day 12-2 まだ焦る必要は無い
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。 ※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・変なことに巻き込まれ、気が付いたら牢みたいな部屋の中。 何とか出所して3人に再会。 最後の1人は犯罪者になった。 技術が無いと何も出来ないと判明。 紹介された魔道具師、元第1王女 アリウムと共に、灯りネットワークの試験は上手くいった。
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いつもの食堂、ちょっと早めの夕食中。 遅めの昼食の予定が、お風呂とマッサージで更に遅れた。
ちょっと早めだが、料理はかなり豪華だ。 メンバーは、召喚者4人とアリウム。
「 それでは、成功を祝して! 」
アリウムがテンション高いな~。
私以外は、全員アルコールだな。 で、私は飲めないぞと、だからジュースだ。
「「「「 乾杯 」」」」
王族の使う食堂は遠慮して、いつもの食堂になった。 アリウムが、納得してくれて良かった。
美味しいものは、皆で食べたい。
「 これで、計画を先に進められるわ。 ありがとう、波乱 」
「 いえいえ。 全てはアリウム様のお力です 」
「 まだ続けるの、それ 」
念には念をって言うじゃん。 睨むなよ。
「 それで、計画ってどうなってるんだ。 聞いて無いんだが 」
王座の間、舞踏場、廊下に設置するらしい。 あと、希望者の部屋にも付けると。
あ、河原君が喉に何か詰まらせた、美味しいからって急ぎすぎだろ。
実用性や節約と言うより、新しい技術を優先して導入し、自慢したいと。
自慢ね~、自尊心が高い人ほど、良く効きそうだ。
「 この棒に使っている素材、買い占めれば一儲けできそうですな 」
グヘヘ、とは言わない。 気が付いているんだから、分け前寄越せよアピールだ。
「 仮にも王族よ、そんなことは出来ないわ。 お抱えの商人にはやらせるけど 」
「 結局やるのか 」
「 貴族の嗜みよ 」
クイッと飲みながら言うと、悪い奴に見える。 貴族の嗜みか、やっぱり貴族なんだな。
既に、購入の打診が来ているらしい。 吹っ掛けて、高値で売って欲しいものだ。 んで、分け前プリーズ。
「 それで、何が原因で上手く行かなかったの? 」
「 接合方法を、間違えていたんだよ。 初心者がよくやる間違い 」
表面は融けてくっ付いていたが、折った断面が綺麗だった。 表面だけ融けて、中は融けて無いからくっつかない。 超音波探傷器なんてないから、確認出来無いしな。
「 鍛冶屋なら、みんな知ってると思うけど 」
「 彼は魔道具の学校を、首席で卒業したのよ? 鍛冶屋が知ってることが、判らないなんてことあるの? 」
「 さぁ。 その辺の判断は、お任せするよ 」
「 仕事は、しっかりやってるって、聞いてるけど 」
知らんよ。 人事考課は他でやってくれ。
「 でだ、明日からは別の魔道具を、見せて欲しいんだが 」
「 そうね。 私が作った魔道具も見せて無いし、王家で持っている魔道具も在るわよ 」
「 王家保有って。 そんな魔道具、簡単に見られるものかね 」
「 大丈夫よ。 今回の事もあるし、私が説得してみせるわ。 他にも欲しいものが在れば、言ってくれれば揃えてあげる 」
それ位は、稼げると言うことですな。 んで、自慢げに胸を叩いてるが、大丈夫か。 いや、胸ではなく。 残念な子じゃん。
「 期待させてもらいますよ、アリウム様 」
「 任せなさい! 」
いや、だから大丈夫か、胸じゃ無く (以下略)
宴会? 夕食? では、木製棒 → 木製剣 の境目の話で盛り上がった。 刃の角度もだが、刃の長さも論点になった。 棒の先端だけに刃を付けたら、剣ではなく薙刀 だろうと。
結論(仮) : 本人の思い込み説。
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適当に切り上げて、自室のベランダでまったり。 酒は飲めないんだよ、フルーツは頂いたけど。
アリウムからは、奴隷の首輪を受け取った。 間違っても自分には付けるな、って言ってたな。
魔道具は高価だ。 工具も要る、素材も必要だ。 何を開発するにも、金、金。 どこでも同じだな。
今回は、少々急ぎ過ぎたか。 アリウムの案に、飛び乗った感じだったし。
貰った首輪に、魔道具鑑定を実行。
≪ 奴隷の首輪 : 登録者の命令実行,自殺防止 ≫
ラナに許しを得てから、ラナのしている首輪に魔道具鑑定を実行。
≪ 奴隷の首輪 : 登録者の命令実行,自殺防止 ≫
全く同じだな、2つの首輪を並べて見比べる。 じーっと見る。 ぼーっと見る。
あ、染みみっけ。 それ以外は、違いが判らん。
まだ、詳細は不明か。 能力値は順調に成長しているんだが。
名 前:波乱万丈
年 齢:55
称 号:巻き込まれた病人
職 業:ENGINEER
レベル: 1
H P: 9/10
M P:10/10
筋 力: 7/ 7
知 力:20/20
素早さ: 8/ 8
器用さ:20/20
技 能:エンジニアリング
技 術:魔道具操作 ≪ 魔道具破壊 ≫ ≪ 魔道具解析4 ≫ ≪ 遠隔操作4 ≫
遠隔操作は、やはりレベルの2乗まで行ける。 今は16m位だ。
『 もう暫くしたら、城の外で実戦をやる予定です。 20日後に、10日から14日間位で予定しているそうです。 』
ドクターが、夕飯の時言っていた。 いよいよ実戦。
誰も口にしない、何と戦うのか。 疑問は、疑問のままで説明は無い。
騒いでも得は無い、だから黙っている。
この状態で命のやり取り、私なら胃潰瘍になる自信がある。 タイミング的に、このまま処分される可能性は低いだろうけど注意する、とも言ってた。 気のせいだと思いたい。
ドクターも白川さんも、順調に魔法レベルが上がっている。 河原君は、シールドバッシュまで習得済。
私は魔法が使えない、武術では白川さんにも負ける。 実戦では何も出来ない、完全な足手まとい。
お留守番は仕方が無いだろう。
攻撃と防御、両方を用意しようとしたら、何時まで経っても3人に追いつけそうにない。
先に、攻撃力の確保に力を入れるべきだ。 攻撃しなければ経験値が入らない、在るよな経験値。
出来れば魔法や矢が届かない、長距離からの狙撃が望ましいのか。 防御力は後回しに出来るし。
まだ焦る必要は無い。 おじさんは経験で知っている、焦っても結果は良くならないことを。 じっくり行くとしよう。 爪も牙も、ゆっくり研いでいけばよい。
ところでラナ、何で赤くなってんだ。 あ、ずっと見てたからか。
気が付かれた点など在りましたら、読後の感想と評価をお願いします。