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適当に決めると後で後悔することもある

舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


・色々あったディスタンドへの道中でラナに再会した、停滞場フィールドで寿命を延ばしていたらしい。 白川さんは女神として神殿で信仰の対象になってた。 あと、河原君の像もあった。


|||||


花束を手向けて手を合わす、南無阿弥か南無妙か? 白川さんに聞いて無かったな。

宗教がハッキリしないんで、しばし無心で手を合わせたら墓に背を向け歩き出す、橋を渡ったところでラナと交代。


ラナは白川さんの墓に長い時間手を合わせている、また予言でもあったのか。

俺には霊的な何かも予言も無かった、もう少し何か在っても良いと思うんだ。

異世界だから期待したんだがな。


「 ラナは何を話してたんだ? 」


戻ってきたラナに聞いてみる。


「 波乱様が戻ってきました、ありがとうございます、って 」


「 そうか。 とりあえず、涙を拭こうか 」


ラナにハンカチを差し出す、ハンカチは出かけるときの常備品だ。

持たないで、外出する人が居るってのが信じられない。

ラナの涙が出なくなるまで背中をポンポンしておく、頭に手が届かないんだよ。



部屋の外には神殿長と巫女さん達が待機してた、魔力でロックを掛けるまでがお仕事らしい。


「 準備が出来ております。 こちらへどうぞ 」


扉にロックを掛け終わった神殿長に先導されて廊下を進む、お墓参りの後はお茶だろうか?

んなとこまで、日本式に合わせなくてもいいのに、巫女服は在りだけれども。


「 ラナ。 ここが治癒の神殿なのは判った、縁結びと安産ってのはなんでだ? 」


「 はい、波乱様。 白川様は、8人のお子様をお産みになりました。 全て元気なお子様でしたので 」


白川さんは貴族との婚約を断って平民と結婚したんだと、河原君も同じらしいが興味は無い。

なんでも、2人とも魔物退治の遠征の途中でお相手を見つけたと。

ラナは、白川さんと河原君の家にも行ったことがあるんだそうだ、賑やかで幸せそうだったと。


「 なるほどね、縁結びってのは? 」


「 ・・・・・・ 」  ん?


ラナがアッチを向いた、神殿長も巫女さんもそれぞれ別の方へ顔を向けた。

つまり、俺と誰も目を合わせようとしない。


「 ラナ、ちょっとこっちを向いてみようか 」


「 ・・・・・・ 」


ラナの頬っぺたを両手で挟んで、強引にこっちを向かせようとしても完全に力負けだ、ラナが変な顔になってる。


「 ラナ。 話してくれるよね? 」


「 ・・・・・・はい、波乱様 」


なんでも、意中の男性のハートを掴むためのテクニックを伝授してるんだと。

そのテクニックとやらを、全員が実演してくれた。


「「「 腕を前から上にあげて脇を閉める、下から見上げるようにして、手は口元に 」」」


可愛く見えるしぐさだけ(・・)だから、何も言わないで放置した。

それ以上だったら止めてたけど。


あれって、『 テクニック 』って言ってるけど、男から見たら詐欺になると思うんだよな、それでデキ婚って。

テクニックを使うこと、結婚することが目的になってて、幸せな家庭を築く事なんか考えてない。

仕事や年収を訊くより先に、確認することが在るって思うんだよ。

幸せな家庭とイケメンは無関係だと、そのうち誰かが証明してくれるはずだ。


んでだ、治療をやってるから化粧は厳禁なんだと、許されてるのはスキンケアのみとか。

やるね白川さん、さすがは元看護士。

河原君? 知らん。


|||||


「 んで、俺にどうしろと? 」


てっきり、墓参り後のお茶だと思ったんだが。


白川像が在る部屋に連れてこられた、今いるのは白川像の足元、参拝者から見たら2段上になる。

一緒について来た騎士や、巫女さん、見習いも居るのか?  それと一般の参拝者も跪ついてるんですが、もはや床が見えないんですが。

でも、顔だけはこっちをガン見してる、俺は珍獣か? 


( 波乱様。 この地下に施設が在ります )


( 施設は王宮の地下だっただろ? )


召喚の儀式、実際には魔道具による自動召喚だったんだが、対外的には神殿が仕切ってることになってた。

んで、俺がそれを明らかにした、女王は事実を知って驚愕し、怒り、神殿を潰して跡地に王城を建てたんだと、宗教への判り易い罰だな。

なんちゃら教は禁止され国内外から排除されたらしい、元王城は神殿へと建て替えられて、聖女を対象にした新たな宗教が始まったんだと。


( 施設への入り口は、白川様の像になっております )


( つまり? )


( 波乱様が、施設の入り口を開けるところを見たいのだと )


シークレットのコードを、これだけの人前で披露しろと?

やるの?  ここで?  ラジオ体操?



白川さんの像の台座に縦の線が入る、少しずつ隙間が広がっていく。

像の奥には施設へ降りるエレベータの扉が見える。

扉まで歩いてパネルに触れて魔力パターンを登録する、エレベータを呼ぶ、振り返らない。

ラナも隣でエレベータを待ってる、振り返らない。

後ろから何の音もしない、だから振り返らない。



エレベーターに乗る。


「 ラナ。 インタラクティブコードは変更しよう 」


「 はい、波乱様 」


歌と踊りが必要だ、チューチュートレインはどうだろう。

あれは歌詞を全然覚えていない、そもそも1人じゃ踊れないし。

ライジングサンはどうだ、あれなら歌詞は何となく判る。

やっぱりダメだ、このプヨプヨの手じゃ物理的に踊れない、あれは体脂肪率が一桁じゃないとな。


エレベータの扉が開く、古いけどスリラーはどうだ、今度試してみよう。


誤字脱字の報告、読後の感想などお待ちしています。

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