魔女魔人編「異常な雨」
雨風が木々を揺らし、騒がしい音を立てる。
あれから雨は徐々に悪化し、散歩に出た二人を後悔させる事になる。
「あ~う~。雨が強くなってるよ~。戻ろうよぉ。それに断末魔君、傘もささないで、風邪ひいちゃうよ?」
「たまには雨に打たれるのも悪くねェだろォ。こうしてるとなァ、堕落者だった時の事を、思い出すんだァ」
「堕落者だった時の事?」
「あァ……」
そう言うと断末魔は黙り込んでしまった。それに釣られるかのようにアンノウンも黙り込む。さらに、雨風のせいで視界が悪いという事もあいまってか、この場に漠然とした雰囲気が出来上がる。そして、その二人の会話の代わりにと言わんばかりに、雨が地や物に衝突する激しく切ない音だけが響いていた。
二人はただ歩く。
雨は変わる事無く降り続き、それは第三者によって、意図的に激化されているような錯覚を覚えさせるほどだ。それほどに、どこか異常な激しさを持つ雨なのだろう。
「つえェ雨だなァ。不明瞭、そろそろ戻るかァ?」
「……」
相手からの返事が無い。よく見ると傘を差しておらず、びしょ濡れになりながら断末魔の後を必死について来るアンノウンがいた。傘を差せないほどに、激しい雨なのだ。
また、断末魔の声も、その雨がかき消してしまったのだろう。
今回は、自由に書いてみました。
綺麗に、伝わりやすく。など考えずに書いてみました。
それは、まるで小説を書き始めた頃のように。
こうして初心に帰ると、私の味がよく出た良い作品が出来上がりました。と願います。




