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お茶会へ

初投稿となります。 よろしくお願いします。


舞台設定を簡単に、出来る限り狭い範囲で進める予定です。 戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


・変なことに巻き込まれ色々あって一度死んだんだが、少年に召喚され蘇る。 ダンジョンの異変に遭遇したが生還し、大昔の魔道具を使ってみた。


|||||


「 疲れた、足が棒だよ 」


「 お疲れさまマリオン、帰ったら足をマッサージしてあげるわね 」


侯爵家の馬車の中でクロエさんはとってもご機嫌だ、さっきまでフォリア様から頂いた下着セットに頬ずりしてたんだよな。

見た目があれなんで止めてもらったけど。


身動きしないで立ちっぱなしで2時間って言うのは、歩きっぱなしの2時間よりキツイ、両肩をフォリア様に押さえ込まれてたんで余計に疲れた。

遅めの昼食をご頂いて、『 家に帰って母を安心させたい、ダンジョンであんなことが在ったし 』 と、引きとめるカリウス夫妻を振り切った。

魔道具作成魔道具はフォリア様の魔力パターンでロックしといた、材料がどれだけ残ってるか判らないから、誰かに勝手に使われたら困るし。



「 マリオン。 マリアが待ってるわよ! 」


馬車の外に目を向けると、マリアさんが家の門の前で手を振ってるのが見えた、馬車に向かって何か叫んでるみたいだ。


「 やっぱり心配掛けちゃったかな 」


「 そうね、ダンジョンに潜ってたんだし。 早めに帰って正解だったわね 」


「 ・・・リォ・・・、リオ! お帰り! 」


少しづつ大きくなってきたマリアさんの声、俺を呼んでるな。

馬車が停止する前に窓に飛びついてくるマリアさん、危ないって、それに目立ってる。


「 お帰り! リオ! 」


「 ただいまママ 」


片足がまだ馬車の中にあるうちに、マリアさんに抱きしめられた、そのままムニムニされるが嫌悪感は無い、なんかホッとした。


「 マリア様。 フォリア様からのお手紙を預かっております 」


「 ちょっと待ってくださいね 」


頭の後ろでガサガサ音がしてる、俺を胸に抱いたまま、執事から受け取った手紙を読み始めたらしい。

器用だな。


「 え~~っと・・・・・・判りました。 お伺いしますとお伝えください 」


「 お伺いする? 」


「 そうよ! さぁ、家に入りましょう! 」


俺が家の中に入ったのは10分後だった、マリアさんのスキンシップが落ち着くまで時間が掛かったんだよ、マライアとマルセラは泣き止まないし。




夕飯後の晩酌タイム、俺はマリアさんの膝の上で軟禁中だから飲んでないけど。

10才の子を膝の上に乗せたら結構重いと思うんだ、マリアさんが身長3mあるわけじゃないし、俺の身体は平均より小さいと言う事か。

マライアとマルセラはもう寝てる、クロエさんが語る『 マリオンダンジョンを往く 』で大騒ぎしたからだ。


「 ダンジョンで氾濫があったの! 」 その辺の話はしてない。


「 そうじゃ無いわマリア。 ダンジョンに異変が在っただけよ 」


「 それでも大変な事なんでしょう!? 」


「 ええ、そうね。 小規模ダンジョンだったし、今回は大したこと無かったけど。 それに、ホントにマリオンが大活躍したのよ? 」


俺がやったのはライトアロー改良版を撃っただけなんだが、全部で50発位か?、あと破砕弾も用意してたけど投げたのは俺じゃない。

それで大活躍って言われても、話を盛り過ぎだと思うんだが。


「 リオ! 危ない事はしなかったのよね? 」


「 してないよ。 何時も盾を構えた人の後ろに居たし、クロエさんと手を繋いでたし 」


「 それならいいけど 」


夕飯の時もクロエさんは、ダンジョンであった事を時も大げさに話したんで、マライアとマルセラが驚いてた。

相手が大物なら自慢もするけどゴブリンだしな、何か複雑だ。


「 ママ、カリウス様の手紙に何が書いて在ったの? 」


「 フォリオ様がね、お茶会を開くからご家族皆さんでおいで下さいって 」


「 お茶会? 」


「 そうよ。 お茶を飲みながらお話しするの 」 それは判るけどな。


「 明日はみんなでお出かけよ! 」 早いな!


