day 27-2 予行練習
初投稿となりますので、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※誤字・誤記等を一括修正修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具の改造で、新しい技術を手に入れる。 いつの間にか命を狙われたんで、ラナを専属護衛に。 壮行会の準備は順調だったのだが、気が付かないうちに倒れ、3日後に目覚める。 宮廷魔術医の投薬で、復帰の目処が立つ。
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じいちゃんは、特製丸薬を3日分置いて帰っていった。 一般家庭では常備薬らしいんで、ありがたく頂く。 数年経っても効果は在るらしいが、厳密な保管期限は判らないんだと。
今度は、用法・用量を守ることにしよう。
ちなみに、鎮痛薬は無いと言ってた。 偏頭痛になったらどうするか---、これもドクターと相談だな。 抗生物質と鎮痛薬、用意出来ると良いんだが。
「 波乱様、こちらが、式次第になります。 」
クリスさんから、数枚の紙を受け取る。
「 私は、何を担当することになりますか。 」
「 照明全般と、冷房の調整をお願いします。 」
自分の作った物は、自分で面倒見ろと。 妥当な判断だな。 んでもだ、
「 1人で、ライト4台の操作は出来ません。 増員をお願いします。 」
「 何人必要でしょうか。 」
「 最低4人、出来れば6人。 」
「 手配します。 」
「 あと、追尾訓練をしたいので、踊れる方を1組。 」
「 ついび? 」
「 ライトで照らすには、次に動く方向と距離が判らないと。 踊りの動きに、慣れておきたいんですよ。 」
「 そうですね。 手配します。 」
まだ、《 10:30 》 少し寝ておこうか、倦怠感が在るからな。
寝られる時には寝ておく、病み上がりのおじさんの体力は少ないのだよ。
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昼食後に、舞踏場に来た。 メイドさん6人と、その他2人と一緒にクリスさんも居る。
その他2人は着飾っているから、ダンス要員だろう。
「 それでは、始めましょうか。 」
全員で、スポットライトの所まで移動。 ダンス要員は、フロアで待機。
操作説明のあと、交代でフロアを照らして貰う。 実践は大事だと、おじさんは思う。
踊る組に合わせて、色を変えることも試す。 ライトの前のスロットに、色ガラスを入れるだけなんだが。 色の指定が結構重要らしい---貴族には。 そんな物かとスルーしておく。 考えすぎると、胃に来る。
2名1組、ツーマンセルだな、に分かれて4箇所に分散。 俺は、ラナと一緒だ。
実際のダンスに合わせて、スポットライトを操作。 上手くいった。
上手くいったのだが、赤が赤すぎた。 絨毯の色が赤なんで、踊りにくいとクレームが入る。
色々やって、2台を白にする事で解決。 クリスさんの了承も頂いたから、大丈夫だろう。
何か、色に関しては拘りがあるらしいからな、確認と了承は重要だ。
「 色で、色々問題が起きるね~、色だけに。 」
ラナは首を傾げて、不思議そうな顔してた。 ・・・・・・無視されるより効く。
「 練習は以上になります。 操作等で、判らない事はありますか? 」
「 波乱様。 2名1組にしたのは、何故でしょう? 当日は、何処も手が足りないのですが。 」
「 クリスさん、交代要員と連絡要員ですよ。 お花摘みとか、体調不良とか。 何か在って、操作出来なかったら大変ですから。 」
「 なるほど。 」
「 そうそう。 」 忘れるとこだった。
「 当日は、これを付けて下さい。 急に仕事を依頼され無い為の、目印にしたいので。 」
用意してあった、青色のカチューシャを渡す。 メイドさん全員にだ。
カチューシャの正式名称? 知らん。
「 当日は、皆さん忙しくなるでしょう。 急に仕事を依頼されて、戻ってこられないと大変なことになります。 」
メイドの皆さんが頷いてる。 シンクロしてるのが、何か面白い。
「 クリスさん。 この色のカチューシャしているメイドさんには、他の用事を頼まないように連絡して置いて頂けますか? 当日だけで良いので。 」
「 判りました。 」
青は品の無い、下の者の身につける色らしいけど。
メイドさん達は、喜んでるから良いだろ。 問題無しだな。
「 波乱様。 」
明日の午前中に、もう一回練習することにして解散。 したのだが、クリスさんに捕まった。
「 何でしょう。 練習時間は、もっと増やした方が良いですかね。 」
「 いえ。 少し、お聞きしたいことがあります。 」
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クリスさんの聞きたかったこと、改造した魔道具の権利についてだった。
「 作成が波乱様で、発案はアリウム様に一任、で間違い在りませんね。 」
「 少し、違いますね。 作成は私、発案はアリウム様ですね。 」
「 アリウム様に、権利を譲渡されたのですか? 」
「 いえ。 発案者としての、名誉をお渡ししただけですが。 」
「 ・・・・・・。 」 悩んでるな、何か在ったのか。
「 ラナも一緒に居ましたので、聞いて頂ければ。 」
「 奴隷メイドの言葉には、意味はありません。 」
イラッとする。 だから貴族は、好きになれん。 ラナは---、気にしてないな。 この世界では、共通認識なのか。 んでは、やれることはやっておこう。
「 ラナ、ちょっと借りるね。 」
奴隷の首輪を外す。
「 クリ、あ~、質問者の質問に対して、嘘偽りなく答えること。 その際、可能な限り忠実に言葉を再現すること。 嘘偽りを述べた場合、装着者の命を代償として奪うこと。 質問者が終了の意思を示したら、外れるものとする。 」
宣言して、首輪を自分に装着。
「 質問をどうぞ。 」 ラナもクリスさんも、慌ててるけど俺的には問題無し。
「 どうぞ。 」 嘘はつかないよ。
「 質問をどうぞ。 」
サイズは自動調整なのか、首輪。 凄いな。 体調が戻ったら、詳しく調べてみよう。
んで、部屋に帰ってノンビリしたいから、早く質問を初めてくれ。
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「 もう、よろしいですか? クリスさん。 」
「 ・・・・・・判りました。 」
「 え~っと。 終了の意思を示してくれないと、外れないんですよこれ。 」
「 もう、充分です。 」 外れないね。
「 お聞きしたいことは、全部お聞きしました。 」 外れないね。
「 質問を終了します。 」 お~、外れた外れた。
条件付けがちょっと微妙だったが、何とかなったな。 外れたら首が、スッキリした。
やっぱし、奴隷の首輪は違和感バリバリだな。 ラナのも、早めに外せるように手を回そう。
クリスさんが、床の絨毯とお話ししてるけど、俺は知らん。
気が付かれた点など在りましたら、読後の感想と評価をお願いします。




