day 13-2 酸素効果で頭スッキリ
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 何とか出所して3人に再会。 最後の1人は犯罪者になった。 脱無力を目指して、アリウムと共に魔道具の改良に、取り組み始める。
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アリウムの指の先には、ちょっと形が変わった魔法陣。 小さな丸が半分、大きな丸に重なっている。
大きな丸は元の魔方陣、小さな丸は後から加わった魔方陣。
もう一つ小さい丸を付けたら、何処かのネズミのマークだな。
名 前:波乱万丈
年 齢:55
称 号:巻き込まれた病人
職 業:ENGINEER
レベル: 1
H P: 9/10
M P:10/10
筋 力: 7/ 7
知 力:20/20
素早さ: 8/ 8
器用さ:21/21
技 能:エンジニアリング
技 術:魔道具操作 ≪ 魔道具破壊 ≫ ≪ 魔道具解析4 ≫ ≪ 遠隔操作4 ≫
≪ 魔道具改造1 ≫
お、来たね。 新しい技術だ。 お、アリウムも机を乗り越えて来たね。
「 波乱、何なのこれ、何なの! 」
押すな。 筋力が低いんだから、倒れるだろ。
メイドさんが沢山出て来たな、これだけの人数どこに居たんだ。
真っ赤になって、顔を両手で隠してるけど違うぞ、これ。 あと、指は閉じようか。
「 落ち着け、離れろアリウム。 お前の鼻息で、メガネが曇る。 」
とりあえず、離れて頂こう。 何かフニッとした、柔らかいものを掴んだけど、不可抗力だ。
「 説明して! 」
ほら、大丈夫だ。 故意じゃ無ければ、女性は許してくれる。
「 判らん。 」
「 何それ! 説明して! 」
消灯 → 暗く点灯しようと、やり続けていたらこうなった、と説明。
詳しくは、取り扱い説明書でも読んでくれ。
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机の上に置いた両手で、頬を挟んだアリウムが言う。
「 そんな技術、聞いたことが無いわ。 」
こちらでは全員に職業が在り、固有の技術を持っている。 職業毎に、使える技術の一覧が在る。
職業が判明した時点で、将来使えるかもしれない技術の説明を受ける。
使い方、習得可能なレベル、等々も確認出来る。 あとは、本人の鍛錬なんだと。
私は説明受けてないんだが、取扱説明書在るじゃん。
「 じゃあ、技術の使い方、みんな知ってるんだな。 」
「 そうね。 でも、波乱の職業は記録に無いの。 だから、自分で調べるしか無いのよ。 」
これは手間が掛かりそう。
「 安心して。 私が付き合って上げるから。 」
「 ……情報がすべて、国に漏れそうで怖いんだが 」
「 安心して、私は口が堅いんだから。 」
いや、もの凄く不安なんだが。 嘘はつかない気はするが、ポロッと言っちゃいそうだ。
残念な子だからな。
どうするか。 アリウム、ウルウルしても無駄だ。
王族クラスのみが扱える情報に、アクセスできる可能性は確保したい。
アリウム経由なんで不安は残るが。 こちらの情報が、洩れるリスクも在る。
廃嫡されているのも、気がかりだ。 情報片手に王族へ復帰、なんて考えてないよな。
エンジニアの情報に、そこまで価値が在るのか? 無いよな。
コーヒー美味いな、タバコも美味いし。 まぁ、いいのか。
「 もし、首を縦に振らなかったら、あなたの首は無くなるわよ。 」
「 何のことかな。 」
「 廃嫡されたとはいっても、王族よ。 波乱、あなたは王族の女性の胸を触ったのよ! 不敬罪になるの! 」
気づいていたのか。 ドヤ顔がイラつくんで、とりあえず、こめかみをグリグリしておこう。
「 そうなるとだ、召喚者をソファに押し倒そうとして、失敗した王族のことも報告しないとな。 」
「 ち、違うでしょ。 あれは違うでしょ! あれは、、、 」
頭を掴んで、メイドさん達の方を向かせる。
壁際に勢ぞろいしたメイドさん達、アリウムをじっと見てる。
「 押し倒した・・・・・・ 」
「 ソファで・・・・・・ 」
「 やっぱり変態・・・・・・ 」
ノリが良いな、メイドさん達。 いつの間にか、ラナも入ってる。
それはともかく、今の状態では協力者は必要だろう。
「 OKだ。 協力よろしく。 」
「 おけ? は判らないけど、任せなさい。 」
それじゃ、握手でもしておきますか。
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技術一覧は、後で見せてもらうとして。
「 それで、この魔法陣は何が出来るの? 」
「 それが判らない。 アリウム、点けて見てくれるか。 」
「 大丈夫でしょうね。 」
多分な。 早速、役に立って頂こう。
「 それじゃ点灯っと、 普通に点くわね。 」
点いたね。
「 消灯っと。 」
消えたね。 何が変わったんだ。
「 あ、点いたわ。 」
さっき聞いたよ。 って、暗く点いてる。
「 アリウム、何したんだ? 」
「 点ける、点けるって、続けてみたのよ。 」
点けるを続けると、点灯 → 暗く → 暗く・・・だった。 いつまでも暗いまま。
消すと、いつでも消えた。 なるほど。
" 暗く点灯 " の機能を追加する魔法陣を、魔法陣に追加出来らしい。
魔力の流れを、アリウムに確認してもらう。
追加された魔法陣、元の魔法陣に流れる魔力を、少なくする機能があるようだ。
「 思ったより、つまらない技術だな。 」
「 何を言っているの、波乱。 完成した魔法陣に手を加えたら、普通は壊れるのよ。 」
なるほど。
「 あなたがやったことは、普通じゃないの。 」
私は普通じゃないんだ。 アリウムとの距離が、少しだけ広がった気がする。
「 これは、色々なことが出来そうね。 」
笑顔が変だよアリウム、君はマッドなサイエンティストなのかな。
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「 波乱さん、明日からダンスの練習が始まります。 」
昼食である。 決して、ランチミーティングでは無い。
「 ドクター、私はパスでお願いします。 」
「 全員で、参加した方が良いとおもいます。 」
クリスさんをチラッと見たな。
「 私は、照明器機の設置を、担当することになってます。 国王の命令と聞いてるんですが。 」
チラッとクリスさんを見る、反応が無いから正解かな。
仲間外れになるんで、気を遣ってくれたのか。
「 お心遣いは嬉しいですけど、お留守番ですから。 それに、仕事が用意されてますしね。 」
「 そうですか。 」
そうそう、働かないとね。 大丈夫、タダ働きはしない主義だ。
「 じゃあ、俺も 『 お前は出ろよ、河原君 』 パスで。 うえ~。 」
「 当たり前じゃ無いか、誰を壮行する会だと思ってんだ。 」
おじさんは、キラキラが沢山付いた服を着ることは無い、諦めろ。
それと、目がチカチカするから、食事の時は普通の服を着ようか。 舞踏会の時の食事の練習?
よそでやれ。
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