「 どうしたの? 」


「 また足が棒になりそうだなって 」 また色々作らされるんだよな、きっと。


身体は若いから何とかなりそうな気もするし、マリアさんとクロエさんがマッサージしてくれたし、何とかなるとは思うけど、明日の朝は筋肉痛が確定だろう。

マリアさんもマライアもマルセラも、クロエさんの貰ってきた下着を触ってビックリしてたから、3人分を作るのは確定だろう。

ちなみに、クロエさんは10セット持って帰って来てる。



「 リオ、古代文字が読めたのって、何かの技術なのかしら 」


「 カリウス様にも言われたけど、違うみたい。 これ 」


2人の前でステータスを表示する。



   名 前:マリオン

   年 齢:10

   称 号:なし

   職 業:調剤師見習い

   レベル:18

   H P:50/50

   M P:90/90

   筋 力:24/24

   知 力:67/67

   素早さ:29/29

   器用さ:66/66

   技 術:薬鑑定3   創薬3


「 ね? なにも無いんだよ 」


「 あらホント。 関係在りそうなものは無いわね 」


「 そうなのよね。 侯爵様にも判らなかったみたいだし 」


お貴族様は技術やステータスにうるさいんだと、色々と知識や資料も持ってるらしい。

俺は平民だから関係ない。


「 技術も無いのに読めるなんてリオは凄いわね! 私の自慢の息子よ! 」


褒められて悪い気はしないけど、どうせなら飲んで無い素面のときに言ってほしい、酒臭いんだよな。


|||||


翌日、迎えに来た馬車に乗ってカリウス邸に移動中、みんな普段よりちょびっとだけ良い服を着てる。

普段着でもいいですよって書いて在ったらしいけど、最低限の礼儀としておめかしした。

マライアもマルセラもフリフリが多目の服を着て嬉しそう、マルセラは『 お兄様とおでかけです~ 』って喜んでる。

フォリア様からの手紙は、俺が読む前にマリアさんが焼却処分した、理由は不明。



「 よく来てくれたわね、マリア 」


「 フォリア様もお元気そうで 」


アラフォーとアラフォーハンドレッドがキャピキャピしとる、その隣にいるのは一人娘になっちゃったアンナ様だろう、多分。


「 あともう1人来るハズなのだけど、遅れてるみたいね。 先に始めてしまいましょう 」


屋敷の中庭に案内される、ここには綺麗な花壇が在ったはずなのだが、今はポーション用の薬草畑になってる、俺が壊した石像はもうない。

薬草にはいろいろ使い道があるのは判るんだが、思い切ったリフォームだ。


「 驚いた? これはマリアさんの勧めで始めたのよ 」


「 母さんが勧めたんだ 」


「 ええ。 ここは王都周辺の森から持ってきた土を使っているの。 薬草の苗も森から持って来たのよ 」


フォリア様はアンナ様と並んで座り、テーブルの反対側にはマリアさん、マライア、マルセラの順で座ってる、今のところ出席者は6人か。

俺は一番端っこに座ってる、薬草畑を見てたらテーブルに着くのが遅くなったんだよ、


「 周辺の森からですか・・・・・・丸ごと持ってくると、王都周辺の薬草が無くなってしまいませんかね 」 環境破壊が心配だ。


「 大丈夫。 ちゃんとマリアさんが指導してるから 」


ポーション作成に葉っぱだけでじゃなく、根まで使うようになったのはつい最近のことだ。

採取した薬草の1/4は使わないで、4分割して埋め戻して再度栽培している。

それを知らないで丸々使ってしまうと、次の栽培には森から採ってきた薬草の根を使うことになる、毎回そんなことしてたら森に自生してる薬草が無くなる。


「 孤児院でも栽培していましたよね。 そちらは? 」


「 薬師ギルドが全部買い上げてるわ。 そちらもマリアさんが指導したから、心配ないわね 」


欠損部位まで再生するポーションは今の所マリアさんしか作れない、技術の薬師10が良い仕事してるんだが、生産数が月2本と少ない。

生産数が少ないのは原材料不足、それに気付いた人はマリアさん指導のもと、自宅で栽培を始めてるんだと。

今のところ大きな庭のある高位貴族が中心で、材料持ち込みでポーション作成を依頼するつもりらしい。


「 薬草の採取の方法も変わってね、AランクやBランクの冒険者が立ち会ってるのよ 」


「 そうなると、低ランクの仕事が無くなるのでは? 」


「 採取は初心者の冒険者がやるの、高ランクの冒険者の仕事は護衛と監視ね 」


テーブルの上のお茶菓子はメイドさんに取ってもらうシステムらしい、アップルパイをお願いします。

マリアさんは薬師ギルドと冒険者ギルドと相談して、自生してる薬草の採取方法をルールを決めたと。


マリアさんが作る欠損も治るウルトラポーション月2本、その下のハイポーションは月10本。

高ランクの冒険者がハイポーションを購入するには、低ランク冒険者の薬草採取に立ち会って護衛と監視をして、貢献ポイントを貯めないと購入できない様にしたと。


「 初心者の冒険者も安心して作業できるし、丸ごと採って来ちゃう不届き者の監視も出来るの 」


「 資源保護にもシッカリ気を使ってるんですね 」


薬師ギルドもマリアさんと同じ方法で作り始めてからは品質が向上、骨折が治るかもってレベルの量産に成功してるらしい、価格は上がったみたいだが。


高品質のポーションが欲しい冒険者ギルドと、安定して原材料を確保して儲けたい薬師ギルドの思惑が一致、マリアさんの提案を採用したと。

俺がぼ~っと食っちゃ寝している間に、マリアさんは働いてたんだな~と感心、環境保護と孤児院の事まで考慮してるし。


「 マリアはね、あなた達を守りたくて始めたのよ 」


「 守る? 」


みんな紅茶を飲み始めてるけど、俺はコーヒー派だ。

気付かれた点などが在りましたら、読後の感想をお待ちしています。

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