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異世界旅行譚 六人が行く!  作者: 朝宮ひとみ
旅の始まりから
10/171

主要人物紹介

六人と一体


●フリューシャ(フリューリェイシャ・リーフェイイェンリャ)

 百歳で成人を迎える長耳族の青年。百歳になる少し前に旅を始めた。長耳族は、成人前後に十年以上のなるべく長い旅を始めて、あらかじめ言い渡された目的を達成し、聖地で証を授かると元服の儀式となり、彼らの社会的にも成人と認められるようになる。


 長耳族は魔法に長けていることで有名だが、フリューシャの家族が数代にわたって、魔法が長い間禁止されていた人間社会で暮らしていたせいで基礎を学ばなかった。なので、彼の素養があまりないことに気づくのが遅れた。最初に教えられる明かりをつける魔法ですら実用レベルには程遠い。


 人間から見たどころか、同じ集落の仲間から見てものんびりというかぼーっとして見える上に友人が少ない。ゆえにたまに変な行動に走る。異性に興味がないっぽい。


 本名が長いのは長耳族の習慣なので仕方がない。戸籍や社会的に必要な書類は全部フリューシャ+苗字で通している。リューシャとかリューという愛称もあるが、他に同様の愛称を持つ名前が多数あるため他の五人は使っていない。


●安藤夏樹あんどう なつき

 十六歳。高校二年生の夏にこの世界へ転移した男の子。制服はブレザー。転移先が、フリューシャの集落と隣の集落の間だった。

 制服をもう着ないという理由で高額で売り払ったり、道具屋や雑貨屋に目がないなど、RPG好きっぽさがたまににじみ出る。両親は岐阜出身で彼は幼い頃愛知県に住んでいた。そのあとは転移するまで神奈川にとても近い静岡県に居た模様。

 VRが世に出てから長いがVRではない、二十世紀最後~二十一世紀初頭のレトロなゲーム機ばかりで遊んでいた。


●ダージュ・リン・メイジェンリーンシャ(近 大樹)

 十六歳。父親が長耳族、母親が東方人というやや珍しい一家の息子。東方どころか、付近の集落より外部に行ったことがない。学校に通ったり大人に教わったりもしていないため同年齢とくらべてオバカ扱いされる。しかし、とても聴力が良く、木登りはうまいし素早いため、鳥や卵、木の実を採る仕事を任されていた。

 東方の言葉は、独特の表意文字(表意かつ漢字の様につくりと偏からなる規則的な文字)の組み合わせで、名前にも意味がある。本人は集落の長耳語(かなり訛った標準語)の簡単な語彙と周りの話す内容しか喋れないので、自分の名前の意味を知らない。

 夏樹が最初に預けられた理由は、彼や母親の東方人特有の黒髪である。見た目が近い=なじみやすいだろうという予想。


●タリファ・ギーフ

 四十七歳。幼い頃不器用すぎて集落(洞窟)を追い出されることになり、行商人に押し付けられて育った。学校は日本で言う中卒相当程度まで通わせてもらったが、直後に行商人が長耳族の森に入ったところで置いていかれた。

 フリューシャやダージュの居た集落とはかなり離れている町に住んでいたこともあり、やや世間の常識にあわせて生活できる。名前を最初に聞いた夏樹がびっくりしたあとお茶を吹いたので、失礼なガキだと思っている。理由を分かる人に説明されてもあまり認識は改善されないだろう。

 身長は一メートルと少し。その割りに、六人の中で一番よく食べる。いろいろ雑なおばちゃん。


●シュピーツェ

 軍隊用の金属タグと着ていたものと非常食料キット以外何も持っていなかったため一切が不明。タグによれば名前がシュピーツェ(Spiietse)で階級は地球で言うと兵長くらいと思われるもの。同じつづりの用語が各地にあり地球換算だとばらばらで、とりあえず現場ではえらいほうだが幹部や後方でふんぞり返るほど上位ではないという意味。


 装備品はそろったものではなく、キットの説明などの文章は標準語でかかれておりかつ地名などの固有名詞が見つからない。外見から様々な人種が混ざっていることがうかがえる。身長や体格など両性族的なところもあるがしっかり男性なのは間違いない。


●テトグ

 十歳(人間換算で十八~二十歳前後)。猫耳や犬耳など哺乳類的耳を生やす亜人種ワシェナの女性。普段はホットパンツ一枚しか着ないし持ち物は基本的に身につけられる範囲のみ。言葉遣いは砕けているが基本的にやることは丁寧。


●ハユハユ

 波動生物で年齢不詳。最低でも二百年経過している。波動生物らしい直径・体高十センチ前後の、薄紫色の体色をした丸っこいもの。瞳の色はこげ茶色。旅の途中で出会った昔ながらの服装の魔術師がフリューシャと夏樹に押し付けた。本人(?)はシュピーツェの頭や肩の上に乗っているのがすきらしい。


 波動生物らしからぬグルメで、雑草や生の魚などは一切食べず、人間が食べる料理しか食べない。はじめは馴染もうとせず、魔法を使えないフリューシャに侮辱的なあだなをつけたりしていたが仲間だと認めてから謝った。


 言葉遣いが波動生物に良く見られるものと異なるが、長く暮らしていた環境によるものであり、ある意味「作っている」話し方である。




そのほか

●クリスティン・ノヴァレグ・リュフォン・ブディア・スティアーナ

 十八歳。六人の腐れ縁。伝統ある旧ルプシア王国のうち、アルネアミンツ周辺を共和国として分離した残りを治める新ルプシア諸王国の貴族スティアーナ家の長男。「諸王」とあるように七つの貴族の家からほぼ順番に王を輩出することになっており、彼には王位継承権第十一位が与えられている。


 彼の祖父が数代前の王を勤めており、両親から不自由なく育てられたが、意外としつけなどはしっかりされていてわがまま放題ではない。


 わがままにならなかった割に、自分の中に線引きを持っており、下々の人間は自分や他の継承者などの「選ばれし者」に逆らってはいけないと考えている。結局その「下々」からみればわがままじゃないか、と下々どころか周囲の人々は感じている。

 それとなく忠告する友人や先輩などは居るが、本人は理解していない。


 本来は高等学校に通うべき十四歳から、従者を連れて旅をしている。目的のひとつは婚約者探しであるらしいが、女心がわからない感じの発言をして知らぬ間にフラグを立ててはへし折っている。


●ハルーミン・アルカディア

 年齢不詳の女性。ハユハユを六人に押し付けた魔術師。長い帽子に黒くて丈の長いローブという伝統的な姿。彼女も旅をしていてハユハユと出会った。その頃にはすでにハユハユと名乗っており、付き合いが長いわけではない。希に六人に同行する。

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