魔女魔人編「不意打ち」
「まったく、何でナンバー1のこの俺が1人で、それも地道に渡り廊下の修理をしなくちゃならねぇんだ。……少しカッコつけすぎたか……はぁ、めんどくせ。こんな事になるんなら本気で戦えばよかったなぁ」
空間の歪みに身を隠していたナンバー1は中庭に姿を現していた。空間に隠れながら修理をすれば良いものを、わざわざ外に出てきた理由……恐らく、魔力の無駄な消費を抑える為か、空間の歪みが心地よくないからだろう。どっちにしろ空間から姿を表すのには十分な理由だ。
その時、校舎から中庭に入る為の扉が開く音がする。
「っと、客人か。そうか、あいつが居なくなったから人が集まる様になったんだな……まぁいい、少しの間、眠って貰うとするか」
そう言って姿を空間の歪みの中に隠す。
客人は1人では無く数名居るようだ。
もちろん客人はこの場にナンバー1が潜んでいる事など知らない。ただ、大きな音がしたから様子が気になって野次馬に来ただけだ。ただそれだけなのに、理不尽な事にもナンバー1の不意打ちを受ける事となる。
「すまねぇな」
ナンバー1がそう言って空間から数名の客人の中の、少女の後頭部を軽く叩こうとする。
人の一部がぶつかり合う嫌な音が周囲に静かに響く。
その結果、叩かれた少女は気を失い、その場に膝をつくように……倒れなかった。
「あぁ?」
ナンバー1が意外な結果に声を漏らす。
少女はその場で屈むように、ナンバー1の攻撃を回避し、ナンバー1の手首を掴んでいた。
ナンバー1の不意打ちを見事に回避し、ナンバー1の手首までを掴んだ少女。ナンバー1はこの少女に見覚えがあった。
「てめぇは……?」
次の瞬間、ナンバー1が少女に放り投げられる。コンクリートで出来た校舎を豪快に破壊しながら。
しかしそんな状況でも、ナンバー1には余裕があった。その証拠に今も校舎の壁を突き破りながら、あの少女が誰なのかを必死に思い出していた。
「確かえーと……そうか……あいつは不明瞭 Unknowか……」
あとがき
最近は学校の疲れや忙しさでなかなか書けなくなりました。
(文化祭や体育祭でね……)
はい、と言う訳であとがきです。
ここにきてなんか、スランプ気味……orz
グダグダ小説になるかもしれないです><