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異世界旅行譚 六人が行く!  作者: 朝宮ひとみ
旅の始まりから
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乗鳥牧場で特訓 2

 まずは手綱を使ってとどめる合図をして鳥の足を止めます。それからあぶみと鞍を調節し、これから乗るということを教えます。あぶみに左足をかけ、具合を確かめます。必要なら調節をし、鞍についている持つ部分(飾りや部品)をもって体を持ちあげ、体が上がってから右足を跨がせます。


 馬と違い、一気に足を回さなくても、いったん座ったりしても構いません。乗ったらあぶみや手綱などに変なたるみや逆に鳥が苦しくないかなど調整をして出来上がりです。軽く鳥の胴を蹴って、背中を軽く叩くと歩き始めます。


「復習のつもりで、そのままちょっと歩いてみて。あなたがどれくらい乗れるのか見ておきたいしね。」


 夏樹は軽く乗鳥を歩かせ、方向転換や停止などをメリアに見せました。そのまま止まってて、とメリアは言い残し、厩舎へ戻って別の鳥に乗ってきました。


「じゃ、いったん降りて、前に立つところから、一人で乗ってもらおうかしらね。そしたら、私についてきてもらうわよ。」


 夏樹はぎこちないながらも、乗る動作を何度か繰り返し、メリアに合格をもらいました。そして、軽く走るメリアの鳥を追いかけて場内をぐるぐると鳥を走らせました。休憩や食事をはさみつつ、夕方に厩舎を閉めるまで、夏樹は走らされました。


 翌日と翌々日に再び乗り方のテストをしたあと、メリアは満足そうに六人と一体に言いました。


「これで、足場の悪いところで転んだり落ちそうになっても大丈夫。はぐれたときの合図も一番基本だけはやっておいたし、あなたたちのうちの誰かを追いかけるだけなら十分すぎるくらいよ。結構早く走ってもちゃんとついてこれたからね。」


 メリアが夏樹の肩を結構強めに叩いたので、夏樹は驚いてよろめきました。


「自信持ちなよ、少年!」


 胸を張ってサムズアップするメリアに、夏樹は半ば自棄になったような声でありがとうございました!と叫んだのでした。

次回は22日木曜日に投下します。

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