第一話 Fire fist, bulet and wizard
朝。とある街の宿屋のベッドで目を覚ましたリョーヘイ。今日も皆に先を越されたようだ。
「おはよー、リョーへー」
「おはよーフェリック」
「おはようございますリョーヘイさん」
「おはよーテッド」
リョーヘイは皆との挨拶を済ませてから洗顔をし、それから朝食をいただくと、部屋に戻る。
「んで、今日はどうすんのリョーへー」
「今日は旅は休んで、この街を見ていこうと思う」
「お、それはいいっすね!」
全員の同意を確認してから、リョーヘイ達一行は街を見に行くことにした。
のだが。
外ではゴブリン達の集団が、住民を襲っていた。
「うわあああ! 助けてくれええええええ!」
「ひっ! ひいいいいいいいいいいいいいいいい!」
だがおかしい。ゴブリンの眼がいつもと違う。
何者かに操られているような目付きをしている。
「お前ら、観光は後だ。
こいつらを倒すぞ!」
「おう!」「はいッ!」「はい!」
俺達はゴブリンに襲いかかろうとしたが・・・・・・。
「行かせませんよ?」
その綺麗な声の主は、空から舞い降りた。
「だ、誰だ!!」
姿は十六、七くらいの少年だった。
薄い金色のストレートヘアに、どこか人間離れした美貌。人間離れしたように見せているのは、少年の青い瞳に瞳孔が存在しないからだ。
服は、リョーヘイ達の住まう世界では誰も見たことの無いデザインだった。
「私は上杉読心。
ある御方によってこの世界に召喚されました。
その御方は、どうやらこの世界を征服したいらしく、その為には貴方達が邪魔とおっしゃっていました。
ですので、まず貴方達には倒されてもらいます」
随分簡単に言うじゃないか。
見た所、彼はゴブリンすら呼ばず一人で戦闘しようとしている。
相手の武器は質素な片手剣のみ。
リョーヘイ達の実力なら勝てそうだ。
「行くぞ皆!」
だが。
テッドとフェリックが、既に斬られていた。
死んではいないが、足に傷を負い、気絶している。
「テッド! フェリック!」
上杉は目にも止まらぬ速さでリョーヘイ達の眼前に姿を現し、手から何かの光線を放った。
マリーとリョーヘイはその光線を浴びてしまった。
「テッドさんとフェリックさんを連れて行きます。
マリーさん、リョーヘイさん。
貴方方は、今は眠りなさい」
その光線を浴びて数秒後。
リョーヘイの意識はそこで途切れた。
宿、ではない。
どこかの小屋で、リョーヘイ達は眼を覚ましたようだ。
「あれ? ここは、どこだ?」
隣のベッドでは、マリーが寝ている。
良かった。マリーは無事だったようだ。
だが、テッドとフェリックが上杉に囚われてしまった。
奴は、どこに行ったのだろうか?
そもそも、ここはどこだ?
「あ、眼が覚めた?
おはよう、リョーヘイ君」
透明な女性の声。その声の主は、部屋にいた。
窓を見ていたようだが、振り向いてリョーヘイ達を見る。
紫の短髪に透明な白い肌。青い瞳。顔つきはここの世界の人間とは異なるし、上杉のような美貌ではないが、人間の範疇では十分非の打ち所の無い美貌だ。
服装は胸に黄色のラインが入った紫のシャツと、紫のスカート。
身長は160を超えており、女性としてはそれなりに高い方だろう。胸を押し上げる膨らみも、豊富だ。
「え、あんた誰だ?
なんで俺の名前を知っている?」
「ああ、ごめん。
簡単に自己紹介しておくよ」
少女は微笑みながら言う。
「私の名前は北条朝美。
こことは違う世界から来たんだ。一応ここでも、《炎の双拳》使いだから、戦闘は出来るよ」
「こことは違う世界、ここでもって、どういう意味?」
「私は異世界から来たみたいなんだ。いつも遊んでいるVRMMOにログインしようとしたら、ここに来ちゃって、あのデスゲームと同じアビリティが使えるようになっちゃってね。
そして上杉を倒せばここから出られるかな、と思ってね」
「何だかよく分からないけど、取りあえずここの世界の人間じゃないけど、上杉とは関係があるってことだな?」
「うん。君と協力して倒すことになるかも知れないから、一応よろしくね」
「ああ。ところで、何で俺の名前を知ってるんだ?」
「えっとね、大体一週間前くらいにここに飛ばされてから、この世界について調べてたんだけど、倒れている君をここに連れてくるときに名前を知ったってことかな」
「そうか・・・・・・」
あ!
