魔石のあれこれ
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※誤記のご指摘、ありがとうございます。 気が付くのが遅くなりましたが、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具の改造で、新しい技術を手に入れる。 魔道具と研究室を頂いたのだが、まだ未稼働。 遠征組は、まだ帰還せず。 過去の知識を探す途中で、120年後はかなり不味いらしい。
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遠征出発後7日目、今日も晴れ。 かなり暑くなってきてる。
ベランダで、頭の中の音楽に合わせてラジオ体操。 夏の朝と言ったらこれだ。
真面目にやると、かなり汗をかくし目も覚める。
今朝の体調は悪く無い、昨日改造した40台は、妥当な線だったのだろう。
後は、何日連続して作業できるか、だな。
シャワーを浴びたら一服して、朝ご飯。
ノンビリしてると、3人が来るし。
今日も、〔 08:30 〕が来てしまった。
「「「 お早うございます( ですわ。 ) 」」」
「 はい。 おはよう。 」
つまり、こうなると。
毎日勤務は、元の世界に置いてきたつもりだったんだが。
休日について、話し合う必要が在りそうだ。
「 今日も、昨日の続きを作業してくれるか。 あっしは、午前中に自分の作業を完了させる予定だから。 」
「「「 判りました。 」」」
「 途中で、インクが無くなりそうですので、先に調合しても? 」
「 あいよ。 」
「「「 あいよ? 」」」
「 了解した、って言う意味だよ。 それで、進めておくれ。 」
「「「 わかりました。」」」
3人は、袋から魔力を使い尽くした、灰色の魔宝石を取り出す。
大きさは、バラバラで全て小さい。 お値段はかなり安いとのこと。
いわゆる、クズ魔石。
「 そう言えば、魔法陣作成用のインクの調合は、見た事なかったな。 」
「 簡単ですわよ。 魔宝石を砕いて、専用のインクと混ぜるだけですから。 」
「 それだけ? 」
「 ええ、そうですわ。 混ぜる時に、属性の魔力を込めながら混ぜますけど。 」
答えながらも、3人はゴリゴリ魔石を砕いてく。
大きさがバラバラなんで、力が必要そうだ。
「 属性の魔力は、インクを造る時に込めるのか、魔法陣を描く時じゃ無くて。 」
「 そうですわね。 書く時に魔力を込めてたら、完成した瞬間に発動してしまいますわ。 そうなったら、大変ですわよ? 」
「 確かに。 」
火の魔法陣は、悲惨な事になりそうだ。
髪の毛だけじゃ済まないだろう、髪の毛だけでも嫌だけど。
「 ところで、魔石の魔力はどの位の日数保つんだ? 何も、使わないとして。 」
「 正確な日数は、判りません。 100年前の魔道具が、動いた例も在りますし。 」
正確には判らない、とメアリが答えてくれたんだが、答えになっていない。
乾電池や、バッテリーよりは長持ちしそうだが。
「 それが、どうかしまして? 」
「 魔石は、魔力を蓄えてるだろ。 」
「 そうですわね。 」
「 なんで、蓄えていられるんだろうな。 」
空の魔石を、手の平で転がしながら聞いてみる。
魔力を蓄えられるし、必要な時は放出出来るし、追加も出来る。
「 魔石だからですわよ? 蓄えられないのは、ただの石ですわよ? 」
飛ばない何とかは、って奴なのか。
「 魔石は蓄える状態と、放出する状態。 どうやって切り替えてるんだ? 」
「 それは、使用者が命じるのでは? あっしも、灯りの魔道具をつけっぱなしで寝てしまい、母に叱られたことが御座いますし。 もちろん、子供の頃ですわよ。 」
小さい頃は、ついやってしまいますわよね~、ってアズレアとメアリが笑いあってる。
って言うとだ、最後の命令を保持するのか。
変更しない限り、点きっぱなしになるんだから。
「 点けた人以外でも、消せるよね。 」
「 いつも、侍女が消してくれてましたわ。 母には、報告が行ってましたけど。 」
母に報告は、どうでも良い情報だな。
「 魔物から、魔力の残った魔石が採れる。 魔物は息を引き取る時は、魔力を使っていないと言う事なのか? 」
「「「 ・・・・・・。 」」」
誰も答えてくれないが、独り言だから気にしない。
開発担当は、成功するまではいつでも孤独。
イケメンなら別だが、おじさんは大体いつでも孤独だ。
「 魔法陣には、状態を維持する回路が組み込まれている。 」
魔道具の中に、ループが組んで在ったからな。
「 魔石だけでも、魔力を保持出来てるから魔法陣は関係無いか。 」
「 簡単に考えれば良いのか。 魔石は半導体。 」
「「「 はんどうたい? 」」」
「 常態では、魔力に対して絶縁体として機能してる。 だから、魔石は魔力を蓄えておける。 条件を満たすと、魔力を通す。 条件次第では、魔石を砕いて盾に塗ったら、魔法絶縁盾を造れるんじゃないか? 」
ファイヤボールは、火+魔力(個体識別信号か?)だったからな。
魔法分を無効化すれば、火が拡散して無効化できそうなんだが。
魔物に対抗する時に、使えそうだ。
「 ラナ。 クズ魔石を用意してくれるか。 後、魔石を細かく砕く道具と、盾に塗る塗料も。 」
「 はい、波乱様。 」
120年後の事は、興味は無い。
無いが、まだリナは300才になって無いだろう。
子供には、辛い思いはさせたく無い。
出来る事からやってみよう。
気付かれた点など在りましたら、読後の感想をお待ちしています。




