良版)の作成をやってくれるか。 午後からは、ライトアロー(改良版)の実験を実施するので、訓練場に移動する。 」
「「「 わかりました(わ)。」」」
3人には、ライトアロー(改良版)を造って貰ってる。
改造は、まだ試してない。
威力を、確認してからでないと無駄になりそうだし。
今では3人とも、改造版の魔法陣を作成できる。 実に頼もしい。
作成できる様になっている順に、褒美を与えてる。 少しづつ、減らしているけど。
何か偉そうな言い回しだが、褒美には権威が必要で、誰から貰ったのかも重要だと。
俺は、王宮第2魔道具研究室 室長なんで、それなりの立場。
但し、実感は無し。 無給だし。
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10時の休憩後は、じいちゃんの所へ顔を出す。
「 来たぞ、じいちゃん。 」
「 今日は、何の用ですかな? 」
「 病人の皆さんに、差し入れをね。 」
と言って、バスケットを見せる。 中には、クッキーが紙に包まれて入ってる。
これを、皆さんに配ろうと。
勿論配るのは、ラナ&メイドさんズ。 おっさんから貰っても、喜ぶ変態は居ない。
いたら、全力でぶん殴る予定。 ラナが。
「 クッキーになります。 食べて下さいね。 」
ニッコリ笑う、エルフ娘が差し出すクッキー。 1人1人に手渡しだ。
甘い物が珍しいし、ケガで弱ってるし、良く効くはずだ。 色々と。
「 あっしは、しばらく食べられそうに無いな。 」
「 では、自宅に持って帰って頂かないと。 せっかく、あの子達が作ったんですから。 」
例の、スリスターの騎士さんだ。
「 自宅か・・・・・・。 何時になったら帰れるのか。 」
こちらでは、まともな薬が無い。
治癒魔法やら、ポーションやらは在るのだが、1兵士には使えないんだと。
ペニシリン位作ってやれよ、とドクターに言いたい。
「 硬く、焼しめて在りますからね、かなり持つはずですよ。 」
「 そうですか・・・・・・。 」
クッキーの入った包みを見ながら---、手が止まった。 気が付いたかな。
「 新作ですよ。 絶対に、持ち帰って下さい。 」
「 ・・・・・・命に代えても、持ち帰りましょう。 」 それで良い。
「 命掛けか! 嬉しいのは判るが、大事にし過ぎだろ! ハッハッハ! 」
「 そうだぞ。 代わりに、俺が食べてやる! 」
ほら見ろ、両隣のおっさんが口出して来た。
「 いけません! 他の方の分に手を出したら、2度と来ませんからね! 」
おっさんが、ラナに叱られた。 メイドさんズにも、睨まれてやんの。
「 冗談だって、冗談。 」
「 当たり前です! 」
「 ラナ。 その位で、許してあげよう。 」 怪しまれそうだ。
なんだかんだで、無事終了。
「 波乱様。 あれで大丈夫でしょうか? 」
「 あの騎士は気づいたよ。 しっかり持って帰るだろ、命がけでね。 」
「 はい。 」
彼のクッキーの包み紙は、新作のライトアロー(改良版)の魔法陣が書いて在る。
クッキーに、影響が出ないように外側に。
「 デイスタンドだけじゃ間に合わない。 他の国にも、手伝って貰うとしよう。 」
「 はい。 波乱様。 」
兵器は、数が揃わないと意味が無いからな。
マウス3両より、パンター100両だ。
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昼食は、皆で賑やかに。 ラナ、メイドさんズ、と3人娘。
人数が少ない学校の、昼食風景みたいになってる。
廊下で護衛している人も巻き込むから、口止めは完璧だ。
とは、思っていないけど。
バレたらバレたで、毒見役を増やしたとか言って誤魔化す。
メイドさんズの1人と、護衛騎士がくっ付いたそうだし。
これで、騎士団の情報も手に入る。
おじさんは、使えるものは全て使うのだよ。
気付かれた点など、読後の感想をお待ちしています。
独自の理論を展開していますが、ファンタジーの世界観を壊さない範囲に留めているつもりです。




