day 15-1 強さは必要か
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 何とか出所して3人に再会。 最後の1人は犯罪者になった。 脱無力を目指して、アリウムと共に魔道具の改良に、取り組み始め新しい技術を手に入れる。 暑さ対策用の魔道具を、お金稼ぎと遠征用で作成することに。
|||||
「 波乱様、クリス様がいらっしゃいました。 」
朝風呂の最中に、ラナが浴室に入ってきた。 [ 06:30 ] 随分早いな。 しかも、クリスさん?
「 お待たせしました。 」
1人じゃなく、箱を持ったメイドさん数人が一緒だ。
「 波乱様、アリウム様から、お届け物を預かってまいりました。 」
「 アリウム様から。 何でしょう。 」
昨日のことが在るからな。 女性用の下着だったら、叩き返してくれる。
箱の中には下着が入っていた、が。 女性用ではない。 他の箱には服、何だこれ。
「 これは? 」
「 みすぼらしい服装では、アリウム様の評判が悪くなります。 今日からは、こちらをお召しになって頂けますよう。 」
ん~。 服を要求したつもりは無い。 何か誤解があったか。
「 貴族の女性の方が、みすぼらしい服装の男性と居ると、悪い評判になったりするんですか。 」
「 そうですね。 良い感情をお持ちでない方々は、悪意を持って噂を流したりすることもあるでしょう。 」
方々ね。 敵は複数と、了解。
「 今さら、という気がしますが。 」
「 最近、少し目立ち始めていますので。 」
そう言われてもな、おじさんには、きらきら、びらびらは似合わない。
「 堅苦しいのが、苦手なんですよ。 規則なら従いますが。 」
本当は、面倒なだけだったりする。 着替えるのも、説明するのも。
決まりが無いなら、とりあえず保留で良いだろ。
|||||
「 おはよーっす。 」
「「「 お早うございます。 」」」
食堂には3人とも揃ってる、ちょっと出遅れた。 クリスさんが粘ったからな。
断ったけど。
「 波乱さん、昨日と同じ服装ですね? 」
「 毎日洗濯しているから、綺麗ですよ。 洗濯してるのは、ラナですけど。 」
何着か用意されてたから、ラナに洗濯をお願いしている。
「 何か言いたそうですね~、ドクター。 」
ほらほら、白状しな。
「 波乱さんの待遇について、相談を受けまして。 」
なるほど。
「 前例が無いので、私達と同じにする事は出来ないそうです。 」
私は、非戦闘員だからな、戦いが前提だから、戦闘員と同じは不味いのか。
戦闘員と非戦闘員、どこかの悪の組織みたいだな。
「 今のままで充分ですよ。 不満はありません。 」
それよりも、だ。
「 それよりドクター、遠征時の移動は馬車ですかね。 」
「 そう聞いています。 」
「 宿泊はテント? 」
「 そう聞いています。 」
「 昨夜の話ですが、冷房って在るんですかね。 無ければ、扇風機より冷房を検討してみますが。 」
「 無いんじゃないですかね、 『 ぜひお願いするっす。 』 休めますし。 」
おい。
河原君は、今でも寝苦しいんだと。 扇風機では足りないよな、あの風量だから。
オマケに、少し暑くなってきてるし。
熱い男になったな河原君、いや、そこで止まってくれ、暑苦しいから。
何とかするから、近寄らなくて大丈夫だ。
|||||
食後は、アリウムの部屋へGO。 色々聞いておかないとな。
来訪を告げて、許可を得てから入室だ。 ラッキースケベは無い。
「 おはよう波乱。 あら、服装が昨日と同じなのね。 」
みんな、同じこと言うのな。
「 着飾った方が良ければ、着替えますが。 如何致しましょう、アリウム様。 」
「 ・・・・・・ 」
でだ、話の元は、アリウムだった。 アリウムからマーガレットへ、そこからメイドさんに指示が出たと。
「 今度勝手に決めたら、お前もドレスを着てもらうからな、アリウム。 」
「 え~、めんどくさ 痛い! 痛い! 」 こめかみへの、ぐりぐりは有効だ。
「 だったら、お互い気楽に行こうか。 規則が在る時は言ってくれ、お願いだったら聞く。 」
「 わかったわ。 」 泣くなよ、大げさだな。
遠征用の魔道具として、冷房、冷蔵庫、空気銃の開発をしたいと宣言。
銃が理解出来なかったようなので、ざっくり説明。
「 銃って、武器なのね。 波乱も、遠征に行く気なの。 」
「 安全な場所で、1人だけのんびりする気は無い。 」
「 判らないわ。 どうして戦いたいの。 」
「 平民は、働かないと食べられないんだが。 」
「 あら。 今までの儲けで、一生食べていけると思うけど? 」
「 そんなに儲けたのか。 まぁ、それでもだ。 レベルを上げておけば、簡単にはやられないだろ。 」
誰に、とは言わない。
「 今のままじゃ、腕相撲でラナに負ける。 さすがにちょっとな。 」
腕相撲を、誰も知らなかった。 んで、メイドさんとやってみるも、10戦10敗。
腕も心も限界だったんで、11戦目はお断り。 ボロボロだ。
メイドさん達は、一番を決めるらしくまだやってる。 暇なのか?
「 波乱は弱いのね。 」
ほっとけ。 片手で、家具を運べるメイドさんが強すぎるんだよ。
それでもだ、
「 相手をしてやろう、来るがよいアリウム。 」
「 ふっ、良いでしょう、お相手しますわ。 」
結果は聞くな。 こっちの女性は、強いんだよ。 ステータスって、越えられないんだよ。
「 と、言うわけだ。 」
「 いきなり何よ。 」
「 俺は弱い。 強くならないとな。 」
「 守ってあげるから、大丈夫よ。 」
何か違う。 メイドさん達が腕まくりして頷いてるけど、何か違う気がする。
それにしても、腕、細いな~。
|||||
[ 10:30 ] お茶である。 色々疲れたから、お茶である。 コーヒー飲んでるけどな。
「 みんな、働き者なんだな。 」
何言ってんの、って顔するな、アリウム。 腕相撲の時、気が付いたんだよ。
「 アリウムもメイドさんも、指先ががさがさじゃん。 働き者の証拠だよ。 」
「 へ、変なとこ見てるのね。 」
変かな。
おじさんは、働き者の女の子を応援したくなるのだよ。 何でだろね。
冷蔵庫用に、木材、レジ、木くず、扉用の金具を依頼。 冷却の魔法陣は、アリウムに任せた。
木の断熱性が気になったようだが、なに、何とかなるよ。
気が付かれた点など在りましたら、読後の感想と評価をお願いします。




