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一行、冒険者になる

 まとまったお金の工面と経験を積むために、六人と一体は冒険者の街リンドへ再びたどり着いた。前とは違い、満足いくところまで修行をしようと、宿をとらずに冒険者用の貸し家に住み込むことにした。最低一か月は、街で暮らし遺跡を巡り、森の中を歩き、魔法の修行をし、魔導師や長老たちの話を聞いて暮らすのだ。




 あっせん係に案内されてこれから住む家に着いた一行は、数日分の予定を立ててからまず一日休みをとった。周りの先輩や後輩となる冒険者たちにあいさつをし、町の制度を教えてもらうことに使ったあとは早めに体を休め移動の疲れをとることにしたのだった。もちろん、最初の滞在で世話になった魔導師ジュニーニャにも挨拶に行った。


 翌朝から早速、六人で魔法の自主練習をした。基本の魔法陣から、初級の魔法を五種ひと揃い復習していく。ジュニーニャが来るまではハユハユが監督役をする。


「休憩をとるぞ。この間に必ず水は飲んでおけ。」

「肩の力を抜け。体のバランスも大事だ。」

「テトグどうした今集中できてないじゃないか。初級の生成物にむらがあるわ欠けてるわじゃ、中級以上じゃあ暴発して死んでもしらんぞ!」

「夏樹、そんなにきつく目を閉じなくていいぞ。そこも力を抜くのだ。」

「タリファ余裕だからって手を抜くな。ジュニーニャ先生が来たらビンタされても文句言えんぞ」

「おお、今日の弁当つくったの誰なのだ?これはよいものなのだー。あ、いかん。気が抜けてしまった。」


 昼過ぎにジュニーニャとその息子が到着し、改めて魔法陣と初級魔法を見せると、ジュニーニャはひとりずつ褒めた。特に前回修行を見たフリューシャ、夏樹、ダージュをほめた。


「もう、あんなむちゃくちゃな『修行』をしてはいけませんよ。私やハユハユが見ている間には、絶対にさせませんからね。」


 前に土砂降りの雨の中で自主練習をして風邪をひき高熱で倒れた三人は、恥ずかしくなって顔が紅潮した。


「時間はあります。ひと月は無理でも、例えば半年、一年かければ、今のあなたたちに必要な魔法はしっかり使えるようになります。」




 空が赤みがかる少し前、町でジュニーニャは寄り道をした。食肉屋には鳥やイノシシや羊、ウサギ、この世界では高級品に当たる牛肉も並んでいる。好きなものを煮込んで食べましょうね、と魔導師は微笑んだ。肉を好まないフリューシャには小さなケーキを買った。


「これから、貴方たちが素晴らしい成長を遂げられるよう、しっかりお手伝いさせてください。」


 魔導師に改めて丁寧なあいさつをされて、六人は心を込めて頭を下げ、挨拶を返した。

(・ω・)朝宮はもちもちの刑にしておいたぞ。


昨日投稿すると予告したのに忘れていました。申し訳ありませんでした。

次回は二月中までのあいだのどこかの投稿となります。しばらくおまちください。

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