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どうするか

舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


※誤字報告を頂きました、ありがとうございます。 

 見直しと修正を致しました。


・変なことに巻き込まれ色々あって命を落としたんだが、少歳に召喚され蘇る。 城の中で毒を盛られるわ、病院へ行く途中で襲われるわ、変な騎士はくるわ。


|||||


昼食後、リビングのテーブルに全員集合してマリアさんの話を聞いてる、マリアさんの正面にはクロエさんが座ってる、俺はマリアさんの膝の上。

マライアはクロエさんの隣に座ってるけど、マルセラは俺の足にしがみついてる。


「 時々いるのよ ”聖騎士の生まれ変わり” とか 、”勇者の記憶がある” って言う人がね、だいたいは放っておくんだけど。 勇者様関係だと黙ってる訳にはいかなくて、5氏族の義務あるの 」


「 ってことは、本家に連絡したのはママ? 」


「 そう・・・・・・怒ってる? 」


「 いや、まったく怒っていない。 相談はして欲しかったけど 」


勇者の休息所の封印を通過した時点で確信したそうで、手紙を送ってたらしい、んで返事が来たと。

ずいぶん時間が掛かってるなって言ったら、手紙だからこんなもんなんだと、通信機はどうした?


「 それにしても明後日出発って、急な話だな 」 あの騎士の態度も気に入らんし。


「 逃げるのも在りよ、リオ。 私なら何処へでも一緒に行ける 」


「 それは無いよ、クロエさん。 マリアさんの立場が悪くなるし、逃げても問題の解決にはならない 」


俺が取れるアクションは3つ在ると考えてる、進むか、逃げるか、無視するか。

とは言っても、マリアさんが連絡したんだから逃げるのと無視するのは無しだ、マリアさんの立場が不味くなる。

結局、進むしか無いんだが。


「 さて、どうするかって言っても、行くしかないんだけど 」


マリアさんは俺の頭をなで続けてる、マルセラはまだ足にしがみついてるんでちょっと暑い、出る前に冷房の魔道具を作っておこう。

事態を人任せにするのは逃げだ、んで自分の事は自分で決めるのがおじさん流、自分で決めたことだからどうなっても受け入れるし責任もとる、納得できるかは別だが。


おじさんの人生って思った通りには行かないんだよ、仕事にしても恋愛にしても、道を歩くだけでも思った通りになったことがない。

プレゼンで自分が上手くいったてことは誰かが失敗してるてことだし、誰かが上手くいってりゃ自分が失敗する。


で、逃げまくってるだけじゃ前に進めないし、逃げるだけだと癖になりそうで怖いんだよ、次も逃げそうだし、次の次も逃げまくってヒッキーへ一直線。

失敗しても前に進むことを推奨する、失敗しても失敗をリカバリーする勉強が出来るし、問題解決能力は失敗も含んで学ばないとな。



夕飯前まで話し合った、どうするかじゃなくて消耗品で何を作り溜めしておくかだ。

俺がどうするかは俺が決める、異論は認めない。


|||||


夕飯後は部屋に籠もって、みんなからリクエストされた物の作り溜めタイム。

マリアさん家の修理した魔道具は、家を拡張して1台だけ置いてある、残りはばあちゃん家で保管中。


「 トイレットペーパーが1,2,3・・・多いな、あと女性用の消耗品と肌着と化粧品・・・ 」


みんな、バラバラに注文してきたから集計が大変だ。

魔道具が故障したら講義を受けた4氏族から誰かが派遣されてくる事になってる、作るのは身の回りの物だけ、時間さえ掛ければ難しくはない。


パネルを操作して製造を始める、材料はサリナさん経由で商業ギルドに届けてもらった。

家庭教師みたいな事をやってるとき、各氏族に保管されてる本を読みあさった。

街で売ってる本では、歴史上最後の召喚者は聖女と聖騎士の2人ってのが1番多かったけど、5氏族の家の本には5人(・・)って正確に記録されてた、もちろん俺の名前もあった。


白川さんや河原君については色々書かれてて、”なんちゃら防衛戦参加” とか、”1つの街を丸ごとヒール”、”魔物数千匹を足止め” とか、人としてどうなんだって成果がズラッと書かれてた。

俺のとこには、”怒らせるな” ”コーヒー派” ”女が好き” ”対応は丁寧に”、ほぼ取り扱い説明書、書かれてる内容に間違いは無い、間違いは無いんだが間違ってると思う。



( コンコン )


『 リオ。 入っても大丈夫? 』


「 大丈夫だよママ 」


作り終わって魔道具から出てきた物を順番に並べてる、軽いけどそれなりにかさばるから整理整頓しておかないと。

部屋に入ってきたマリアさんは両手を後ろに隠してる、何か持ってるみたいだけどナイフじゃないよな。


「 はいリオ! プレゼント! 」


「 コレは、水筒? 」


「 ん~おしい! 魔道具の水筒よ、魔力をこめれば何時でも水が出てくるの。 旅先でその辺の水を飲んだらお腹こわすからね、この水を飲むのよ 」


「 判った。 ありがとうママ 」 


水筒は500ccのペットボトルの大きさだけど内容量は不明、材質は不明、砂漠で使えるのかも不明。


「 魔力で周りの水を集めるんですって、湿気がないところだと一杯にはならないみたいだから気をつけてね 」 砂漠では使えないらしい。


けっこう軽い、振っても音はしないんで中身は空だな。

魔力をこめてから蓋を開けるが、水は全くない。


「 コレはね、蓋を開けてから魔力をこめるんだって。 こうやって・・・・・・ 」


マリアさんが持った水筒が光ると、水筒から水があふれだす。


「 ちょっとママ、やりすぎ。 やり過ぎだって 」


「 あらあら! 」


2人で床の水を拭く、魔道具からは完成した品物が出てくるし忙しい。

水を拭き終わったらトイレットペーパーを運んで積み上げる、そろそろ天井に届きそうだから椅子じゃなくて脚立が必要だ。

んなこと考えてたら、後ろからマリアさんに抱きしめられた。


「 リオ、どんな形でも戻ってくるのよ? 」 どんな形でもって。


「 髪の毛だけとか、骨だけとか? 」


「 違うわ 」


「 ゴーストとか、レイスとか? 」


「 そうじゃなくて! もう、リオは意地悪ね! 」


「 ママ。 そこは、”どんなことがあっても” って言うべきだと思うよ 」


「 そうだけど・・・・・・。 もう、リオは意地悪ね! 」


マリアさんの膨らんだホッペタをつつく、プニプニで面白い。

すまんね、マリアさんを護るって約束は破るつもりは無い、何が在っても戻ってくるつもりだし、湿っぽいのは趣味じゃ無いんだ。


誤字脱字の報告、読後の感想などお待ちしています。

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