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エルフの耳

舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


・変なことに巻き込まれ色々あって命を落としたんだが、少年に召喚され蘇る。 勇者の結界に認められたお蔭で、ハイエルフ5氏族の公認『 転生者 』になった。


|||||


森からの帰り道を5台の馬車を中心とした列が進む、その周りには護衛の騎兵がたくさん。

俺が乗ってる馬車は先頭から3台目、列の中央にある最重要護衛対象らしい、周りには馬に乗った騎兵が集まってる。


「 ちょっと、集中し過ぎじゃないか? 」


馬車の窓から見ると、俺の乗ってる馬車の周りに馬同士がぶつかりそうに集中してる、騎乗してるのは女性ばかり、脚線美から判断して女性だと思う、多分。

目が合ったんでとりあえず手を振っておく、手は振り返してくれたけど顔を真っ赤にして後ろに下がってって見えなくなった、俺はアイドルになったつもりは無いんだが。


「 なんか凄い音がしたけど 」 視界に入らない所で何かあったらしい。


「 大丈夫でしょ 」 マリアさんはマイペースだ。


|||||


昨夜は夕食を取った後に小屋の前で質問コーナーを開設、みんなから色々な事を訊かれた。

答えられる質問には答えた、ちょっとホッとしてたんで口が軽くなったってのもある。


「 そうだね。 最後まで迷ってたからね 」


「 でも、発射スイッチは波乱様が押されたのですよね? 」


「 いや、魔道具に任せた 」


「 そうなのですね 」


スリスターのハイエルフ5氏族はメイドさんズの子孫だそうだ、本家はディスタンドにあってこっちは分家らしい、マリアさんが貴族だと聞いてビックリ。

『 小屋を護って欲しい 』ってラナからお願いされた本家は、分家を作ってスリスターに派遣、それ以来ずっと小屋を護ってるんだと。


メイドさんズは6人居たんだが1人は衛士と結婚したんで除外され5氏族に、そう言えば結婚式に参列したな、残りの1人は5氏族との仲は良いらしいけど立場は違うらしい。



「 帰る方法が在ったと聞いています、どうしてお戻りにならなかったんでしょう? 」


「 ラナと白川さん、それと河原君と話し合って残ることにしたんだよ 」


「 そうなのですね! 世界を護るために残って頂けたなんて、感激です! 」


”帰るには、この惑星の住民全員の命と引き換えだった” なんて言う必要は多分無い。


オレオレ詐欺を防ぐと表彰される、トラックにはねられそうな人を助けると感謝される、隕石から惑星を護ったらどうなるか。

『 俺がこの惑星を護ったんだ 』 って言う奴がいたら俺なら逃げる、だけど彼らは信じてくれた。

それと、『 何でこんな世界にしたんだ! 』 って、言い出す面倒な奴が居なくてひと安心した、少し口が軽くなってもいいと思う。



「 波乱様はイチゴパフェをお食べになったことが在りますか、あそこで? 」


「 もちろんある。 イチゴパフェに手を入れたのは俺だからな 」


防衛施設の食堂では、メニューで選べば何時でも食べられた。

ただ一つ問題だったのはいつも同じもの(・・・・・・・)が出て来ること、ピザを選ぶと具の位置と大きさがいつでも同じ、チーズが焦げてる場所も形も同じ、測った事は無いけれど焦げの厚みも同じだと思う。


食堂の食事は美味しい、美味しいんだが何か違う感じがした。

イチゴパフェも同じで、何個注文しても一番上のイチゴの味は甘くて、次が酸っぱくてその次はちょっと甘い、いつも全く同じもの(・・・・・・)が出てくる。

パフェをいくつも並べて食べ比べると、同じ位置のイチゴは全部同じ味になる、気に入らないんで手を加えた。


甘みは±10%、酸味は±5%、熟成度も±5%でランダムに変化するようにプログラム、味にゆらぎ(・・・)を出してみた。

食べるたびに違う物が出てくるようになり、『 前より果物らしい 』と評価は上々だったんで、果物だけじゃなくメニュー内の全ての味にゆらぎ(・・・)を採用した。


調子に乗ってイチゴの味を色々変えて、イチゴパフェ(品種:きらぴか版)を創ったのは俺とラナだけの秘密だ。

この惑星で最初のディジタルなメニューデータだと自慢したい、しないけどな。



「 リオ。 その位にしておきなさい 」


「 今の人で12人目だね 」


車列の後ろの方は大変な事になってるだろうけど、昨夜の話じゃ俺の事は秘密にするって言ってたハズなんだが、みんな知ってるよなこれ。

エルフの情報収集能力を褒めるべきか、口の軽さを責めるべきか、どちらにしても少しくらい騎兵で遊んでも大目に見て欲しい。


「 リオがあの魔道具が直せるといいんだけどね 」


「 見てみないと判らないけどね、何とかするよ 」


5氏族の分家は、2台づつ魔道具製造魔道具を保有してると聞いて俺は大喜びした、もちろんマリアさんも保有してた。

壊れいて他の家に預けてあるらしいんで、出張修理するのが楽しみだ。



数日後、カリウス家にてお茶会が開かれて何とか終了、これでカリウス家とはしばらく距離を置くことになる。

カリウス家は国王派、エルフ族は全員が中立派なんで国王派と距離が近すぎるのは不味いんだと。

マリアさん達と俺の安全を守るためには、5氏族の庇護下に入るのが最適だろう。


気付かれた点、誤字等在りましたら、読後の感想をお待ちしています。

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