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クッキーと戦う者

クッキー作りを決意してから、焦げてるミュアさんを自室に運んだ。

本当ならミュアさんにクッキーの作り方を教えてもらう話ししてたからそうしたいけど、目覚めないから仕方ないよね? うん、ほらクッキー作るの二回目だから何とかなるなる。


そう思って調理室に行く。ちなみに材料や器具やガスや水とかは全部自分の魔力で出すらしい。

コンロや水道が懐かしい。魔法の国は魔法に頼りすぎなんだよ!!


それを言ったら科学の国は科学の力に頼りすぎとか言われそうだけど。


と、そんなこと考えてる場合じゃ無くてクッキーをつくろう。


レシピはもってないけど何とかなるか。えっと確か必要なものは、無塩バターと、砂糖と、薄力粉と卵黄だったかな。


そういえばアーモンドクッキーとか、チョコクッキーとか、ココアクッキーとかいろいろあるよね。全部混ぜたらおいしくなりそう、入れてみよ! 他にも果汁が入っていたりとか、野菜が入ったら健康に良さそう。紅茶クッキーもあった、茶葉も入れよ。あと、花が入ったお菓子ってお洒落だよね、薔薇のアイスとか好きだったなあ。薔薇と桜も入れて。アイスと言えば醤油アイスとかさつまいもアイスとか不思議なのも美味しかったなぁ、それも入れとこう。うん、これだけあれば美味しいのできるかも!!


クッキーを固めて、型でくりぬいて、そこから魔法の炎で焼いたら完成!

なんか微妙に焦げてしまったけど、まぁ少しくらい大丈夫か。


うん、二回目でこんなオリジナリティー溢れたクッキーを作れるなんて、私は意外とお菓子作りの才能があるんじゃないんだろうか!


・・・なんて思っていた時期が私にもありました。


クッキーを作った次の日の放課後、太陽輝く綺麗な青空の下の校庭で、ルリアルさんとビアンカさんとミュアさんと私は、まるでお通夜かの空気が流れていた。


「ルリアルさんが作ったクッキーは美味しのよ。でもあんたが作ったクッキーは不味いというレベルを超えていないかしら」

「ミリアルちゃん、だからあれほどクッキー食べたときに一緒に作ろうって!!」

「ミリアルさん、一体、なにを入れたら、こう、なるんですか?」


クッキーは、それはそれはこの世の物とは思えない味をしていた。


「うーーん、でもミリアルちゃんのこのクッキー、前食べたのよりマシかな。花畑とか川とか見えないし」

「何それ、死にかけているじゃないの。私、ドラゴンよりそのクッキーの方が怖いわ」

「ミリアルさん、これ、食材、かわいそう。食べ物、もったいない」


ごめんなさい! もう作らないから、一人で料理しないからそれ以上言わないで!!

ほんとに涙が出そう、というかルリアルさんの言葉が何気に一番グサッとくる。


「もういいや、うん、今回も私が責任もって食べるよ。ミリアルちゃんの友達だし」

「あ、あんた一人にこんな強敵が相手に出来るわけないでしょ、私も手伝ってあげるわよ」

「食べ物、残したら、かわいそう、私も、頑張る」


どうしよう、皆がめちゃくちゃかっこよく見える。

数分後見事に食べ終わり倒れている皆は、まるでいくつもの戦場で暴れまわった兵隊のようだった。


「ミリアルちゃん、もう絶対に一人でお菓子は作らないでね。」


はい、今度こそ肝に銘じます。二度と一人でクッキーなんて作らない。


「はぁ、ほんとあんたを警戒していた私は馬鹿だったわ。本当に警戒すべきはあんたの手料理だけね。その、みんなと放課後集まったりすること自体は、そんな悪くなかったわよ」


お、デレた。ビアンカさんのキャラが最近何となく分かってきた気がする。あれだ、ツンデレだ。


「じゃあさ! じゃあさ!! 明日からも皆で行動しようよ。ミリアルちゃんと二人でいるのも楽しいけど四人といるのも楽しいし。賑やかだし」


本当に、ミュアさんはフレンドリーで素直だな。こう言うところに救われて、本当尊敬している。

私は、あんまり自分からガツガツはいけないし。


「わ、わたしで、良かったら、一緒に」

「仕方ないから一緒に行動してあげるわよ」


魔法の国で、また新しい友達ができていく。

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