「そういやアサミ! この街の住民は無事か!?」
「うん。私と、もう一人の異世界人と協力してゴブリンを倒したよ。
怪我人は大勢いたけど、死人はいないから安心して」
良かった。どうやら無事みたいだな。
「ところで、もう一人って?」
「私の事だ」
今度は後ろから声が聞こえた。アサミより少し低めの女性の声。
黒い髪。アサミとは違いロングヘア。非の打ち所の無く、人を引きつけそうな美貌なアサミとは対照的に、平凡で地味な容姿。だが決して悪くはない。
ギリギリ160に届いておらず、胸もマリー並み、いや男かと疑われる程のまな板。
服装は上杉の上着と首に巻いていた布を抜いたようなシャツ。そして黒いスカート。
「あんたは?」
「私の名前は浅井初だ。
アサミの世界とも違うところから来た異世界人――と言っても理解が難しいかも知れないけど、よろしくな」
「あ、ああよろしく」
優しい口調だったアサミとは対照的に、こっちは少々強気な言葉遣いだ。
「戦闘技能はあるのか?」
「私はアサミと違ってそこまで特殊能力があるわけじゃないけど、前の世界で拳銃の使い手だったから拳銃の腕なら任せて。
あとはそうだな・・・・・・。戦闘向きじゃないけど、使う場面があったらその能力を使うよ」
戦闘向きじゃない能力か・・・・・・。
どんな能力だろ。
初の自己紹介が終わると同時に、マリーも目覚めた。
「あ、リョーヘイさんおはようございます」
「おう、おはよう」
マリーにも今の状況と、彼女らの事を紹介した。
「なるほど・・・・・・。テッドさんやフェリックさんは敵に捕まってしまったのですね」
「うん。だから助ける為にも、リョーヘイ君やマリーさんの助けが必要なんだ」
「でもよアサミ、場所なんて分かるのか?」
「一応分かるよ。この街の近くにあるんだ」
その場所に行ってみると、空に浮かぶ島と、そこに登る為のはしごと柱があった。
リョーヘイは冷や汗を掻きながら見る。
初の汗は凄い量だった。
「この展開どっかの漫画で見たことあるぞ・・・・・・?」
「初さん、リョーヘイ君、マリーさん。取りあえずこの柱を登るよ」
「やっぱりそうなのかあああああああああああああああああああああああ!?」
これ途中で落ちたら死ぬ奴か・・・・・・。気を引き締めなければ。
「じゃ、じゃあリョーヘイ、お前が行けよ」
「な、なんで俺からだよ」
「決まってんだろ。お前最後だとパンツ見える」
「パンツの話かよ!? どうでもいいだろ?」
「いや、どうでもよくないと思いますよ?」
マリーまで。
そうこうしている間に、アサミは塔をどんどん登り進めている。
「もうアサミ先に登ってるし。アサミのパンツも見るなよ?」
「いや見えちゃってもどうも出来ねえよ。それを言うならお前が先に行けよ」
「だから見えちゃうだろうが」
「あんたの貧乳チビのパンツで鼻血とか出すかバカ野郎ォォォォォォォォォォォォォォオオオ!!」
「アァ!? 何か言ったか童貞!?」
初は拳銃を向けて叫ぶ。
「スミマセンユルシテクダサイ」
仕方ない。ここはマリーをおぶっていこう。
なるべくアサミのパンツを見ないように。
何とかマリーを背負い、上を見ないようにしながら、塔を登るのであった。
どうも初めましての方は始めまして。そうでない方はお久しぶりです。
松野心夜です。今回はルイージ大佐さんのオーバークロックという小説とコラボさせていただきました。
前回はろいはちさんの俺の彼女は龍女神とコラボしたので、今回でコラボは2回目です。
初さんをコラボ作品で出したのは初めてですね。
因みにオーバークロックサイドの時系列は、僕がよく分からないまま設定したので適当ですが、
松野側の時系列だけ書いておきます。
アサミさんはデスゲーム終了後の設定なので、そろそろ進級シーズンですが高一、つまり十六歳です。
初さんも浅井三姉妹のバカな日常が終了し、京極と付き合っている大学生という設定なので十八歳です。
では、最後に松野側のキャラデータ載せときます。
アサミ/北条朝美
身長 163㎝
体重 47㎏
胸囲 90㎝
血液型 O
誕生日 6月29日
好きなもの ゲーム(バーチャル、モニター両方OK)
嫌いなもの ピーマン
ability 炎の双拳
イメージCV 花澤香菜
汝は裏切り者なりや?のヒロイン。いつも遊んでいる
VRMMOにログインしようとしたらここに来たらしく、
ここでもデスゲームで使用したアビリティが使用可能。
この世界で上杉と遭遇し、彼と戦おうとしている。
アビリティは炎の双拳。高校一年生。十六歳。
浅井初
身長 159㎝
体重 45㎏
胸囲 69㎝
血液型 A
誕生日 9月30日
好きなもの イケメン
嫌いなもの 漬け物
特記 心理鍵使い
イメージCV 日笠陽子
浅井三姉妹のバカな日常の主人公。
京極という彼氏を持つ大学一年生になったが、
高校時代の服装でエアガンを持ったままこの世界に現れてしまう。
この世界の事情はアサミから説明を受けており、最初は混乱したが、
今は慣れてアサミと行動を共にしている。
エアガンはこの世界だと本物の銃弾に変わる。
集中することで、人の心を隠す心理錠を
見られるという能力を持つ。十八歳。
原作
汝は裏切り者なりや? http://ncode.syosetu.com/n9038dq/
浅井三姉妹のバカな日常 http://ncode.syosetu.com/n4518dl/
オーバークロック http://ncode.syosetu.com/n5150dr/
二話
次回予告
マリー「マリーです。後付けなのに予告とか訳分からんというツッコミは受け付けません。それよりもチャラい赤髪の人が道をふさいできて怖いです。リョーヘイさんさっさとやっちゃってくださいというかゴブリンしつこいです!次回(略)お楽しみに!!」




