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第21話 別れもあれば出会いもある

扉を守る魔物をカースと協力して倒した後、俺は守られていたであろう扉を開ける。扉はゆっくりと「ゴゴゴゴ」と言う轟音を響かせて、開き始めた。…かなり大きい扉なのだが、俺のような人間でも開けられるのだなと思った。


そんなことを思いつつ、開けた扉の中へと俺は入る。中へ入ると、一つ、また一つと灯りがついていく。まるでゲームみたいである。そんな部屋は先程のようなまるで洞窟!って感じではなく、多分かなり昔からあるのか、ひび割れなどがすごく、白は少し黄色っぽくなり、何かは全くわからない模様?っぽい装飾もかなり色褪せていた。俺はそんな景色を少しずつ歩きながら見渡していた。


「…誰。誰か、誰かいるの?」


キョロキョロと辺りを見回していると、突如、この部屋に透き通るような綺麗な声がこだました。俺は声のした方に目線をやると、そこには先程扉を開ける前に見た鎖で繋がれた人がそこにはいた。


「やっと。やっと誰か来てくれた。…あの扉の封印を解くのはすごい。…そんな貴方にお願いしたいことがあるの。…私の、私のこの封印を解いて欲しいの。お願い。なんでもする。貴方の望むことならなんでも」


「ほう。だが、断る」


「ど、どうしてなの」


「知らないが、封印されている奴の封印を易々と解くほど、俺は優しくない。しかも、封印を解除した後、お前が裏切って俺を殺しにくるかもしれんからな。…まぁ、今回は残念だったな」


「待って!お願い!わ、私!貴方に危害加えないから!」


「信じられんな。どうせ、悪いことがなんかして封印されんだろ…はぁ、少し遊べる門番が居たから、先にはもっと強く遊びがいのあるボスがいるとか車を造る素材がある思ったのになぁ。…やはり、地道に行くしかないのかぁ。…邪魔したな」


「ま、待って!わ、私!悪いことして封印された訳ではないの!本当なの!信じて…なんて、無理なことですよね…」


そう言った彼女はどこか、寂しそうな声色だった。その声を聞くと、さっきまで目の先にいるこいつなんてどうでも良かった俺の心は打って変わり、奴のことを無償に助けたと思ってしまった。…技能のおかげで、マインドコントロールとかそういった小細工は俺には通用しない。…ということは、この気持ちは間違いなく俺の本心なのだろう。


「…全く。心や感情とは不思議だな」


そんなことを呟くきながら、俺は言葉の通りのことを思った。まぁ、仮にこいつが嘘をついていて悪人でも、今の俺には禁断王の力もある。カースもいる。攻撃とかされたのなら、その時は返り討ちにしてやればいい。ここは、騙されたと思って封印を解いてみるかと俺は思い、封印されてる奴の元へと言った。


「全く。こんなことをするのは性に合わないのだがな…ええい!もうどうにでもなれ!」


と、俺は封印されてる奴の目の前まで来て、そう言いなが、鎖に触れる。すると、その封印はあっさりと解除された。鎖はバラバラと崩壊し、封印がとけた奴はその場にへたり込んだ。…てか、こいつ、よく見たら結構な美人だなと思った。こんなところに封印されていたからか、服装も布切れみたいなもので服と言えるかも怪しいやつ着てるし、髪とか顔も汚れているが、それでも、美人だとわかるくらいである。


