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機械天使~魔法と科学と学園と~  作者: 紅きtuki
機械天使~魔法と科学と学園と~
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断末魔プロローグ『断末魔』

「お前が頼み込んで来たから任せてやったのに……なんだァ? この結果はァ?」


 大きな大きな電子的な学園寮が存在する。

 その寮の片隅に電子的な文字で天井全体に『23』と描かれた近未来的な部屋がある。そこで非禁禁忌と称される青年との戦いから逃げ帰って来た少女は、上司に当たる人物に説教を食らっていた。恐らくここが少女の部屋でわざわざ上司がここに足を運んで来てまで説教をしている。その様子から察すると、少女はよっぽど大きな失敗を仕出かしたのだろう。今も、上司は声を押さえながらも抑えきれない怒りを露わにしながら少女を怒鳴りつけている。


 そしてその上司だが、上司と言っても若々しく、非禁禁忌と同年代くらいだろう。

 非禁禁忌が黒い服で身を固めているのに対して、こちらは白い服で身を固めている。それもわざと対照的にするように。


「断末魔様。申し訳ございません」


 断末魔。人はこの上司をそう呼ぶ。

 何がどう伝わってこの上司がこんな称号を得たのかは定かではない。一説によると人に対する情が無く、残忍残酷な気性をしている事から断末魔と呼ばれるようになったと言う物がある。

 また1説によると、『断末魔』と呼ばれるオリジナル魔法を使用する事からそう呼ばれるようになったと言う物もある。

 本人は自分が何と呼ばれようが気にしないのか、その事について何も指摘しない。それが、またいろんな説を生む。


「申し訳ございません、じゃすまねんだよォ。まったく、この俺をあまりガッカリさせるんじゃねェよ。……ちっ、次はヘマするんじゃねェぞ。わかったなァ!」


 そう言い捨てて片開き扉を開き、この部屋を後にする。

 その扉の先に、女子の平均身長より小さな童顔の女の子が、後ろで手を組みながら断末魔の癇に障る様な笑顔を浮かべていた。ニコニコと言うよりはニタニタと言う感じの笑みだ。


「あァ? なんだァ、その笑顔はァ?」


「何だかんだ言ってやっぱり優しいんだね。って思っていたら自然と笑顔が……ふふふふふふ……」


「気持ち悪い笑みしてんじゃねェ。ぶっ殺すぞ、新入りが」


 断末魔は半ば無視するようにそう言い捨てると、寮の細く長い廊下を堂々と歩いて行く。

 殺害宣告された女の子は断末魔と出会って間もないのに、その宣告が冗談だと分かっているのか、その堂々とした背中に笑顔のまま、ひよこの様について行く。






今回はいきなり新キャラが2人も登場しました。

あまり登場人物が増えるとわかりにくくなるので控えたいのですが、

サブタイトルに学園が入ってますよね^^;

私の中では学園系は登場キャラクターが多いイメージがあるんですよね^^;


 と言うより、未だに学園でていない……


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