メイドさんズ
舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。
・変なことに巻き込まれ色々あって命を落としたんだが、少年に召喚され蘇る。 エルフのばあちゃんちで、変な奴にからまれだ。
|||||
ばあちゃんちの倉庫で俺と魔道具師が魔法契約を結んだ、立会人はもちろんハイエルフのばあちゃんだ。
「 それじゃあこれで契約成立だね 」
魔道具製造魔道具で1ヶ月以内に何か造れたら俺の勝ち、造れなかったら俺の負け。
勝った方が金貨10万枚と相手の首を手に入れる、もちろんマリアさん特製のハイポーション付、奴がどうやって手に入れるか知らないけど。
直接・間接の妨害は禁止し、何チャラって言う奴の部下や家臣が忖度しての妨害も出来ない。
契約内容した羊皮紙に俺が署名して、小指を針で刺して出した血をつけると魔法陣が浮かび上がった。
奴も同じことを繰り返し、最後にばあちゃんが署名して血をつけると、羊皮紙の上に魔法陣が三重に浮かび上がりしばらくすると消えた。
「 これは立会人のあたしが預かっておくからね 」
「 頼んだ。 んじゃ、作業始めるんで後はよろしく 」
「 ああ、任せな 」
「 1か月後が楽しみだ、逃げるなよ『 マリオン、こっちにおいで 』! 」
ばあちゃんに連れられて入った倉庫の中には、追加の6台を含んだ10台の魔道具があった、その側にはメイド服の5人が並んでる。
なんちゃらって奴らはばあちゃんちの執事さん達が追い払ってる、ついでに塩もまいて欲しい。
「 あの5人は、あんたの身の回りの世話をしてくれる。 用事がある時はあの子たちに頼みな 」
「 判ったよ 」
メイド服を着てたのは俺のお手伝いとして、5氏族から公平に1人づつ派遣されてきた女の子たち。
ちなみにメイドさん達は、魔道具を直すのは手伝ってくれないんだと。
「 伝説の魔道具に触ろうなんて思うのはあんただけだよ。 責任もって何とかしな 」
問題無い、おじさんは1人でやる作業には慣れている。
でだ、各氏族1人ずつってことはだ。
「 姉さん、ここに居たんだ 」
「 そうよ。 各氏族から1人づつだからね? 」
マライア姉さんが朝から姿が見えないと思ったら、ばあちゃんちに来てたんだな。
「 どう? 似合うかしら? 」
メイド服の裾を掴んでクルッと回るマルセラ、普段とは違う雰囲気が出てる。
「 良いんじゃないかな、ちょっと裾が短いけど 」 いろいろ見えてる。
「 そうかしら? 」
俺が指摘したら、5人がスカートを確認し始めるが問題無い様だ、本人達が気になら無いなら見てる俺に文句は無い。
「 5人とも何してるんだい。 着替えを済ませて作業してもらうんだからね 」
「「「 はい! 」」」
俺は部屋の隅に連れて行かれて5人掛かりでの着替えが始まる、前世の最後は殆んど寝たきりだったしから、モロモロ全部をラナとメイドさんズにやってもらってた、着替えとかお風呂とか下の世話とか。
そのせいなのか、着替えとかお風呂とかお任せする事には抵抗感は無い。
「 似合うじゃないか! サイズも良いみたいだね! 」
用意されてたのは青色のツナギ、着替えた俺を見てばあちゃんや周りのエルフは満足そうだ。
おじさんが若い頃あこがれた青のジャンプスーツ、正式なのを着てみたかった。
「 いいな! 」
「 大昔の資料を参考にして作ってみたんだよ、気に入ったみたいだね 」
「 ああ、これは良いものだ 」
ライトスタッフのみが着ることを許された服だからな、たとえレプリカでも、たとえ自己満足でも、たとえ付いてるシンボルが ”MASA” になっていても良いものは良い・・・・・・。
「 ばあちゃん! このシンボルだけ取って! 」
やっぱり ”MASA” はダメだ。
残りの6台を調べたが全部動作しなかった、ブロック単位で動作するのも無し。
こうなると、ブロックの構成するパーツ単位で確認していかなくちゃならない、確認はパネルで出来るけどバラシと組み立てに時間が掛かる。
「 どうなのリオ? 動かせそう? 」
パネルを操作してブロックを構成するパーツの動作状況を表示してマライアに見せる、表示される文字の殆どが赤とオレンジだ。
「 赤が壊れてるところ、オレンジが調子が悪い所だよ。 これを直さないと動かないと思う 」
「 ・・・・・・大変そうね 」
「 大丈夫、何とかなるよ。 最悪、カリウス家に頼むしね 」
「 カリウス家は頼みを聞いてくれるかしら? 」
「 訊いてくれるさ。 魔道具は直したけど、まだ使い方を教えていないからね。 全部の機能を使おうと思ったら、俺に聞くしかないでしょ 」
品物の写真は表示されてるけど手順は文字で表示される、今は使われていない古代文字らしいんで俺にしか読めない。
カリウス家が色々使おうと思ったら俺に聞くしかないから、交渉は十分に可能だと考えてる。
こちらの魔道具を動くようにしてから交渉した方が、交渉で優位に立てるのは間違いないが、最悪の場合は優位を捨ててでも交渉しないとな。
午前中でパーツ単位のチェックは完了した、やはり一番故障個所が少ないのはマリアさんが保有してたやつだ。
赤は完全に故障してるけどオレンジはまだ動く、だましだまし動かせば多少は何とかなるだろう。
「 姉さん、清潔なシーツを10枚用意してくれる 」
「 は~い 」
バラした魔道具をシーツの上に置いておくつもりだ、地面に直置きは出来ないからな。
さて、始めるか。
気付かれた点、誤字等在りましたら、読後の感想をお待ちしています。