day 2-1 病室にしては狭いんだが?
初投稿となりますが、よろしくお願いします。 舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。※投稿方法を勘違いしていましたので、修正しました。
・仕事中に吐血して、救急車で病院に運ばれた。 と、思ったら、変な事に巻き込まれたらしく。
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何かの臭いで目が覚めた。 トイレのような臭いだが、決して芳香剤の方ではない。 腕時計を見ると、[ 11:00 ] もちろん翌日のだ。 倒れたのが、前日の15:00前だったから、ぶっ通しで18時間近く寝ていたことになる。
関節も痛くないし、ちょっと前から感じていた、胸のもやもやが楽になっている。 久しぶりの熟睡で、体調も気分も良い。 睡眠時間が、短くなってしまうおじさんにとってはありがたい。 昨日口にした、何かの効果だとしたら見事なものだ。
ベッドに腰掛け、部屋を眺める。 さて、ここは何処だろう。
寝ていたのは小さな部屋で、2m×3m位か。 木の扉が1箇所、1辺40cm程の小さな窓が1箇所、今日は晴れらしい。 室内には、ベッドと机と椅子、床に置かれた木の桶?と小さな布。
机の上には、コップと透明な液体が入った容器、先端にガラスのような球体が付いた棒。 それだけだ。
服装は、病院に運ばれた時のまま・・・・・・血の付いた作業着と作業ズボン。 安全靴は、ベッドの近くに置いてあった。
喉が渇いているんで、安全靴を履いて机に向かう。 飾り気も引き出しも無い、机と言うより木の台。 液体をカップに注いで臭いを確認するが、殆ど無臭。 とりあえず1口飲んでみて・・・・・・水だよね、多分。
ゆっくり飲みながら、コップを持っていない手で持ち物を確認する。 スマホ,ボールペン,消しゴム,タバコとライターと携帯灰皿、ハンドタオル。 身分証が入った財布は、会社のロッカーに入ったままなので、持ってはいない。 スマホの時計は、腕時計と同じ時刻を表示していた。 GPSの信号は取れず電波は無し。
そのまま室内を見回すと、何の飾りも無い質素な部屋。 なのだが・・・・・・ちょっと違和感。
机っぽい木の台は少しガタガタしていて、板と板の間に隙間が在る。 そのくせ、木の扉には隙間が無く、取っ手も鍵穴も無い。 樹脂で、木っぽく作った感じに見える。
木を組み合わせ、上に板を置いただけのベッドは、小さめの毛布が2枚。 快調な目覚めで気が付かなかったが、ベッドは明らかに小さい。 そう、全体的に小さい。
( 子供サイズ? 牢? それとも・・・・・・ )
飲み終わったカップを台に置き、扉の前に移動する。 途中で木の桶に近づくと、トイレの臭い。 足で押して壁に押し付けておく、桶の縁ある布は、まぁトイレットペーパーだな。
扉を調べるが、やはり取っ手も鍵穴も無い。 手触りは木のようだが、何かが違う。 押す、引く、右にスライド、左にスライド、上に持ち上げ・・・・・・色々やってみるが、扉は開かない。 オープンセサミも確認済みだ。
「 確定かな 」
狭い部屋と小さなベッド、最低限の粗末な家具と桶のトイレ、血の付いたままの服装とガッチリ閉ざされた扉。 これ、監禁されてないか?
「 まず一服だな 」
天井に、熱や煙の探知機が無さそうなのは、先ほど確認済みだ。 タバコもポケットに入ったままだから、、吸っても良いのだろう。 これも、ガタガタする椅子に腰かけて、タバコに火をつける。 煙を部屋に向かって吐き、少しでもトイレ臭さを誤魔化そうとしてみる。
ここは異世界なのか? とにかく実感が無い。 効果抜群の飲み物は頂戴したが、それだけだ。 むしろ、何処かの組織に拉致された、と言われた方が納得できる。 そもそも、生きているのかも怪しいしな。 となるとこれだ。
( ステータスオープン )
・・・・・・変化無し。 頭の中で唱えているけど、微妙に恥ずかしいなこれ。。。
( ステータス,オープン,メニュー・・・・・・ )思いつくまま15分ほど試していると、目の前に浮かぶ半透明の板。 そこには、
名 前:波乱万丈
年 齢:55
称 号:巻き込まれた病人
職 業:ENGINEER
レベル: 1
H P: 9/10
M P:10/10
筋 力: 7/ 7
知 力:11/11
素早さ: 8/ 8
器用さ:12/12
技 能:エンジニアリング
技 術:なし
異世界で確定なのかな、これは。 ちなみに、キーワードは ” 能力 ” だったよ。
気が付かれた点など在りましたら、読後の感想をお待ちしています。




