40.乳牛獣のウーちゃん
100/7/14(木)13:00 ゴブリン獣の森
俺とサマヨちゃん。そしてウーちゃんの3人で森へと入る。
ゴブリン軍団に備えて、少しでもレベルを上げるためだ。
乳牛獣のウーちゃん。
好物の薬草を餌にようやく森まで連れこんだが、どうも戦いには興味がなさそうである。
ノラ犬獣やヘビ獣といったモンスターが襲って来ているにも関わらず、その脇でもくもくと草を食べ続けていた。
まったく……サマヨちゃんが一生懸命戦っているというのに。
物怖じしないのは凄いが、マイペースというか、食べることにしか興味がないようだ。
何よ? 私は牛乳さえ出せば良いんでしょ?
モンスターはそっちで勝手に倒してよね。といった態度である。
確かにウーちゃんの言い分はもっともだ。
乳牛獣の価値は、いかにおいしい牛乳を出すかで決まる。
いくらモンスターを倒そうが、乳牛獣としては評価されない項目。
そう考えれば、ウーちゃんの食欲は乳牛獣として立派に評価できる。
たくさん栄養を取れば、良質の牛乳がたくさん出るというものだ。
乳牛獣に戦わせようというのが間違いなのかもしれない。
だが、本当にそうだろうか?
モンスターを倒すということは、すなわちレベルアップするということ。
レベルアップによる成長。牛乳にも影響が出るのではないか?
勇者は常に時代の先端を行くもの。
乳牛学校で評価されない項目。だからこそ試す価値がある。
「よーし。ウーちゃん。薬草が食べたいか?」
「モー!」
「よーしよし。そら、そこに薬草があるぞ! サマヨちゃん?」
サマヨちゃんは、半殺しにしたノラ犬獣を俺に放って寄こした。
受け取ったノラ犬獣を、ウーちゃんの足元へと置く。
「ウモー!」
ドスンドスン
薬草目指して走るウーちゃんに踏まれ、ノラ犬獣はその生涯を終えた。
「モ?」
薬草を食べながら、なんか踏んだ? とばかりに後ろを振り向くウーちゃん。
「やったな、ウーちゃん。ノラ犬獣を倒したぞ。ご褒美の薬草+1だ!」
「モー!」
俺の魔法で強化した薬草+1を、ウーちゃんにプレゼントする。
ウーちゃんが敵を倒す毎に、ご褒美を食べさせる。
これを繰り返せば、いずれ進んで敵を倒すようになるはずだ。
ウーちゃんを鍛えながら目指すのは、上薬草の採れる場所。
ウーちゃんの餌になると同時に、怪我の治療に役立つ。
スマホで地図を確認しながら移動した先には、先客が居た。
いうまでもない。ゴブリン獣だ。
強ゴブ1匹、魔法ゴブ1匹、雑魚ゴブ6匹の合計8匹。
前回のように不意打ちはできない。
俺が気づくと同時に、ゴブリン獣もこちらに気づいていた。
それなら正面から蹴散らすのみ。
ゴブリンたちも薬草を集めていたのだろう。
ちょうど良いことに、雑魚ゴブは、その手に上薬草を持っていた。
「あいつらウーちゃんの上薬草を! 薬草泥棒だぞ!」
「ウモーー-!!!」
鼻息を荒げて怒りを露わにするウーちゃん。
後ろ足で地面を蹴り、ゴブリン獣目がけて飛び出していた。
俺はその背中へと飛び乗る。
今こそ人牛一体の時。
前回は振り落とされてしまったが、今回は違う。
ウーちゃんの目は憎むべき薬草泥棒、ゴブリン獣に釘付けだ。
ゴブリン獣を倒す。
今、俺とウーちゃんの気持ちは一つになった。
「行くぞ! ウーちゃん。ブレイブ・チャージだ!」
俺を背に走り出すウーちゃん。
その背中で、スマホから新たな武器を取り出す。
全長2メートル。
先端に斧、槍、鉤爪を備えた長柄武器。ハルバードだ。
馬上で振り回すなら、こいつの見栄えが一番。
幸いにも俺には斧スキルがある。
微妙に斧とは違うが、似たようなものだろう。多分。
「うおおお!」「ウモオオオ!」
気合十分のウーちゃんだが、牛だけあって馬ほどの速さはない。
雄たけびを上げて突き進むその先で、魔法ゴブが詠唱を始めていた。
炎魔法か?
突進するしか頭にないウーちゃんでは、回避できない。
だが、そのための俺だ。
揺れる牛上で意識を集中、ハルバードに魔力を込める。
魔法ゴブの杖から放たれる火球。
真っ直ぐ進み寄る火球が、俺にはハッキリ見える。
「ふん!」
気合一閃。ハルバードで火球を打ち返した。
「ゴギャ? ゴギャー!」
魔法を打ち返す。その光景が信じられないのだろう。
呆けたように立ち尽くす魔法ゴブの身体を、打ち返した火球が直撃していた。
過去にバッティングセンターで、剛速球マシンからホームランを放ったこともある俺だ。
魔法ゴブの火球。
球種がストレートだけなら、ピッチャー返しするなど造作もない。
立ちふさがる雑魚ゴブを角で弾き飛ばして突き進むウーちゃん。
その背中で俺はハルバードを振り回す。
リーチの長いハルバード。
雑魚ゴブは、ウーちゃんに触れることもできず両断されていった。
「ゴブギャー!」
群れを駆け抜ける俺たちの背後に残るのは、雑魚ゴブの死体だけ。
あとは強ゴブだけだ。
ズガーン!
