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day 15-2   神の四角形

初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。


・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 何とか出所して3人に再会。 最後の1人は犯罪者になった。 脱無力を目指して、アリウムと共に魔道具の改良に、取り組み始め新しい技術を手に入れる。 暑さ対策用の魔道具を、お金稼ぎと遠征用で作成することに。 次はエアガンだ、たぶん。



|||||



反動が無い風の発生装置。 アリウムは扇風機より、帆船用の推進装置を改良したいと。


昔から、王国の帆船では風の魔法を使っているらしい。 魔法使いの風の魔法がメイン。

魔道具の風は弱すぎなので、緊急事態か豪華船だけ使っていたと。


冷房の魔道具を進めたいのだが、スポンサーの意向は重要だ。


 「 昨日の試した100倍だと、15分が限界だ。 それと、船が大きいと効果が薄いぞ。 」


 「 大丈夫よ、大きな魔法陣と魔石を使うから。 」


大きい魔方陣は、出力が上がるんだ。 で、誰が作るんだろうね。



 「 今日の午後、王都造船組合の組合長が--- 」



来るんだってさ、現物を持って。 で、昨日の魔道具と比べると。

手配は終わっているから、心配するなと。


ラナに目くばせする。 するすると動き出す、ラナとメイドさん達。



 「 ちょっと、何するの! 」  メイドさん達に担がれてから、慌てても遅い。


 「 お前は約束を破った、よって、罰を与える。 」


思い出したか?


 「 ちょっと待って、これ 『 待たぬ。 貴族だろうと平民だろうと、契約の神の前では平等である。 』 」



行ってらっしゃい。

私は、ラナとお茶して待ってるから。 んでも、アリウムの着る服、誰が用意したんだろ。





 「 ドレスも似合うじゃないか。 」


ここで、”なかなか” などと付けてはいけない。 ”すごく”も、避けた方が良い。 どちらも、後々問題になることをおじさんは知っている。 素直な感想を言って機嫌が悪くなったら、諦めろ。 相性が悪いんだ、長続きしないよ。


結構待った、かなり待った。 もう、《 11:20 》 だぞ。 

服だけじゃなく、髪も化粧もやったみたいだけど。


 「 ・・・・・・約束は守ったからね。 」


エルフは、肌が白いから赤くなると良く判るな。




 「 今日からは、常にそれな。 」 作業着は卒業して頂く。


 「 判ったわよ。 これで、午後は同席してくれるんでしょうね。 」



 「 もちろん喜んで。 手をとって、ご案内させて頂きます。 」


褒め過ぎは禁物だ、あくまでも約束を破った罰だからな。 ドレス嫌いのアリウムには、1番利く罰だろう。

今度約束破ったら、その度にスカートの丈を20cmづつ短くすると言ってある。

これで約束を破らないはずだ、露出狂じゃ無い限りな。


で、服は母親に貰った物らしい、女王だね。 一度も着たことが無いんだと。



|||||




箱だね、箱。 騎士団の練習場に、箱が置いてある。


目の前には台座に固定され、束ねられた4つの箱が在る。 

風はなかなかの量が出てる。 土埃も上がってるが、騒音が凄いな。

帆に風を供給する、舟の推進用風の魔道具。 反動が無いから、何でもありだな。


 「 こちらは、最新式の4連装風魔道具です。 」


魔道具鑑定してみると、 ≪ 風の魔道具 : 並風 ≫  並だって。

昨日は ” 微風 ” 、今日は ” 並風 ” 、本気で米を丼で食べたくなってきた。


毎晩、部屋中の魔道具を鑑定しまくっているのだが、鑑定レベルは上がっていない。

同じ物を何度鑑定しても、意味は無いのか、今後も検証が必要だ。



 「 最新型を4つ束ねることで、従来の2.5倍の出力を--- 」


まだ、組合長が喋ってる。 4つ束ねて2.5倍、そうなるな。

4つをくっ付けて束ねたら、16か所のうち8か所の空気の取り入れ口が重なるじゃん。


空気の取り入れ口を、1箱に付き2箇所にしてるのか、2箇所☓4箱で8箇所ね。


そりゃ、出力落ちるよ。 空気の取り入れ口も四角形じゃん。 乱流で効率ダダ落ちだな、うるさいし。

本当に、2.5倍出てるのかも疑問だ。


 「 これ、離せばもっと出力が出るでしょ。 それと、形状を箱じゃ無く円筒にして・・・ 」


 「 これだから素人は。 」


おっと。



 「 よいですかな。 1回の航海で利益を最大にするためには、出来るだけ多くの・・・ 」


また組合長が演説か。 何で、肩書きに " 長 " って付く奴は、演説が好きなのかね。



 「 船室や船倉に入れるには、四角形が最適なのですよ。 これは神が定めたきまり、神の四角形と呼ばれており--- 」


何かね、" 演説力 " とかが在って、それで物理法則を曲げられるのかな。 

そう言えば会社にも居たな、物理法則や法律を無視する奴。 んで、問題になるとこっちに振るし。 貴方が決めましたよね、って言っても、聞いて無い! 説得出来ないお前が悪い! って、責任取らないんだよ。



 「 神の御意志に逆らうことは--- 」 


面倒なんで放置。 お偉いさん? 知らんよ。

それと、四角形じゃ無くて立方体な。


魔道具を一旦止めて、束ねて在るのをばらす。 空気取り入れ口を4箇所に加工、穴の形状は円形、は無理なんで適当。

おっさんが騒いでいるから、アリウム何とかしろ。


んで、再度束ねる。 間に木を挟んで、台座と箱、箱と箱を40cm位離すのを忘れずに。 

再起動、騒音は半分以下になったな。 吸気がスムースになって、乱流が減ったお陰だろう。


出力は、先ほどの160%位か。 さっきは動かなかった小石が、飛んでってるし。



 「 最新式を、超最新式にしてみました。 ご質問は? 」


無いよな。 んじゃ、そのまま黙っててくれ。




 「 これが、アリウム様設計の最新 " 型 " になります。」


見た目は悪いよな、それは認識してる。


ワインの樽を半分に切って、底に魔方陣を付けただけ。 魔道具部屋にあった、何かの金属で樽を補強してある。 風を圧縮してはいないから、破裂はしないだろう。

空気の取り入れ口は、ほぼ半円で4箇所だ。 アリウムの着替えの時間が長過ぎて、ざっくり作ってみた。



 「 では、アリウム様。 」


 「 ええ。( 大丈夫でしょうね? ) 」


 ( 短い時間なら、100倍までは多分な )



騒音は、さっきより静か。 出力は桁違い、地面削れてるし。

風下はちょっとした砂嵐になって、騎士団員が逃げ回ってる。


内部に整流板を入れて、風を捻れば、もう少し収束するか。 そこに、尖った金属板を投げ入れれば、ウインドスラッシュの完成。 広範囲魔法の替わりになるな。




 「 最新 " 型 " に付いてのご質問は? 」


無いよな。 んじゃ、ご注文をお待ちしてます。

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