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脱出

舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


・変なことに巻き込まれ色々あって命を落としたんだが、少歳に召喚され蘇る。 城の中で毒を盛られるわ、病院へ行く途中で襲われるわ。


|||||


「 直接の原因は、魔法契約の件だったそうです 」


「 なるほど? 」 言ってる意味が判らんが。


城内の遺物保管所で製造の魔道具の修理中、保管所の所長と情報交換してる。

遺物保管所の中には10台の製造の魔道具が置いてある、その他の異物は何処かに移動してあるんで、この部屋はそのまま製造所にでもするつもりなんだろう。


襲撃から3日間、俺は外出禁止になった、体内の毒素と王都内の毒のお掃除が終わるのを待ってた。

俺の体調管理に関しては、マリアさんの辞書から妥協とか手加減とかが無くなるようだ。


王様からの依頼は無かったことにしても良いって言われたんだが、続けることにした。

修理すれば使えるのに放置ってのはもったいないし、自分が設計したのが遺物扱いになってるのが許せん、古いけどまだ動くんだよ。


「 話は調査官から伺っています。 マリオン様に非が無いのは明白ですが・・・・・・ 」


「 奴らは違う主張をしていたと 」


「 ええ 」


保管所の中では、5氏族のハイエルフが未修理の8台分のブロックをマルッと交換中、みんなテキパキ作業してくれてる。

5氏族なんだが、マリアさんちの代表は俺だから来てくれたのは4氏族だ。

取扱いの説明会をやっておいてよかった、修理後の動作確認はやるけど今の俺は見てるだけ、人を育てるのって重要だな。



あの日、サリナさん家にやって来たおっさんのうち、俺達は関係ないって2人のおっさんが主張した、子供を人質にとられているから仕方がなく付き合っただけだと。

2人の話は直接聞いた、聞いたんだがそれだけだった、許せよ見逃せよだけで対案が出てこなかったんで無視した。


「 いいのかい? 」


って、ばあちゃんが確認して来たけど問題無いって返事した、商業ギルドに金貨60万枚と6個の首が届いたのは3日後。

マリアさん家に直接来なかったのはハイエルフの護衛網が機能したから、怪しい物やバッチイものはセキュリティに引っ掛かってマリアさん家まで来られないんだと。

6人は魔法契約不履行で命を落としたらしい、俺はバッチイものは見るつもりは無かったんでそのまま返却した、金貨は受け取ったがポーションはまだ届いていない。


「 契約内容に口出ししたことで、契約者とみなされたようですね 」


「 ばあちゃんも、そう言ってましたね 」


「 ばあちゃん? フォートレス家の大叔母様ですね 」  そうそう、ばあちゃんな。


「 命がおしかったら余分に金貨を払うとか、別の物を用意するとか。 新たに別の契約を結べば助かったそうですよ 」


「 それをしなかったと。 マリオンさんはお若いですからね、言いくるめられると思ったんでしょう 」

 俺の見た目は若いからな。


「 家族や私に手を出してきた奴を、赦すつもりはないんですけどね 」


ブロックの交換が終わって、組み込み式自己診断装置による動作確認を始めたらしい、そろそろ俺の出番だな。


「 私も家族に手を出されたら同じことをしますよ。 それに、人質と言うのは嘘だったようですし 」 だろうな。


「 それでも、それを口実にして反国王派の派閥内の協力者を集めたようです。 それと、”王様は騙されてる” ”歴史的遺物に触らせるな” だったそうで 」


処理されたのは貴族や商人だけじゃなく、近衛兵もいたって聞いてる。


「 私は王様を騙す悪い奴ってことですか、それで近衛兵の一部が出て来たと。 城内にまだ仲間が残ってたりしてね 」


「 そ、そのような事は!! 」 ちょっと動揺してるみたいだが。


部屋の入口で護衛してるのも近衛兵なんだよな、クロエさんが俺の側で護衛してくれてるからそれなりに安心できてるけど、俺の感覚では城内は敵地だ。


「 ないことを祈りますよ 」


「 マリオン様! チェックをお願いします! 」


作業が終わったらしい、了解の代わりに手を振って答え魔道具に向かって歩き出す。

さっさと動作確認を終わらせて帰るとしよう。


|||||


お昼前にはお城を脱出成功、無いとは思うが城内で飲み食いはしたくない。

もう紅茶は飲まないつもりだ、 ”底が透けて見える男にはなるな” ってばあちゃんも言ってたしな、そもそも俺はコーヒー派だ。

んでも、出されたら手を付けないと失礼だし、早めに終わって良かった。


マリアさん家の前で手伝ってくれた4氏族のみんなと別れる、今日の事は修理マニュアルとして各家でまとめてもらう事になってる。

壊れたらそのまま放置ってのは、今後は無くなるだろう。



家の前には豪華な鞍がつけられた馬が居てエルフ耳のお姉さんもいる、スゲー睨まれたけど俺には見覚えは無い。

おじさんになると、ボ~ッと景色を見てるだけでもセクハラ扱いされることがある、私の胸を見てたとか、スカート覗こうとしたとか。

あえて言おう  お前に興味は無いと、んでも実際に言ったらそれだけでセクハラになるんだよ。



「 ママ、ただいま。 仕事終わったよ 」


「 お帰りなさい、リオ 」


家に入って直ぐの所でマリアさんがお出迎えしてくれた、帰る場所があるって良いよな。


「 おもてに馬が止まってたけど、お客さん? 」


「 ええ、そうよ。 リオのお迎えが来たの 」 お迎えってなんじゃ。


玄関のドアが開いて俺の背中に当たる、地味に痛い。


「 君がマリオンだな。 私はハリア様の使いとして君を迎えに来た、出発は明後日の朝6時だ。 遅れるなよ 」


言い終わるとさっさと出て行こうとする騎士、ドアを閉める前に振り返る。


「 時々現れるのよ ”私は生まれ変わりだ” って言う奴がね。 2度とここには戻って来られないから、そのつもりで準備なさい 」


今度こそドアを閉めて出て行った、最後の一言にはイラッとした。


「 なんじゃ、あいつ 」 今からでも追いかけて、蹴り入れてやろうか。


「 リオ、お昼ご飯の前に説明しておくわね 」


俺の手をひいてリビングに向かうマリアさん、ちょっと待ってくれ。

あの女に蹴り入れるから。


誤字脱字の報告、読後の感想などお待ちしています。

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