ウーちゃんの角により吹き飛ぶ強ゴブ。
宙を舞うその身体に、止めとばかりにハルバードを叩きつけた。
ドカーン!
吹き飛び、地面に叩きつけられ強ゴブは死んだ。
「よーし! ウーちゃん。良くやった!」
牛上から首筋を撫でてウーちゃんを祝福する。
が、邪魔するなとばかりに身体を揺するウーちゃん。
俺は背中から放り出されていた。
ふぬぬ。
ここは勝利を祝って、お互いの健闘を称える場面だろう。
ウーちゃんの突進。やるではないか。
なんの。ユウシャ殿の武器さばきも、なかなかでござる。
これが正しい姿だというのに……
俺を振り落として、ゴブリン獣が集めた上薬草を嬉々として食べるウーちゃん。
こんな食べ物しか目にない暴れ牛が、よく売り物になったな。
全くしつけがなっていない。店主を呼べと言いたいところだ。
だが、食欲に忠実。それは自分の欲望に忠実ということ。
ということは、他の欲望。
食欲と同時に大切な欲望。
性欲にも忠実になりえる素質を持っているということだ。
なら、ウーちゃんが忘れている欲望。性欲。
性欲の楽しみを教えてやれば、あっさり俺になびくだろう。
快楽落ちだ。
俺は上薬草を1本、手に取り魔力を込める。
上薬草+1の完成だ。
「ウーちゃん? これを食べたくはないか?」
ウーちゃんに上薬草+1を見せつける。
「モー!」
俺が手にする上薬草+1へと、食いつかんばかりに寄ってきた。
俺の魔力で強化された逸品。
自然に生えている上薬草とは1味も2味も違う。
ウーちゃんが目を輝かせるのも当然だ。
「どーどー。ウーちゃん。これを食べたいなら、俺に乳をしぼらせてくれ」
「モー?」
何? そんなんで良いの? なら勝手にしぼれば? とばかりにおっぱいボロンとするウーちゃん。
そして、早くも上薬草+1に食らいついていた。
まったく。コイツはとんだビッチだ。
これまで何人の男にその乳をしぼらせたのか。
メスなら少しは慎みを持って欲しいものだ。
とにかく、それなら勝手にしぼらせてもらうとしよう。
もっとも、俺の目的は牛乳ではない。
乳をしぼることを口実に、ウーちゃんの乳を揉むことだ。
ウーちゃんの乳。4つある乳頭の1つを握って、乳をしぼる。
その先から、ポタポタと垂れ落ちる牛乳。
おう。もったいない。
牛乳が目的ではないが、無駄にしてもいけない。
スマホからバケツを購入。あふれる牛乳を受け止める。
乳をしぼりながらも、俺のテクを駆使して乳を刺激する。
が、全く反応しない。
ウーちゃんは、のんきに上薬草を食べ続けるだけだ。
乳牛だけあって、しぼられ慣れている、さわられ慣れているというわけか。
それならと、俺はウーちゃんのお尻にタッチする。
普段さわられることがない、お尻ならどうだ?
しかし、全く反応しない。
ふぬぬ……牛の皮膚は分厚いというが、これほど反応が無いとは……
ウーちゃんが性欲に無縁なのも納得がいく。
さわられて感じるという経験がないのだ。
「モー?」
それ以上しぼるなら別料金よ? とでも言いたいのか?
薬草を食べ終えたウーちゃんが、催促するように口を開く。
くそっ。続行だ。
上薬草+1をもう1枚、ウーちゃんの口につっこんだ。
しかし、このままいくら挑戦しようが、ビッチ相手に俺のテクは通じない。
仕方がない。やはり頼れるのは勇者の力だけというわけだ。
「勇者パワー全開!」
勇者パワーで、ウーちゃんの感度を強化する。
「モッ?」
俺のソフトなタッチに反応するウーちゃん。
いかに皮膚の分厚い乳牛獣だろうと、勇者パワーで全身を性感帯にされたのではひとたまりもない。
乳をしぼる。普段やり慣れた行為でさえ快感を与えるのだ。
まだまだ、ここからだ。
ことさらゆっくりと乳を揉みしぼり、溢れる牛乳をバケツに集めていく。
4つの乳頭をしぼり終える頃には、バケツ一杯に牛乳が溜まっていた。
「フモーフモー」
上薬草+1を口にしたまま、荒い息を上げるウーちゃん。
「なんだ? ウーちゃん。まだしぼりたりないのか?」
「フモーフモー」
覚えたては、誰しも猿のように虜になるもの。
ウーちゃんは、俺の身体にお尻をなすりつけるようにしていた。
勇者パワー。恐ろしい力だ。
「まったく。いやしい奴だ。そら」
ウーちゃんのお尻をひっぱたく。
「ウモーオ!」
尻を叩かれただけで喜ぶとは。このビッチめ。
どうやら準備万端のようだ。
乳牛獣は妊娠せずとも牛乳を出すことが出来る。
それなら、妊娠すればどうなる? さらに味が良くなるのか?
美味しい牛乳を生み出すことが、乳牛獣として最も評価される項目。
それなら、ウーちゃんのためにもヤルしかない。
「ウモォォォ!!!」
「ふー。俺のミルクもなかなかだろう?」
俺だけ貰いっぱなしは悪いしな。
ウーちゃんにもミルクを上げる。これで貸し借りは無しだ。




