day 4 誰か状況説明プリーズ
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 食事を運んでくれる少女が、入れ替わって居る事に気づき指摘したら、合格を頂いたのだが。
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「 コンコン 」
一服中にノックの音。 時刻は、[ 06:00 ] 朝ご飯にはまだ早いな。
「 こちらへどうぞ。 」
扉の外へ出ろと言ってる、金髪両耳エルフ少女。 何故か少々お怒りモードだ。 昨夜の子かな? 太るぞって言ったけど、本当に太ったんじゃ・・・・・・睨まれた。
左右に同じ扉が並んだ廊下が、延々続いている。 見える範囲で40以上、地平線まで続いてるっぽい。 全部で何部屋在るんだ?
金髪両耳エルフ少女について歩く。 角を曲がると、風景がいきなり変わったんだが。
振り返ると、廊下が" T " の字みたいになっている。 " T " の字の横棒部分に、6つの扉。 そう6部屋しかない。 壁の一部がうっすら光っている。 さっきまで見ていたのは映像か?
「 幻視の魔道具です。 私から離れると、出られなくなりますよ? 」
廊下を迷宮にしていたのか。 脱走は無理だった。
振り返りもしないで説明すると、そのまま歩き出す金髪両耳エルフ少女。 早歩きはしんどいんだぞ、おじさんに歩調を合わせろ。 後、おいてくな。
連れて行かれたのは、けっこう大きい浴場。 4日ぶりの風呂だ。 シャンプーは無かったが、石鹸は在った。 髭剃りが有れば最高なのだが。 何度も洗ってから、湯船につかる。
風呂はありがたいけど、誰か状況説明プリーズ。
んでも、騒ぎを起こして、せっかくのお風呂タイムを無駄にする気は無いので、黙っておく。
誰も居ない風呂、落ち着かないんでさっさと出る。 着替えは用意されていた。
さっきの金髪両耳エルフ少女が、廊下で待っていた。 後をついて歩く。 だんだん良い匂いがしてくる。 食堂か? そこには、良い匂いと一緒に数名のメイドさんがいた。 それと、
「 お待ちしてました。 波乱さん! 」
「 ドクター 」
久々のご対面だ。
「 波乱さんが、3番目です 」
「 3番目? 」
「 召喚者としての、適正検査の結果です。 」
「 適正検査? 」
「 ええ。 昔、召喚者が暴れて、大規模な被害が出たことが在ったそうです。 それ以来、召喚者は一定期間拘留して、人格その他を確認することにしたと聞いています。 」
「 監禁されたのは適正検査だったと? 」
「 強い力を手に入れて、暴れまわる人が居たらしいですよ。 」
「 ヒャッハー・・・・・・ですか。 」
「 そのようです。 」
どこの世紀末だ?
「 ドクターが1番、私が3番として、他の人は? 」
「 私と白川さん、看護師ですね。 2人とも同じ日に解放されました。 同率1位でしょうか。 救急隊員の2名は、検査中だそうです。 いつ出られるかは、聞いても教えてくれませんでした。 」
「 それで、開放された私たちは、どうなるんでしょう。 何から世界を救うんでしょう? 」
「 全員が揃ってから、説明があるようです。 それまでは、休養して欲しいと聞いています。 」
「 休養ですか・・・・・・ 」
異世界から召喚者を呼んでおいて、休養ですか。 ありがたいけど、随分と余裕だな。
他にも、突っ込みどころ満載だが。
「 それで、体調は大丈夫ですか? 顔色悪いですよ。 」
「 吐血は止まりました。 食欲もそれなりにありますね。 」
「 確か、波乱さんの手術は、1週間後でしたね。 前の世界で、ですけど。 」
「 ですね。 」
「 最近、十分睡眠とれていましたか? 今回の出血は、胃からだと思いますよ。 」
「 熟睡は・・・・・・出来ていませんでしたね。 あぁ、胃だからポーションが効いたんですか。 」
「 ええ、多分。 胃の炎症、傷の扱いだったんでしょう。 でもハイヒールなら、病気にも効く可能性もあります。 私が使えるようになったら、一度試してみましょう。 」
在るんだ、ハイヒール。
ドクターに、未来の治療を依頼して、倒れた後の事を聞いてみた。 どうやら、バラバラに別の部屋に連れて行かれたらしい。 で、俺が、今日の朝食から一緒になるって聞いていて、待っていてくれたと。
あと、早めに解放されたのは、職業の影響もあると推測している、とのこと。
聖女がヒャッハーしてヒールを乱発しても、怖くは無いな。 うん、大丈夫そうだ。
賢者は怖そうだけど。 その辺大丈夫だから、賢者なのだろう。 それで、職業か。
「 波乱さん! お久しぶりです! 」
あ、聖女だ。 ドクターも白川さんも、金色の装飾が入った、しっかりした服装だな。 俺のは、何だこれ。
「 お久しぶりです。 白川さんは大丈夫でしたか? 」
「 大丈夫? 客室の準備ができるまで、別の部屋に夕方まで居ただけですよ? 」
なん・・・・・・だと。 牢ですら無いのか。
「ドクターと私は、その日の夕方には、客室に移りましたし。 その後は、のんびりしてました。 お風呂が大きくて、気持ちよかったです 」
差を付け過ぎだろ。
3人で朝食を摂りつつ情報交換、しばらくは、城内( ここは王宮らしい )で過ごすことになりそうだ。 立ち入りを禁止されている部屋以外は、自由行動可能だって。 見張付きでね。
温かくて、たっぷりの食事・・・・・・コーヒーが一番嬉しかった。 今までの召喚者が伝えているらしく、食べ物は、それなりに用意してくれるらしい。
食後、金髪少女に連れて行かれたのは、それなりの部屋だった。 バス、トイレ( 水洗だ )、机、応接セット付きのワンルーム、広いな。 もちろんベッド付。 ふと気が付くと、金髪少女が居なくなっていた。
廊下に出ようとしたら、ドアノブが回らない。 バルコニーに続く窓も開かない。 またか。
自由行動は何処行った? 誰か状況説明プリーズ。
誰も居なくなった室内で宝探し。 部屋中央の天井に、大型の灯りの魔道具。 机の上に、豪華版の灯りの魔道具。 魔道具少ないんだな。
他には、うっすら光る魔道具が何個か隠されているけど、気が付かないふりをしよう。
昼食も夕食も、部屋に運ばれて来た。 暇だ。
暇なんで、2種類の灯りの魔道具を、イジクリ倒した。 やること無いし。 天井の灯りの魔道具、触らなくても点いたよ。 壁にスイッチが無かったから、当たり前か。
それはそうと、なぜ金髪少女は毎回睨むんだ? ひょっとして、太ったのを指摘したのがいけなかったのか、それとも酷い近眼なんだろか?
気が付かれた点など在りましたら、読後の感想をお待ちしています。