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day 17-1   持ちつ持たれつ  

初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。


・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 自分だけの力を得るために、魔道具の改良に取り組み始め、新しい技術を手に入れる。 女王様に目を付けられたが、無視して冷房用魔道具を開発した。 河原君の予想外の行動で、ラナが工作員である事が判明。 



|||||



寝不足だ。 ラナはまだ、ベッドで寝てる。 お子様は気楽で、羨ましい。 


ラナとリナは、スリスターの工作員だった。 異世界人4人で、メイドさん4人。 メイドさん4人の内帯剣してるのが2人、魔道具持ちが1人。 バランス悪いな、と感じてはいた。


んで、利害関係は完全に一致。 召喚魔方陣まで辿り着き、生還する。

それに向けて、協力することで話が付いた。 この世界で、初めて出来た同志、実に頼もしい。

目的が目的なので、利害関係がこじれ、敵対することは無いだろう。


付帯条件として、こちらは補給物資を、ラナは護衛戦力を、提供することになった。 私は、私的な秘密の護衛を手に入れ、ラナは補給物資 (食料とも言う)を手に入れる。


完璧だ。 全く隙が無い。

が、何となく心配になるのは、ラナの寝顔を見ているからだ。


私は選択肢が増えたが、同時にリスクを抱え込んだ。 ラナとリナ、身元がばれたら最悪だ。

ふにふに言いながら、寝てる場合じゃ無いと思うのだが。 



|||||



 「 おいーっす。 」  今日も元気にあいさつだ。


 「 お早うございます、波乱さん。 体調は大丈夫ですか? 」


 「 おいすドクター。 魔道具いじり過ぎて寝不足ですけど、体調は問題無いですね。 」

ドクターは、魔道具は身に付けて無いと。 見た感じ異常は無い。 



 「 いろいろ、噂になってますけど、無理は禁物ですよ。 健康が1番です。 」


 「 了解です。 ドクター達は、舞踏会の準備は順調ですか。 」


 「 ステップが覚えられなくて、苦労してます。 」


会話にも、異常な反応は無し。 

1人だけ、パートナーが決まってないのに。 気にならないとは、ぼっち体質なのかドクター。 それとも、もう決まっているのか。 とりあえずは、様子見だな。 


食後は部屋で、お休み。

サラリーマンは週休2日が基本だし、私が部屋に居る間、ラナは自由に行動出来る。 どこに居ても、居なくても、怪しまれることは無い。 全くのフリー、自由に工作員が出来る。 自由工作だな。


理論武装終わり。 寝る。







魔方陣の中央に立ち、転移魔方陣を稼働。 徐々に光が強くなり、転移。

ここは、どこだ。 周りが見えない、真っ暗だ。


体が自由に動かないし、息苦しい。 地中か? 地下50mに転移したのか?

Z軸の換算を50m間違ったのか、それとも時間軸が 5μ秒ズレたのか?

