魔女魔人編「ここから始まる後の御伽噺」
「ここで退くわけにはいかねぇんだよなぁ?」
永久機関は、拳を握って非禁禁忌に攻撃を仕掛ける。それに対して、非禁禁忌は手に持っている槍で、永久機関を狙いさした。それを、永久機関は高く飛び上がる事によって回避しようとする。しかし、永久機関は飛び上がる事が出来なかった。と言うのも、飛び上がった瞬間に、少女に足首を掴まれてしまったからだ。続けて少女は、永久機関を地面に叩き付ける。
もちろん、槍の攻撃が永久機関を貫く事もなかった。
「戯れもここまでよ」
少女は、笑みを浮かべながら先程の扉の方を向く。
そこには、非禁禁忌によって開放された扉が静かに佇んでいた。扉の向こうは、特に何も無く、虚しいステンドグラスの世界が広がっている。当たり前の事だ。特に別世界に繋がっているわけでもない。また、別の場所に転送できる訳でもない。扉が開かれれば、扉の向こうに行けると言うだけの話だ。
しかし、永久機関は胸糞が悪そうに、地面を叩いた。
「自ら封印を解きたがったか。俺を倒して、そっとしとけば良いものを」
「そうね。それも良かったかもしれないわね。そうすれば、数多の魔人が蘇る可能性もあるものね」
「なんだ。知ってやがったか」
「えぇ。人間を抹殺した後、あわよくば魔人の繁栄を夢見てたみたいね。だから、この扉に細工をしようとした。そう、魔人封印の扉にね。でも、残念。細工される前に封印を解除する事によって、被害を最小限に抑える事にしたのよ。幸いにも封印を解除したからと言って、全ての魔人が蘇る、と言う事は無いみたいだしね。それが、偶然にも非禁禁忌と目的が一致したのよ。もし、利害が一致しなければ、私は非禁禁忌をも敵に回したわよ」
永久機関は静かに立ち上がった。
「しかし、少数ながらも魔人が蘇る事にはかわりねぇんだろぉ?」
「えぇ、そうね。でも、誰が蘇るかは定かではないわ。運が悪ければ、あなた達の親玉が蘇るのよ」
少女はそう良い残すと、空間の歪みへ姿を消す。まるで、最初から何事も無かったかのように空間は元に戻り、その場には永久機関だけが取り残される。
どうやら非禁禁忌は、会話の途中にこの場を去っていったようだ。
そして少女が去ってすぐに、この場に異常な魔力の集団が現れる。
「おはよぉーございます。気分は、どうだぁ? まったく、遅いお目覚めな事で?」
さぁ、機会天使魔女魔人編もそろそろ最終回を迎えようとしています。
次に繋がるお話っぽいタイトルにしました。厨二全開ですb
昔に起きた魔人との争いが語り継がれてように、これから起きることも残されるのでしょう。まぁ、要はそれほど重大なことがおきているんですよ!