人材不足
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※再度の誤記のご指摘、ありがとうございます。 修正致しました。 気を付けていても、なかなか無くならないですね。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具の改造で、新しい技術を手に入れる。 魔道具と研究室を頂いたのだが、まだ未稼働。 遠征組は、まだ帰還せず。 過去の知識を探す途中で、120年後のために出来ることは。
|||||
魔石を砕くのは、メイドさんズにお任せだ。
力仕事は苦手、こっちに来てからは特にそうだ。
「 それほど、硬く無いですよ。 」
とは、メイドさんズの言葉だ。 やってみたけど、全く砕けなかった
大き目のハンマーを、用意してくれたら自分でも出来そうだけど。
みんな、ゴリゴリ砕いていくんだが、コツは在るのかと聞いたら。
「 力を入れる事です。 」 だそうだ。
「 波乱様、お気になさらずに。 誰にでも、苦手なことが在ります。 」
「 あんがと。 ラナ。 」 無条件で優しいのは、ラナだけなのか?
乳鉢で砕いてから、さらに細かくひき潰す。
インクに混ぜて完成、後は布に染み込ませて乾燥。
最初は、盾か鎧で試そうかとも思ったが、もともと防御力が高いからな。
魔石インクの効果が、ハッキリしないだろうと判断。
布なら判りやすいし、インクに漬けて乾かすだけのお手軽施工。
塗ムラも回避できる。
染色回数と、効果の確認をするために、1回、5回、10回を用意する。
天気が良いんで、良く乾く。 すぐに、準備は出来そうだ。
比較用に、無染色の布もそのまま置いておこう。
もっとも、作業はラナ&メイドさんズに任せて、俺は自分の作業をやらされてるんだが。
午前中の作業が合終わって、昼食中。
「 それで、室長。 試し打ちは、誰に頼むんですの? 」
「 ファイヤボールやファイヤアローが使える魔術師くらい、幾らでも居るだろ。 」
「 そんな高度な魔法が使える魔術師は、何人も居ませんわよ? 居ても、遠征に出払って居るでしょう。 」
アスターが冷たいんですが。 セクハラ---して無いぞ。
「 ・・・・・・例の魔道具を直して、自分で試す事にするよ。 」
白川さんか河原君に、頼んでも良いのか。
どっちにしても、試験はもう少し先になりそうだ。 良いアイディアだと思ったんだが。
それにしても、じいちゃんに聞いていたより人材の枯渇が激しい様だ。
何の手も打っていないとは、王家は何をやってんだか。
3人に依頼してる、魔法陣の小型化も難航してる。
3cmの作成が、一度も成功していない。 安定して造れるのは、5cmまでだ。
腕輪や指輪型の魔道具は、小さな魔法陣を連続して造っているんじゃ無さそうだ。
別のアプローチを、試みるとしよう。
「 小型化はここ迄にして、次に進もう。 」
「「「 次のですか(の)? 」」」
「 そう。 次の段階だ。 」
3人に、俺が改造した後の魔法陣を用意する。
「「「 これは? 」」」
「 あっしが、改造した後の魔法陣だ。 見るのは初めてか。 」
((( コクコク )))
「 君たちには、これを造ってもらいたい。 」
「 ・・・・・・これは、室長の技術で? 」
「 そう。 各々の、得意な属性を用意した。 簡単では無いだろうが、試してみてくれるか。 」
「 しかし・・・・・・。 」
まぁ、そうなるか。
「 君たちの、魔法陣の基礎から外れてるのは知ってる。 でも、完成したら自宅用の魔道具を自分で造れるよ。 」
((( ゴクッ。 )))
俺の改造した魔道具は、かなりの価格で売られていると聞いてる。
貴族の、お土産にも使われてるし。
それを自分の家で、自分で造れたら? 貧乏貴族には、美味しいだろうね。
「 どうかな? 材料は、ここに在る物を使ってくれて良い。 」
「「「 やります(わ)。 」」」
だよね。
|||||
「 それで、作り方なんだが。 先に、属性の魔法陣を造るのは、お勧めしない。 」
「 そうですわね。 完成した魔法陣に手を加えるのは、壊す事と同じですし。 」
「 だよね。 で、同じ理由で、先に小さい魔法陣を描くのもお勧め出来ない。 」
「 では、どうしろと? 」
「 最初に、改造前と改造後で、魔法陣に違いが無いか、細かく観察して欲しい。 あとは、描く時の順番かな? 」
「 簡単では無さそうですが? 」
「 失敗しながら、色々やってみようか。 成功すれば、色々応用が利くからね。 」
あの魔道具を、改造した後で量産すればかなりの戦力になるはずだ。
魔道具は誰でも使える、魔石さえ用意できれば子供でも戦線に立てる。
気は進まないが、120年後の人にお任せだ。
小型化に成功した冷却の魔道具は、氷枕にしてじいちゃんに持って行く。
癒し手が足りないらしく、病室は満員だ。
先に、癒しの魔道具を探した方が良いのだろうか。 有ればだが。
「 じいちゃん。 癒しの魔道具って、何処かに無いのかね。 」
「 昔は、在ったと聞いおるがのぉ。 」
「 今は、何処にも無いと? 」
「 在ったとしても、王家が保管しとるじゃろうて。 」
やっぱし、そこに行く着くのか。
アリウムの件が在るし、王家には係わりたくないのだが。
どうしよう。
気付かれた点など在りましたら、読後の感想をお待ちしています。




