day 18-1 裏方の仕事
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 魔道具の改造で、新しい技術を手に入れる。 ラナが工作員である事が判明。 いつの間にか命を狙われ、護衛が付いてた。 命が危ないらしいんで、ラナを専属護衛にしてもらった。 舞踏会の準備を手伝うことに。
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昨日から、専属護衛となったラナは、一緒の部屋に寝泊まりしてる。 メイドさんの控室が無いワンルームだからな、ここは。 どっちがベッドで寝るかで、揉めることはない。
そこそこ広いベッドだし、2人で使えば良い。 夜中に蹴飛ばされて目を覚ましても、ベッドの端で寝ることになっても問題無い。 愛犬のチロとアンも一緒だった、おじさんの立場はそんなもんだ。
完全に気を抜いて、寝られる場所が自分の側なのだから。 やる気が出るってもんだ。
ベランダで一服、 《 06:30 》 今日も暑くなりそうだ。
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「 おい~っす。 」 今日も元気にあいさつだ、が。
「 お早う、波乱。 」
何故ここに居るアリウム、特に予定は無いはずだ。 出勤時間にはまだ早い、また面倒を持ち込むつもりか。 よし、気絶させてみよう、記憶を消せるかも。
「 おやすみ、アリウム。 」
「 何するの? 」
避けられた。 しかも、襲われたと感じてもいない。 私のステータスだと、何も出来ないのか。
ここまで来ると、呪いだなステータス。
「 朝早くから何の御用事ですか、アリウム様。 」
「 急ぎの用件が出来たの。 部屋まで来てくれるかしら。 」
これ、依頼形式の会話だけど強制だよな。 せめて朝食を食べてから、、、直ぐ行くんだ。
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「 んで、急な用事って。 」
朝食を準備してくれてたからな、話は聞こう。
「 お父様とお母様に、冷房の魔道具を差し上げたの。 」 はいはい。
「 すごく気に入って頂けてね、 」 このサンドイッチのハム分厚いね、ラナ、
「 舞踏会までに、舞踏場に付けてくれないか、ですって。 」 コーヒーお替わり頂戴。
「 聞いてる、波乱! 」
「 聞いてるよ、で、なぜ急ぐんだ。 」
「 あれだけ広いのよ。 大きな冷房用意しないと。 」
「 だな。 」
「 大きい魔方陣を改造するには、MPが沢山必要よ、きっと。 波乱はまだMP10でしょ。 少しでも早く始めないと、間に合わないわ。 」
「 あ~、アリウムさんや。 広い部屋を冷やすんだろ。 なら風と冷却を、細かく変えられたほうが調整しやすいぞ。 」
「 そうなの? 」
「 そうなの。 」
真似して言ってみた、しっかり首も倒したぞ。 なぜ、殴られるんだ。
広い場所の空調は面倒だ。 色々、考慮することが在るからな。
「 一度、舞踏場を見るか。 」
トップの命令に、逆らえるおじさんは少ない。 やるしか無いか、また予定が狂う。
広い場所を冷やすには、風の量が必要。 風の量を確保するには、風速を上げるのが簡単な方法なのだが。
風速を上げると、ホコリが舞うし風の温度が下がらない。 熱交換器をサクッと通り抜けるから。
設置場所も考えないと、室内の温度にムラが出る。 ホントに面倒なんだぞ、アリウム判ってるのか。
だからだ、
「 飯が終わったら、舞踏場へ行くぞ。 」
まてまて、食べ終わってからだ。 一服もするからな。
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舞踏場の大きな扉を抜けると、正面に階段とその上に豪華な椅子2つ、王座?。 左右の壁にキャットウォーク。 キャットウォークを支える柱は円柱で装飾入り。 床は硬い石。
豪華な装飾? 興味なし。
「 ここで、踊るのよ。 」
片手でスカートを持って、くるくる回っているアリウム。 お気楽だな。
おじさんはダンスが苦手だ、足がもつれるんだよ。 ステップ? 知らん。
それにしても広い。 部屋だけの大きさは、奥行50m×幅30m位か。 見上げると、キャットウォークまでが8m、その上が6m位か。
用意してもらった、図面モドキではそうなってる。 広すぎだろ、どうすんのこれ。
入り口から奥に向かって、風を通せば簡単だが。
入り口 → 踊るとこ → 王座 → 壁 → 天井 → 入り口 で、対流が出来る。
音と匂いと温かい風が、すべて王座に集まるな。 さすがに不味いな。
風の初速と量がかなり必要だ、奥まで50m位在るしな。
扇風機の10倍じゃ届かないが、100倍じゃ人が飛ぶ。 ラナがアリウムの真似して回ってる。 こっち見たな、手を振り返しておこう。
逆は無理だ、設置場所が無い。 階段を取り外せば別だが。
入り口と、王座側から半分ずつ出して、部屋中央で気流が上手く上昇してくれれば。
ちょうど踊るとこか、上にはでかいシャンデリア。 上昇気流でドレスが、、、そんなに強くはない。 が、この案は没にしておこう、ホコリが気になる。
よし、対流は諦める。
キャットウォークには、一度外に出て回り道をして到着。 かなり歩いたな。
こっそり抜け出して上から狙撃は無理だ、やらないけど。 おじさんには、スパイ映画の定番なんだがな、舞踏会で暗殺。 やらないけど。
先に、スポットライトの設置場所を決める。 踊るとこ中心に、2か所、又は、4か所付ければ十分だ。
冷房は、キャットウォークの上に2個を1セットとして5セット、10台用意しよう。
冷えれば良いんだよ、冷えれば。 舞踏会まで12日か、早めに用意して動作確認が必要だな。
「 大体判った。 部屋に戻ろう。 」
「 波乱様、ご一緒に踊りましょう。 」
踊らないぞ、ラナ。
「 波乱様、少しだけ踊りましょう。 」
すまない、言い直そう。
「 踊れないんだよ、ラナ。 踊ったことが無いんだ。 」
「 舞踏場なんて平民は入れないんですから、踊っておきましょう。 」
それに、クルクル回るのは踊りじゃないと思う。 違うよな。
んでも、結局手を繋いで、順番に皆とクルクルしてしまった。 男女のペアが重要なんだと。
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