「…う、嘘。封印が…こんなにもあっさりと…」


「ほら、解除してやったぞ」


「あ、ありがとうございます!…恩人様!」


「うおっ!き、急に抱きつくな!」


「あっ!ご、ごめんなさい。嬉しさのあまりつい…」


「まぁ、いいけどさ。…んで、封印は解いてやった。お前はこれからどうしたい」


「…どうしたいとは?」


「故郷に帰りたいとかそんな奴。俺、お前の封印解除したはいいけど特に何かお前にして欲しい訳でもないから、お前のやりたいことを俺の願いにでもしてやろうと」


「…なら、貴方についていきたい」


「…はっ?」


「私の故郷は滅んでなくなったの。だから、帰るところなんてないから。貴方の隣が、私の帰るべき場所にしたいの。図々しいとは思うけど…」


そう言いながら、彼女はなぜか頬を赤くしながら、もじもじとする。…くっそ。俺はその仕草を見て不覚にも可愛いと思ってしまった。


「そ、そうか。…わかったよ。お前の封印を解除した身だからな」


「…っ!?ほ、ほんと!やった!ありがとう!!」


「うぉっ!だから抱きつかないでくれ…そ、その///なにがとは言わないが、あ、当たってる///」


「なにが?」


「…今すぐ殴り飛ばされたいのか?」


「えぇ!?なんで!」


そんな一波乱もありつつ、俺の旅に新たに仲間が加わった。…俺が造った存在ではない奴が。俺は、そのことがちょっぴり嬉しかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「…ついてくるってのはいいが、そういえば、お前の名前とか色々きいてなかったな。まぁ、聞く前に俺のことを話しておこう。俺は王混じゅんき。今は冒険者だ。恩義とかで様呼びとかはやめてくれよ。じゅんきでいいからなあと、敬語とかも辞めてくれよな」


「わかった。じゅんき。…いい名前。…私はシストリエスって言うの。好きに呼んでもらっていいよ。」


「シストリエス。いい名前だ。よろしくな。じゃあ、トリエスって呼ぶよ」


名前の意味は…わかんねぇが良い名前である。


「なぁ、トリエス。言いたくなければいいのだが、お前の故郷が滅んでるってのは?あと、封印されていたのは何故だ?」


それを聞くと、トリエスは少し暗い顔をしながらも、少しずつ、話してくれた。どうやら、昔にあった神々と王達の戦争によって彼女の故郷。いや、彼女の種族は彼女を残して全て滅んだそう。そんな彼女のダンピールという、昼間でも活動でき、吸血鬼族の派生的な種族の人らしい。長寿で、力、魔力も結構ある。しかし、吸血鬼と違い、血を必要とせず、昼間だろうと外を歩ける。いわば、ほぼほぼ人間みたいな感じである。


さらに彼女は自分がダンピール一族の長の娘だったこと。そしてある時、ダンピール一族で権力争いで内戦が起きてしまい、その影響で彼女は敵だった奴らによってこのダンジョンに封印されたらしい。なぜ封印されなのかは彼女自身もわからないらしい。まぁ何はともあれ、それが結果的に彼女の身を助けることになったらしいが。なぜなら、その後に先ほどの戦争が起き、ダンピール一族はほぼ滅んだらしい。


しかし、彼女がなぜこのことを知ってるのかというと、彼女は過去、戦争から流れてきた自分の同胞が彼女のことを助けようと、命からがらやってきたらしい。


まぁ、そんな願いは叶うはずもなく、その人達は封印を解くことはできず、そのまま戦争に巻き込まれた時に負った怪我によって体の骨も残らずに消え去ったのらしい。彼女の目の前で。


「それは…すごく辛かったな」


目の前で仲間が跡形もなく消え去る。それはすごく悲しいことであり、どれだけ悲惨なのかは経験したことないがわかる。全てを話し終えた彼女は涙を流し始めた。俺はそんな彼女をそっと。抱き抱えるのだった。…全く。ほんと、柄でもないことを今日は凄くしてしまうな…まぁ、いいか。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


しばらくして、彼女は泣き止み、立ち上がった。そんな彼女は赤く、決意の固まったような視線。情熱の籠ったような瞳でかつての自分に味方してくれたが力尽きてしまった仲間に「自分はいい人と出会えた。これからも、頑張って生きるよ」と語っているようであった。俺はその姿をみて、不覚にも美しいと感じてしまった。


「…色々とありがとうございます。…改めて決心がつきました。さぁ!行きましょうか!」


「感謝なんてしなくてもいいさ。俺退屈ではあったからな。それに、やはりお前のことを助け出して、やはり正解だったかもな」


「?」


俺は、彼女の後ろにある鉱石たちをみてそう言う。そこにはかつて、自分が愛車(名前はない)を造った時に使った鉱石と同じものが沢山あったからだ。


「…これで、また移動が楽になる。トリエス。少しだけ、待ってくれ」


「え、えぇ。それは全然いいのだけど」


俺はその言葉を聞いた後、鉱石を採掘し、新たな愛車制作をするのだった。


じゅんきのステータスの向上を確認。


技能

封印解除、封印

を獲得しました。


新たにシストリエスが仲間になった。


名前    シストリエス(女)

年齢    230(封印されていた年月を除く)

種族    ダンピール

適正職業  魔法使い

称号    ダンピール族の長の娘

レベル   75/99

基礎攻撃力 350

基礎防御力 200

魔力    20000

体力    5000

筋力    75/100

俊敏性   2500/10000

技能

全属性の魔法を使える。

力を吸収し、一時的に自分がその力を使うことができる

自動回復

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