インターミッション day X 工作員 リナ
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
私はリナ、工作員 リナ。
私は、各国がディスタンド王国に送り込んでいる、工作員の1人。
何人の工作員が入国しているのか、誰にも判らないでしょう。
そのうちの1人。
でも目的は一緒、異世界召喚の秘術の収集。
何千年も続いている、組織の目標。
両親を亡くした私たち、拾ってくれたのは組織、姉妹で工作員となった。
私はリナ、工作員 リナ。
ディスタンド王国の王都にある、とある貴族のメイドとして潜入。
姉のラナと働き始めて30年、まだ情報は入手出来ていません。
それどころか、城に近づくことも出来ません。
"半エルフなら警戒も薄くなるでしょう" 、姉を利用した上司の作戦は失敗中です。
私はリナ、工作員 リナ。
お使いで、街で買い物をしている時、王城に光りの柱が立ちました。
「 勇者召喚だ、でも早過ぎないか。 」
店主もお客も騒いでいます。
私は工作員、情報収集はしておかないと。
「 何があったんですか? 」
店主に話しかけてみる、にっこり笑っておきましょう。
340年に一度、この国は異世界から勇者召喚をしている。
だけど今回は、予定より120年も早いと言う。
きっと何かが有ったんだわ、私の工作員の勘がそう言っています。
私はリナ、工作員 リナ。
次の日、ご主人様に連れられ、王城に入ることが出来た。
ラナも一緒だ。
異世界人の面倒を見ろ、ご主人様に言われ、奴隷の首輪を付けられた姉。
勇者でない異世界人など、半エルフで十分だ。
ご主人様は笑っていた。
異世界人の面倒を見るとは、そう言うことなのだろう。
女工作員なら、誰でも教育は受けている。
でも、相手は55才の子供、大丈夫だろうか。
私はリナ、工作員 リナ。
姉の任務は失敗した。 異世界人を、魅了することが出来なかったようです。
姉の美しさが判らないとは、しょせん55才の子供ですね。
でも、姉の失敗では無いと思います。
奴隷の首輪で強制され、1人で寝ろと命令されたら何も出来ません。
朝までゆっくり眠って、姉が少しだけ元気になったのは嬉しいですけど。
私はリナ、工作員 リナ。
今日は、担当を私に変えると、マーガレット様から言われました。
それと、上手くいった場合に備えて、身柄を引き受け王宮付きすると。
上手くいくとは、そう言うことでしょう。
私は工作員、覚悟は出来ています。
マーガレット様からお聞きした、異世界人の情報は、
・職業は勇者では無く" 技師 " 技師って何でしょう?
・一日中、灯りの魔道具で遊んでいる変人。
・暴れたりはしない。
・窓から逃げようとして諦めた。
・姉に優しく接した。
・合格基準は満たしている。
私に乱暴を働かなければ、私の判断で合格にして良いと。
重要な役目です。
姉は半エルフ、何処に行っても酷い扱いを受けます。
でも王宮に来てからは、それほど酷くなくなりました。
マーガレット様に見捨てられないように、気を引き締めていきましょう。
私はリナ、工作員 リナ。
私が太っているですって! 失礼な男です。
姉に比べたら、太っているように見えますが、太っていません!
姉が痩せ過ぎなだけです、お肌もつやつやです。
姉だけで無く、私にも手を出さないとは、何という男でしょう!
事前情報にあった、" 変人 " だからでしょう、きっとそうです!
私はリナ、工作員 リナ。
主要目標 : 召喚魔方陣の破壊、可能であれば複写
2次目標 : 召喚者の我が国への勧誘、もしくは殺害
3次目標は、、、55才の子供相手では無理でしょう、だって・・・・・・
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とある国のとある部屋での会話
「 局長、工作員 リナから連絡です。 召喚者の専属メイドに決まったそうです。 詳細はこちらの報告書に。 」
「 素晴らしい成果だ。 しかし、どうやって潜り込んだんだ。 」
「 詳細不明だそうです。 」
「 そうか。 ラナとリナ。 姉妹で専属メイドか。 」
「 はい・・・・・・ 」
「 2人が心配か? 」
「 はい・・・・・・ 」
工作員には、若い娘が選ばれることが多い。 メイドや小間使い、上手くいけば妾に。
必然的に、教官も女性になる。
「 君が担当だったな。 不安な点でもあるのか? 」
「 ラナもリナも、教育が終わっていません。 交代要員が居なかったとは言え、早過ぎます。 」
「 2人とも、私が見つけてきた。 魔術,剣術,体術、どれをとっても素質は十分だ。 」
「 それは判っていますが。 まだ、礼儀作法も身に付いていない子供です。 」
「 そうだな、特にラナは・・・・・・ 」
「 はい。 優し過ぎます、工作員には向いていません。 それに、妹と違ってまだ見習いです。 」
「 ・・・・・・そうだな。 」
工作員 リナ、工作員見習い ラナ。
前途は険しいようである。
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