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異世界旅行譚 六人が行く!  作者: 朝宮ひとみ
それから と それまで
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番外 自治体や国

 シェーリーヤ世界の市区町村と集落は、『統制語』のそれぞれ相当する単語では基準や定義が決まっている。

 集落は、例えば西方なら人が集まる広場一つと、その周りにのみ住宅や店舗が固まっているだけの状態。人の集まり単位ともいえる。


 アーシェの「集落」はこれが複数になったものも含まれるし、西方の開けた土地では初めから二、三の塊に分かれていたりするが、長耳族の集落は本当にひとつか二つのみで形成されていて、全員が親族であることも珍しくない。

 形態的なものであり、市区町村でいうとほぼ村である。特に長耳族は人口の増減が小さく、引っ越しや外部との流出入も少ないので、森の中に集落が点在している状態から変化しにくい。


 市町村は行政区である。区分は単純に人口(場合によっては人口密度)で分けている。村は千人前後まで。町は一万人程度まで。市はそれ以上。アルネアミンツなどの密集地を除き、人口が十万人を超える市は少ない。

 区は日本の行政区(政令指定都市の区)と違い、単に市や町をいくつかに割った区画をさすに過ぎない。長耳族の集落以外のすべてに区があると言ってもいいかもしれない。


 ちなみに長耳族の集落はひとつの集落の人口が百人を超えること自体がほぼない。多くなると一部が分かれて別の場所に集落を作る。


 最も人口が多いかつ密度が高い大きな市はアルネアミンツだが、それでも人口は百万人以下であり、日本の地方都市程度の密度しかない。日本人なら同じ面積に一〇〇倍の人数が住めると言った人もいる。




 国々は、アーシェのような一定の領土を持った国と、いわゆる都市国家的な、城壁を立ててその中を領土とする(周りの空白地に権力が及ばない)国が両方存在する。


 東方の場合は、首都などの都市だけ見れば都市国家型ではあるが、物品や税を納めている農地や森林などを領土に含む形になっている。なので戦国時代のような統一前の時代は、場所によっては戦うよりも土地の持ち主に何か褒賞を与えたり、アイツよりも私のほうが税を安くするぞというアピール合戦のほうが勢力拡大に効果的だったりした。


 領土が最大の国家は北方の大部分を占めるムィルーシアである。ムィルースィと呼ばれることもある。それでも、大陸の大きさ的に、アーシェのロシアの半分以下しかない。人口はもっと少ない。密度もスカスカ。

 人口が最大なのはアルネアメリアで、それでも全体で1000万人もいない。そもそも世界人口がアーシェの百分の一以下である。


 なお、海は誰のものでもない。港の部分のみ港の一部とみなされるだけで、領海は存在しない。アーシェの区分で言う「公海」しかない。領有を認めたかったら、海底に海上でも見える長い柱をさして区切り、国際機関に申請するくらいしか方法はない。そして歴史上記録がないし、おそらくすべて却下される。

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