しかし苦しい。


体が動かない、苦しい。

帰還の魔方陣は用意していない、苦しい。 暑くなってきた。

何とかしないと、何とか・・・しないと・・・・





 「 、、、おい。 」

身体中にのしかかって寝ているメイドさん達、ラナもアリウムも居る。


 「 起きたの、波乱。 」


 「 起きたのじゃない、どいてくれ。 暑いし重い。 」



 「 え~。 少しくらい、 『 どけ。 』 え~。 」


人を布団代わりにするな。 んで、状況を説明しろ、ここアリウムの魔道具部屋だよな。




 「 迎えに行かせたのよ。 そしたら、寝てるって言うじゃない。 」   寝てたからな。


 「 疲れてるんだろうな、って思って。 起こさないようにね、 」   優しいじゃん。


 「 そっと、スリープの呪文で寝かせて、連れて来たの。」  ダメじゃん。



 " 連れて来たの "  じゃない。 連れてくる必要無いよな。

それでも、《 10:30 》 だから2時間ほど眠ったのか。 魔法で、眠らされたのか。

その割に、疲れが抜けてないんだが。 って言うか、HPが1減ってるじゃないか。


 「 で、どんな要件なんだ。 」


 「 え~っと? 」  


殴らせて頂く、寝ぼけていても関係無い。 むしろ、目が覚めて良いだろ。

うん、そうしよう。 あと、目やにを取って、よだれを拭け。

その間にシャワーを借りるぞ、悪夢と暑さで汗だくだ。 ラナ、着替えを頼む。



|||||



 「 まず、舞踏会用のライトの試作品の確認でしょ、帆船用推進装置の改良案、それと、王城の中の照明変更。 盛りだくさんね。 」


アリウムが、現在進行中の案件を列挙する。 思いつくまま、手を広げ過ぎだ。 休む暇が無いじゃないか。



 「 波乱。 王宮魔道具師に、なってみない? 」


 「 ひらひらした服を、着るつもりは無い。 」


魔道具に、堂々と触っていられるのはメリットだが。 王宮付きと言うのがな、縛りが在りそうだ。

それにしても、急な話だな。


 「 今のままで大丈夫よ。 アリウム様付きの、王宮魔道具師だから。 」



王宮直轄の、魔道具師達が居るらしい。 それとは別の分室、アリウム分室になると。

上司は王、女王も入っているだろうけど、室長がアリウムで部下が私と。

胸を張ってるけど、自分でアリウム様って言ってるからな。 残念な子だ。


勤務時間は今まで通りで、給料も出る。 城内に軟禁されてるから、お金の使い道が無いけどな。

ラナに、お使いに行って貰えば、ラナの自由度も上がるか。


 

 「 他に、聞いておくべき事はあるか。 これを作れとか、あれを優先しろとか、言われなかったか。 」


なに驚いてるんだ。 アリウムには、自分で分室を作る自主性は無い、多分。 誰かに言われたんだろ、そうしなさいって。 人間観察は、おじさんの得意技だ。 見てないようで、見てるんだよ。

表は王で、裏で女王が動いているのが、面倒なパターンだが。 



 「 お父様に言われたの、そろそろ国のために働きなさいって。 お母様も賛成してたわよ。 」

聞きたくない単語が、てんこ盛りなんだが。 国のため、とか、お母様とか。


 「 2週間後の舞踏会までに、照明を完成させなさいって。 それが、最初の仕事ね。 」

お披露目には、最適だ。 想定内だな。


 「 次に、帆船用の推進装置でしょ。 冷房もあったわね。 」

利益が出るし量産可能、レベル上げも出来る。 想定内だな。


 「 そうそう。 お母様が、空気銃が見たいって。 」

面倒だが、想定内だな。 それだけなのか。



 「 他には。 」


 「 他に在ったかしら。 それだけだと思うわよ。 」



 「 夜中、部屋の周りをうろついてる奴が居るんだが。 何か隠してないか。 今思い出すなら、許してやる。 」



 「 ・・・・・・ 」


 「 アリウムが関係していた場合、それなりの罰を 『 護衛よ。 』 ので、覚悟しておくように。 」



貴族内に、王家に対する対抗勢力がある。 で、私が狙われていると、アリウムじゃ無く私。

アリウムの替わりか、何故私なんだ。


 「 痛い~。 」


心当たりは、在るにはある。 お偉いさんを無視したしな。

それにしてもだ、

 「 重要なことは、報告、相談、連絡しようなアリウム。 私の命、安くは無いぞ。 」


 「 ごめんなさい~。 次は、しっかり相談します~。 」


王家に保護されて好き勝手やってると、思われたのか。 いつも、アリウムと一緒だし。 

少々、方針変更した方が良いだろうか、手遅れか?



 「 波乱様、そろそろ、許してあげても良いのでは? 」


ん、どうしたラナ。 

アリウムなら、まだ大丈夫だよ。 小脇に抱えて、ぐりぐりしてるだけだから。

首は絞めていないから、セーフだよーフ。



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― 新着の感想 ―
[一言] 推敲 >上司は王様、女王も入っているだろうけど ↓ 王と女王はそれぞれが一国の主で二重国家などの特殊な場合を除きトップの権威。 だから片方にのみ様をつける意味はないので ↓ 上司は王、王妃…
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